大和を歩く

大和憧憬病者が、奈良・大和路をひたすら歩いた日々の追憶

045 飛鳥・・・国見する空でトンビがピューヒュルル

2010-12-09 10:50:21 | 飛鳥
澄み切った空は眩しくて、深い藍色のように見える瞬間がある。その日もそんな空をトンビが一羽、ピューヒュルルと輪を画き飛んでいた。他に動くものの気配は微かな風のそよぎくらいだろうか。涼やかな空気の塊が足下から吹き上げて来て、私を包んで通り抜けて行く。初夏特有の白い雲が、手を伸ばせば届くような高さをのんびり漂っている。山の中腹のテラス状の台地に座って、私はずいぶんと長いこと「国見」を続けている。 私 . . . 本文を読む