北坂戸フォークソング俱楽部の発起人山木ジョージです。
「唇よ、熱く君を語れ」(くちびるよ、あつくきみをかたれ)は、渡辺真知子の7作目のシングル。1980年(昭和55年)1月21日CBS・ソニー(現:ソニー・ミュージックレーベルズ/ソニー・ミュージックレコーズ)より発売。
同年8月21日に発売された7枚目のアルバム『Libra』に収録された。カップリング曲「海辺の昼下り」は6枚目のアルバム『メモリーズ』収録曲。
同年春のカネボウ化粧品の新ブランド「LADY 80(レディエイティ)」の口紅のCMソング[1][2]。累計売り上げは42.6万枚を記録した(オリコンチャート集計)。
2020年1月からオンエアされている同じカネボウ化粧品の口紅のCM「I HOPE」編に40年ぶりに起用された。ただし、渡辺本人の歌唱ではなく他の歌手がカバーしている。当初歌手名は明かされていなかったが、2021年7月よりオンエアされた新バージョンのCM発表にあたり、歌唱がCrystal Kayであることが明かされた。
楽曲については「Libra (渡辺真知子のアルバム)」も参照
エピソード
作詞者の東海林良は、曲名について「作詞者自身としては、女性に対して『君自身のことを語ってくれ』という趣旨でこのタイトルをつけた。当時、女性を第三者的立場から応援する曲はあったが、女性に対して直接発言を促すような曲はなかったと思う。」と述べている。また東海林は「当時、渡辺真知子がこの曲のシングル版のジャケットを見せに来たとき、(ブルー等、大人の雰囲気の曲が続いていたことから)『どう、10年若返ったでしょ!』と言っていた」とも述べている。
渡辺は『速報!歌の大辞テン』(日本テレビ)等のテレビ番組で、デビュー・シングル『迷い道』から6枚目の『季節の翳りに』は全て失恋ソングであったことから、この曲について「7曲目で初めての明るい曲で、素の自分を出すことが出来て嬉しかった」「この曲は今でもコンサートで思いっきり盛り上がれる曲で、30周年記念コンサートでも歌った」という趣旨の発言をしている。
当時、竹内まりやの「不思議なピーチパイ」(資生堂)、庄野真代の「Hey Lady 優しくなれるかい」(ポーラ化粧品)の2曲も同じく化粧品会社のCMでヒットしていたことから、渡辺を含めた3人には名前のイニシャルに由来して「3M」という称号が与えられていた。特に、竹内の「不思議なピーチパイ」は「唇よ、熱く君を語れ」と同時期にヒットしていた。
TBS系の音楽番組『ザ・ベストテン』には、1980年3月13日に10位で初登場。3週連続2位を獲得した。
当初はアップテンポで躍動感のある振り付けで歌っていたが、その後、テンポを落としたしなやかな歌唱に変更しており、レコードでもこちらのバージョンが採用されている。