食彩館のつぶやき

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山菜アラカルト

2011-06-04 | うんちく・小ネタ

こんにちは、山形食彩館です。

いま、地元山形の山菜収穫は最盛期で、どこの山にも山菜好きの「俄か山菜職人」が早朝の暗い内から、数多く山に入っています。私も負けじと頑張る気持ちではいるのですが、朝起きが苦手なことが災いし、どうも一歩皆さんより遅くなってしまうようです。ただし、多くの山菜が出る山は所有者がいますし、山菜を栽培している所も有りますので、無断で入山したりしないようにしてください。

Photo_2 6月4日の収穫場所(だいぶ緑も濃く)

私が狙うのは、我が家の持ち山の天然山菜や、他の人達が入らない山奥の天然物です。最近熊が良く出るとの事なので、必ず「熊避け鈴」や「携帯ラジオ」を持っていきます。幸いにも今まで熊に遭遇したことは無いですね。ただ先日は黙々と”ぜんまい”採りをしていたら、突然目の前にカモシカが2匹・・・・・・目と目があって暫し沈黙・・・・・・数秒後??カモシカは何事も無かったように立ち去りセーフ。チョッとビビリマシタ。。。

さて、今回は私が収穫している山菜の幾つかを紹介しましょう。

Akakogomi 赤コゴミ(通称アブラコゴミ)

一般的なコゴミ(青コゴミ)と同じ仲間ですが、発生量が少ないためあまり市場に出回っていないようです。一般的なコゴミのように”おひたし”にしてもおいしい山菜です。名前の通り、油っこい独特の風味があり、私個人的には赤コゴミのほうが旨いと思います。保存方法は”ぜんまい”ように茹でてから天日で揉み乾しして保存します。この状態で販売されていることは良く有ります。

Photo_3 こしあぶら

最近、特に人気の出てきた山菜です。こしあぶらの木は山形米沢の笹の一刀彫りで有名な「お鷹ぽっぽ」の材料になる木なのです。この山菜も名前の通り、油っこい独特の風味がある山菜で、「おひたし」や「天ぷら」が最高です。

Photo_4 たらの芽

山菜の代名詞のように有名な山菜です。たらの木には鋭いとげが生えており、収穫する時は注意しなければなりません。今では栽培物のたらの芽が多く市場に出回っておりますので、天然物のたらの芽は大変貴重になってきています。食べ方はやっぱり「天ぷら」が一番。

Harikiri ハリキリ

たらの芽と同じ”ウコギ科”の山菜で、ハリキリの木にもたらの芽と同じように棘が生えています。ウコギ科の中で最もアクが強いので、好き嫌いがハッキリする山菜です。正直私はあまり美味しいとは思えません。収穫していてこんな事言って良いのでしょうか???。

Photo_5 わらび

いま、わらびが最盛期です。わらびは最もポピュラーな山菜で多くのファンがいるため、山形では「有料のわらび園」まであるほどです。アクがとても強い山菜ですのでアク抜きが必要ですが「おひたし」、「煮もの」、「味噌汁の具」何でも合い、食べても美味しく、山形の人たちは初夏を感じる山菜なのです。また収穫できない期間に食べる為に、漬物(塩漬け)保存する方も多くいます。

Photo_6 月山筍(ネマガリタケ)

当店のある東根市の西側に位置する「月山」に自生するネマガリタケの事を特別に「月山筍」と言います。標高2千メートルの山ですので冬の積雪はものすごく、雪解けも遅く標高1千メートル以上に自生する「月山筍」を収穫するのは大変な作業なのです。私も毎年数回このタケノコを狙って車で1時間、その後、山(藪)の中を1時間以上歩き収穫に向かいます。それだけの価値は十分ある山菜だと思っているからです。食べ方は炭火でそのまま焼いて、焼けたら皮をむいてそのまま頬張るのが最高だと私は思います。タケノコご飯も美味しいですが。

まだまだ、山菜には多くの種類があり、美味しい食べ方が有ります。皆さんも天然物の山菜の味を試してみては如何ですか? あッそうです。山菜採りに行く時は十分な準備(熊避対策・予備の食べ物・新聞紙など)をする事。無理な行動をしない事が最も大切な事ですのです。