遊行吟遊

短詩型作品等

四季

2011-03-22 16:50:16 | 俳句・短歌
    春夕焼

白壁の 少年になる春夕焼
   
竹群の 障子に揺るる春夕焼
 
背抱きして 河眺めゐる春夕焼

まだ机に 残されたままバレンタインチョコ

芽柳より 春忍び寄る河原かな

    
    夏ドライブ

炎天下 雲の速さでドライブす

対向車 入道雲を映しけり

車過ぐ くるめき騒ぐ夏の草

夏草や かつては城のありし山

幾たびも 噴水の空に翔ばんとす


    秋 月

落ちそうで 満月の位置確かなり

鉄塔に 月入るまで近寄りぬ

秋一日 句碑に身寄りの集ひけり

 
    冬景色

山の木で 冬日の速さ知りにけり

この駅に 雪を冠りて汽車の入る

班雪山 川では水菜洗ひをり
 
雪の原 烏おのれを怖れざり









       

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