総合診療医からの健康アドバイス

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ウイルス性咽頭炎で抗菌薬が不要な理由

2019-10-28 11:03:09 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 今日の沖縄は曇り。予想最高気温は28度です。沖縄地方は気圧の谷によって曇っています。昨日は晴れの予報でしたが、各地でスコールのような雨が降りました。サッカーJ2のFC琉球対大宮も後半から雨が降り出しました。琉球は残念ながら負けてしまいましたが、相手は格上の大宮。善戦だったと思います。残り試合も少なくなってきました。残留に向けて頑張れFC琉球!では、本題へ。
 
 

 今回はウイルス性咽頭炎。


 ではみてみましょう。



 あなたの風邪は喉の症状の強い急性咽頭炎のようです。


 診察した結果ではおそらくウイルス性のものと思います。


 ウイルス性の病気では抗菌薬は効きませんので、今のところ抗菌薬は要らないと思います。



 抗菌薬を飲んだときにはやはり、吐き気や下痢、アレルギーなどの副作用も起きることがあります。


 現時点では抗菌薬を使う利点が少ないと思います。


 つまり、利点よりも副作用のリスクが上回ります。


 かわりに、症状を和らげるようなお薬を出しておきます。



 一般的には、最初の2から3日間が症状のピークで、あとは1週間から10日間かけてだんだんと良くなっていくと思います。


 3日間ほど様子をみてもよくならないときにはまた受診してください。


 ほぼ大丈夫だとは思いますが、喉の痛みが強くなって水も飲み込めないような状態になったら、喉の中が化膿したりしていることがありますので、その際にはすぐに救急室に受診してください。



 以上が、わかりやすい説明の仕方の例です。


 単に、ウイルス性だから飲んでも効きません、などという言い方では患者さんは納得しないことがあります。


 他の病院や診療所に受診することがあります。

 

南城市内線のバス、Nバスのコースです。

 

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