新しい仲間～イブちゃん～

私が牧場の繁殖牝馬の管理をするようになってから、かなりメンバーの入れ替えがありました。
そしてまた一頭仲間が増えました
年内にあと２頭は増える予定なので、入れ替えをしなきゃいけないというつらさはありますが、期待したい馬ばかりですので、頑張ろうと思います。
８月３１日、午後２時半過ぎ、もう一頭の牝馬が滋賀県・栗東から到着しました。
彼女の名前は『ミスチバスイブ』（写真右）。彼女は父ティンバーカントリー、母イブキカーリアン（母父カーリアン）という血統です。デビュー前から血統を見て、『この馬は繁殖向きの血統だなぁ…』と思っていました。そしてデビューを待っていたのですが、５００ｋｇを超える馬体のせいかなかなか仕上がらず、デビューは３歳の６月と少し遅くなってしまっていました。オーナーも仰っていたのですが、『だんだんに競走馬らしくなって来た時に…』こちらも前日に来たネガイノウタと同じく屈腱炎になって志半ばでの引退となりました。
イブちゃんの父はティンバーカントリーで、アドマイヤドンのような芝・ダート兼用馬、トウショウナイトのような芝の長距離馬、ヒシアトラスのようなダートのマイル～中距離馬を出す万能種牡馬と言えます。また母父カーリアンは説明不要の名種牡馬。そして彼女の一番注目すべき点は曾祖母にあたるロイコンという牝馬です。ロイコンの子孫には、シンコウラブリイ、タイキエルドラド、タイキトレジャー、タイキマーシャル、トレジャー、キングストレイル、レディミューズ、ハッピーパス…etcなど活躍馬の枚挙に暇がありません。かなりの名牝系に属していると言えます。オークス４着のレディミューズとイブちゃんは血統構成がかなり似ているので、それを参考にできると思います。
イブちゃんもウタちゃんも母の名前を見ればお解かりの通り、『イブキ』を冠名にする北陽ファームさん出身です（ウタちゃんは金石牧場さん生産とはなっていますが）。残念ながら北陽さんが馬産をお辞めになるということで、オーナーがミスチバスイブのイブを『Eve』ではなく『Ibu』で登録なさり、そこには伊吹さんの名前を残してあげたいという願いが込められているそうです。
ウタちゃんのオーナーさんもイブちゃんのオーナーさんも馬が大好きな方で、愛情が感じられる方々ですので、この馬の仔たちが気持ちに応えて走ってくれることを期待します長い付き合いで頑張ろう、イブちゃん♪