北坂戸フォークソング俱楽部の発起人山木ジョージです。
『昴 -すばる-』は、1980年4月1日に発売された谷村新司のシングルである。「昴」というのは「プレアデス星団」の和名でもある。
谷村新司の代表曲の一つであり、ソロ歌手としては自身最高となる60万枚の大ヒット曲となった。
谷村はアリスの人気が絶頂だった頃の1980年に、グループと並立して始めたソロ活動の一環として制作した。自著『谷村新司の不思議すぎる話』(2014年1月30日刊、マガジンハウス)によると、この歌詞は引っ越しのため、引っ越し会社の社員と一緒に荷作りをしていた谷村が床に寝そべりながらダンボール箱に思い付いたことを書いて出来たものだそうである。ニッカウヰスキー「スーパーニッカ」のCMソングとして使用された。
オリコンでは4月14日付チャートで16位で初登場。その後、14位→14位→9位→7位→4位→3位→3位→3位→3位と上昇し、6月23日付と30日付チャートで最高位の2位を獲得。1位を阻んだのは当時10週連続1位を獲得したもんた&ブラザーズの『ダンシング・オールナイト』だった。
1985年以後、高等学校の音楽教科書にも何度か掲載されている。
谷村は発表から7年経った1987年に本曲を引っさげて『第38回NHK紅白歌合戦』に出場、紅白初出場を果たす。アリスとしてNHKの番組オーディションに応募したが落選した経験があることから、紅白出場を辞退し続けてきたが、視聴率が下降傾向であった紅白の切り札として当時ニューミュージック界の先端として活躍していた谷村に白羽の矢が立った。なお、初出場ではあるが、トリから2番目の位置で歌唱した。以後紅白の常連となっていた。また、「昴」は紅白で5回も披露されている(1991年・第42回は白組トリおよび大トリで歌唱)。2005年の『第56回NHK紅白歌合戦』の出場者選考アンケート「スキウタ」にもランクインした。
「昴」は日本以外のアジア圏でも「北国の春」と並んで著名な日本の楽曲である。