人の動きを忠実に再現し、五感を共有できる分身ロボット。生物学と工学が融合されて産み落とされた近未来の限りなく人間に近いロボット。
分身ロボットが歩いてゆく町の空気、すれ違う人々の吐く息、通りの両側に並ぶ様々な店から流れ出てくる食べ物の臭いなどを自宅にいて同時に経験できる。そんなロボットをホテル宛に航空便で送る。予約した部屋でホテルの案内係りが荷を解くと自立ロボットがすっくと立ち上がる。
分身ロボットは入国手続きをしていないし、税関の荷物検査も受けていないでお目当ての国にいる。そんなロボットと海外旅行の擬似空間を共有したら不法入国に問われるだろうか。そして、官憲がそんな分身ロボットを不法に拘束したら人権侵害になるか。念じた通りに動き、痛みを共有している他人のロボットの腕を壊したら器物損壊か、それとも傷害事件か。
2015年7月1日水曜日発行の朝日新聞記事、ロボットの問題は「人間とは、自己とは何か」という根源的な問いにつながる、を読んでの感想だ。
こんなのが可能になる将来は、海外旅行の質が変ってきて、宇宙旅行にも適用できるようになる。あっちに行ったり、こっちに飛んできたり、病気も感染症も共有してしまう。
オイラは何なんだ。ガラパゴス的発想の持ち主はさっさと発狂し、土にかえるだけ。その結果、地球人口減少となり、破滅への一歩手前で地球が救われるのだった。