医師の手に
わが身をゆだね 見つめをり
己が心電の 動きゆく図を
点滴を
終ゆればあとは静臥のみ
長き時間よ 夜から朝へ
寝ねがての
夜の長きを めぐりをり
古き近しき人のことども
病室の
寝ねがての夜のイヤフォンに
囁くごとき「敦盛の笛」
亡き父の
切り抜きくれし歌壇なり
五年経し今 病床に読む
時いつか 夏とぞなりぬ
退院を 光眩しき
外面に向かふ
わが身をゆだね 見つめをり
己が心電の 動きゆく図を
点滴を
終ゆればあとは静臥のみ
長き時間よ 夜から朝へ
寝ねがての
夜の長きを めぐりをり
古き近しき人のことども
病室の
寝ねがての夜のイヤフォンに
囁くごとき「敦盛の笛」
亡き父の
切り抜きくれし歌壇なり
五年経し今 病床に読む
時いつか 夏とぞなりぬ
退院を 光眩しき
外面に向かふ