あべっちの思いをこめた雑記帳

ひらがな四文字で書く日本の祭り

 青森市に「ねぶた」という祭りがある。昨日から始まった。毎年曜日にかかわらず2日から7日まで行われる。
 それと時を同じくして弘前市には「ねぷた」という祭りが存在する。専門家にいわせれば違いはいくらかあるようだが、われわれド素人からみれば似たような祭りに受け取っても不思議ではない。場所も期日も名前も、どれをとっても似かよっているようにみえる。

 この二つの祭りがどんなものか、またどこがどう違うのかご存知ない人でも、その名は広く知られている。
 知名度の大小は別にしても、他に「たなばた」「かんとう」「はながさ」「なまはげ」「えんぶり」「かまくら」と、東北には不思議とひらがなで書いたら四文字の祭りが非常に多い。
 これはたまたまなのか、私にはどうもそうではないように思えてならない。

 共通点は知名度があるというほかに、それらはみな歴史が古いということである。(はながさは昭和38年から)
 戦後生まれた祭りは四文字はほとんどないが、江戸時代またはそれ以前から続くものは「ひらがな四文字」がけっこうある。九州に目をやれば「どんたく」「おくんち」など。

 私の住む町にもその四文字の祭りが江戸時代からあった。
 あったというのは、今は名を変えてしまったからである。

「おかえり」という提灯のお祭りが数十年前から「古河提灯竿もみまつり」になってしまった。
この名称を否定するつもりは毛頭ないが、もったいないことをしたなと思う。どこのどなたが決めたのかわからないが、「おかえりって何だ?」と思わせるようなことが伝統的な祭りには必要ではないのだろうか。その名を聞いただけで、どこでいつ行われるのかが自然にわかってもらえるようになればしめたものだ。
 毎年12月3日開催が、12月第一土曜日に変更になってしまったのも気がかりだ。もう何年も前からその開催日が曜日に変わってしまったが、伝統的な祭りは上記東北のように日にちで行ってほしいものである。

 「提灯竿」では二本松市の提灯に背伸びをしても勝てない。
 近隣にも提灯祭りは存在する。「おかえり」という名で、わが国を代表する祭りにいつかなれるだろうかという私のささやかな期待はとうの昔に消えてしまった。

 何事にも例外はあるが、京都は違う。
 「葵祭」「祇園祭」「時代祭」。しかしこの三大祭りはひらがなで三文字プラスまつりである。これは偶然なのであろうか。
 言葉を大事にする都人のことである。たまたま合致したなどとはとても考えられない。考えようとするのはナンセンスに思えてならない。

 祭りには歴史がある。
 それは決して中身だけではない。名前の由来も大事にしていきたいものである。そして開催日もである。
 そういうことも祭りを決める人たちには大切にしていただけたらと思う。

          「つれづれ(113)ひらがな四文字で書く日本のお祭り」

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