起訴状
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=126786
第1被疑者
小沢一郎こと小澤一郎(68歳)職業 国会議員
第2 公訴事実の要旨
被告人は
第1 自己の資金管理団体である陸山会の会計責任者であったA及び同人の職務を補佐する者であったBと共謀の上、平成17年3月31日ころ、東京都新宿区号所在の東京都選挙管理委員会において、
1 陸山会が、平成16年10月12日ころ、被告人から4億円の借入れをしたにもかかわらずこれを平成16年の収入として計上しないことにより、同年分の収支報告書の「本年の収入額」欄にこれが5億8002万4645円であった旨の虚偽の記入をし、
2 同会が、平成16年10月5日及び同月29日、土地取得費等として合計3億5261万6788円を支払ったにもかかわらずこれを同年の支出として計上しないことにより、真実の「支出総額」が4億7381万9519円であったのに同収支報告書の「支出総額」欄に3億5261万6788円過小の1億2120万2731円であった旨の虚偽の記入をし、
3 同会が、平成16年10月29日、東京都世田谷区深沢8丁目所在の土地2筆を取得したのにこれを同収支報告書に資産として記載をせず、
同収支報告書を同委員会を経て総務大臣に提出し、もって同収支報告書に虚偽の記入をし、記載すべき事項を記載しなかった。
第2 A及び同人の職務を補佐する者であったCと共謀の上、平成18年3月28日ころ、前記東京都選挙管理委員会において、
1 陸山会が、平成17年中に土地取得費等として合計3億5261万6788円を支払っていないにもかかわらずこれを同年の支出として計上することにより、真実の「支出総額」が3億2734万7401円であったのに同年分の収支報告書の「支出総額」欄に3億5261万6788円過大の6億7996万4189円であった旨の虚偽の記入をし、
2 同会が、前記土地2筆を取得したのは平成16年10月29日であるのに同収支報告書の「資産等の項目別内訳」の「年月日」欄に取得年月日が平成17年1月7日である旨の虚偽の記入をし、
同収支報告書を同委員会を経て総務大臣に提出し、もって同収支報告書に虚偽の記入をしたものである。
罪名及び罰条
政治資金規正法違反
第1 同法25条1項2号・3号、12条1項、刑法60条
第2 同法25条1項3号、12条1項、刑法60条
-----ここまで
----法律規定関係
政治資金規正法第25条 次の各号の一に該当する者は、5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
1.第12条又は第17条の規定に違反して報告書又はこれに併せて提出すべき書面の提出をしなかつた者
1の2.第19条の14の規定に違反して、政治資金監査報告書の提出をしなかつた者
2.第12条、第17条、第18条第4項又は第19条の5の規定に違反して第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に記載すべき事項の記載をしなかつた者
3.第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に虚偽の記入をした者
《改正》平19法135
2 前項の場合(第17条の規定に係る違反の場合を除く。)において、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠つたときは、50万円以下の罰金に処する。
(報告書の提出)
第12条 政治団体の会計責任者(報告書の記載に係る部分に限り、会計責任者の職務を補佐する者を含む。)は、毎年12月31日現在で、当該政治団体に係るその年における収入、支出その他の事項で次に掲げるもの(これらの事項がないときは、その旨)を記載した報告書を、その日の翌日から3月以内(その間に衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の公示の日から選挙の期日までの期間がかかる場合(第20条第1項において「報告書の提出期限が延長される場合」という。)には、4月以内)に、第6条第1項各号の区分に応じ当該各号に掲げる都道府県の選挙管理委員会又は総務大臣に提出しなければならない。
1.すべての収入について、その総額及び総務省令で定める項目別の金額並びに次に掲げる事項
イ 個人が負担する党費又は会費については、その金額及びこれを納入した者の数
ロ 同一の者からの寄附で、その金額の合計額が年間5万円を超えるものについては、その寄附をした者の氏名、住所及び職業、当該寄附の金額及び年月日並びに当該寄附をした者が第22条の5第1項本文に規定する者であつて同項ただし書に規定するものであるときはその旨
ハ 同一の者によつて寄附のあつせんをされた寄附で、その金額の合計額が年間5万円を超えるものについては、その寄附のあつせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該寄附のあつせんに係る寄附の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日
ニ 第22条の6第2項に規定する寄附については、同一の日に同一の場所で受けた寄附ごとに、その金額の合計額並びに当該年月日及び場所
ホ 機関紙誌の発行その他の事業による収入については、その事業の種類及び当該種類ごとの金額
ヘ 機関紙誌の発行その他の事業による収人のうち、特定パーティー(政治資金パーティーのうち、当該政治資金パーティーの対価に係る収入の金額が千万円以上であるものをいう。以下この条及び第18条の2において同じ。)又は特定パーティーになると見込まれる政治資金パーティーの対価に係る収入がある場合においては、これらのパーティーごとに、その名称、開催年月日、開催場所及び対価に係る収入の金額並びに対価の支払をした者の数
ト 一の政治資金パーティーの対価に係る収入(報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前における収入を含む。)のうち、同一の者からの政治資金パーティーの対価の支払で、その金額の合計額が20万円を超えるものについては、その年における対価の支払について、当該対価の支払をした者の氏名、住所及び職業並びに当該対価の支払に係る収入の金額及び年月日
チ 一の政治資金パーティーの対価に係る収入(報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前における収入を含む。)のうち、同一の者によつて対価の支払のあつせんをされたもので、その金額の合計額が20万円を超えるものについては、その年における対価の支払のあつせんについて、当該対価の支払のあつせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該対価の支払のあつせんに係る収入の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日
リ 借入金については、借入先及び当該借入先ごとの金額
ヌ その他の収入(寄附並びにイ、ホ及びリの収入以外の収入で一件当たりの金額(数回にわたつてされたときは、その合計金額)が10万円以上のものに限る。)については、その基因となつた事実並びにその金額及び年月日
2.すべての支出について、その総額及び総務省令で定める項目別の金額並びに人件費、光熱水費その他の総務省令で定める経費以外の経費の支出(1件当たりの金額(数回にわたつてされたときは、その合計金額)が5万円以上のものに限る。)について、その支出を受けた者の氏名及び住所並びに当該支出の目的、金額及び年月日
3.12月31日において有する資産等(次に掲げる資産及び借入金をいう。以下この号及び第17条第1項において同じ。)について、当該資産等の区分に応じ、次に掲げる事項
イ 土地 所在及び面積並びに取得の価額及び年月日
ロ 建物 所在及び床面積並びに取得の価額及び年月日
ハ 建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権 当該権利に係る土地の所在及び面積並びに当該権利の取得の価額及び年月日
ニ 取得の価額が100万円を超える動産 品目及び数量並びに取得の価額及び年月日
ホ 預金又は貯金 預金又は貯金の残高
ヘ 金銭信託 信託している金銭の額及び信託の設定年月日
ト 金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第1項及び第2項に規定する有価証券(金銭信託の受益証券及び受益権を除く。) 種類、銘柄及び数量並びに取得の価額及び年月日
チ 出資による権利 出資先並びに当該出資先ごとの金額及び年月日
リ 貸付先ごとの残高が100万円を超える貸付金 貸付先及び貸付残高
ヌ 支払われた金額が100万円を超える敷金 支払先並びに当該支払われた敷金の金額及び年月日
ル 取得の価額が100万円を超える施設の利用に関する権利種類及び対象となる施設の名称並びに取得の価額及び年月日
ヲ 借入先ごとの残高が100万円を超える借入金 借入先及び借入残高
【則】第7条、 第8条、 第9条、 第10条、 第15条
《改正》平11法160
《改正》平18法113
《改正》平18法066
《改正》平17法102
2 政治団体の会計責任者は、前項の報告書を提出するときは、同項第2号に規定する経費の支出について、総務省令で定めるところにより、領収書等の写し(当該領収書等を複写機により複写したものに限る。以下同じ。)(領収書等を徴し難い事情があつたときは、その旨並びに当該支出の目的、金額及び年月日を記載した書面(第19条の11第1項において「領収書等を徴し難かつた支出の明細書」という。)又は当該支出の目的を記載した書面及び振込明細書の写し(当該振込明細書を複写機により複写したものに限る。)。以下同じ。)を併せて提出しなければならない。
《改正》平11法160
《改正》平18法113
《改正》平18法113
《改正》平19法135
3 政治団体の会計責任者(会計責任者の職務を補佐する者を含む。第19条の4及び第19条の5において同じ。)は、第1項第1号ヘからチまでの特定パーティー又は政治資金パーティーの対価に係る収入のうち、同項の規定により報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前において収受されたものがある場合において、当該特定パーティー又は政治資金パーティーに係る事項について同項の規定により報告書を提出するときは、当該報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前において収受されたものについて同号ヘからチまでに掲げる事項を併せて記載しなければならない。
4 第1項の報告書の様式及び記載要領は、総務省令で定める。
刑法第60条
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
=========(以下 判決の要旨)===================
小沢元代表裁判 判決の要旨
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120426/k10014737421000.html
主文 被告人は無罪
公訴棄却の申立てに対する判断
〔公訴事実全部に係る公訴棄却の申立てについて〕
弁護人は、東京地検特捜部の検察官が、起訴相当議決を受けての再捜査において、石川を取り調べ、威迫と利益誘導によって、被告人の関与を認める旨の供述調書を作成した上、内容虚偽の捜査報告書を作成し、特捜部は、同供述調書と同捜査報告書を併せて検察審査会に送付し、このような偽計行為により、検察審査員をして、錯誤に陥らせ、本件起訴議決をさせたこと等を理由として、起訴議決が無効であり、公訴棄却事由がある旨主張している。
しかし、検察官が任意性に疑いのある供述調書や事実に反する内容の捜査報告書を作成し、送付したとしても、検察審査会における審査手続きに違法があるとはいえず、また、起訴議決が無効であるとする法的根拠にも欠ける。
また、検察審査員の錯誤等を審理、判断の対象とすることは、会議の秘密に照らして相当でなく、実行可能性にも疑問がある。
したがって、本件公訴提起の手続がその規定に違反して無効であると解することはできないから、検察官の意図等弁護人が主張している事実の存否について判断するまでもなく、公訴棄却の申立ては、理由がない。
〔公訴事実第1の1に係る公訴棄却の申立てについて〕
弁護人は、公訴事実第1の1の事実について、起訴相当議決がされておらず、検察官の不起訴処分もされていないのに、起訴議決の段階に至って、突然、起訴すべき事実として取り上げられていることを理由として、同事実に係る起訴議決には重大な瑕疵があり、公訴棄却事由がある旨主張している。
しかし、公訴事実第1の1の事実は、同第1の2及び3の事実と同一性を有するから、起訴相当議決や不起訴処分の対象にされていたと解することができる上、実質的にみても、捜査又は審査及び判断の対象にされていたと認められるから、起訴議決に瑕疵があるとはいえず、本件公訴提起がその規定に違反して無効であるということもできない。
公訴事実第1の1に係る公訴棄却の申立ては、理由がない。
争点に対する判断
〔収支報告書の記載内容〕
平成16年分の収支報告書には、本件4億円は記載されておらず、りそな4億円のみが記載されている。
本件土地の取得及び取得費の支出は、平成16年分の収支報告書には計上されず、平成17年分の収支報告書に計上されている。
〔本件預金担保貸付、りそな4億円の転貸の目的〕
石川が、本件4億円を本件売買の決済に充てず、本件預金担保貸付を受け、りそな4億円の転貸を受けた目的は、本件4億円が本件土地の取得原資として被告人の個人資産から陸山会に提供された事実が、収支報告書等の公表によって対外的に明らかとなることを避けるため、本件土地の取得原資は金融機関から調達したりそな4億円であるとの対外的な説明を可能とする外形作りをすることにあった(このような本件預金担保貸付の目的を「本件4億円の簿外処理」という)。
石川が、本件4億円の簿外処理を意図した主な動機は、本件土地の取得原資が被告人の個人資産から提供された事実が対外的に明らかになることで、マスメディア等から追求的な取材や批判的な報道を招く等して、被告人が政治的に不利益を被る可能性を避けるためであった。
〔本件合意書の目的〕
石川が、本件売買契約の内容を変更し、所有権移転登記について本登記を平成17年1月7日に遅らせる旨の本件合意書を作成した目的は、陸山会が本件土地を取得し、その購入代金等の取得費を支出したことを、平成16年分の収支報告書には計上せず、1年間遅らせた平成17年分の収支報告書に計上して公表するための口実を作ることにあった(このような本件合意書の目的を、「本件土地公表の先送り」という)。
石川が、本件土地公表の先送りを意図した主な動機は、本件土地の取得が収支報告書で公表され、マスメディア等から追求的な取材や批判的な報道を招く等して、被告人が政治的に不利益を被る可能性を避けるためであり、これに加え、本件4億円の簿外処理から生じる収支報告書上のつじつま合わせの時間を確保することも背景にあった。
〔本件土地の所有権移転時期及び収支報告書における計上時期〕
本件土地の所有権は、本件売買契約に従い、平成16年10月29日、陸山会に移転した。
石川は、本件土地公表の先送りを実現するために、本件土地の売主と交渉したが、不成功に終わり、本件土地の所有権の移転時期を遅らせるという石川らの意図は、実現しなかったというべきである。
本件合意書は、所有権移転登記について本登記の時期を平成17年1月7日に遅らせただけであり、本件売買契約を売買予約に変更するものとは認められない。
陸山会は、平成16年10月29日に本件土地を取得した旨を、平成16年分の収支報告書に計上すべきであり、この計上を欠く平成16年分の収支報告書の記載は、記載すべき事項の不記載に当たり、平成17年1月7日に取得した旨の平成17年分の収支報告書の記載は、虚偽の記入に当たる。
〔収支報告書における本件土地の取得費等の計上時期〕
平成16年10月5日および同月29日、本件土地の売買に関して陸山会から支出された合計3億5261万6788円は、本件土地の取得費として、平成16年分の収支報告書において、事務所費に区分される支出として、計上すべきである。
これを計上しない平成16年分の収支報告書の記載及びこれを平成17年の支出として計上した平成17年分の収支報告書の記載は、いずれも虚偽の記入に当たる。
〔本件4億円の収入計上の要否〕
被告人が、平成16年10月12日、本件4億円を石川に交付した際、被告人は、陸山会において、本件4億円を本件土地の購入資金等として、費消することを許容しており、石川も本件4億円を本件土地の購入資金等に充てるつもりであった。
本件4億円は、陸山会の一般財産に混入している上、資金の流れを実質的に評価しても、その相当部分は本件土地の取得費として費消されたと認められる。
また、本件定期預金は、被告人ではなく、陸山会に帰属するものと認められるから、本件4億円が、被告人に帰属する本件定期預金の原資とされたことを理由に、借入金にならない旨の弁護人の主張は、採用できない。
本件4億円は、本件土地の取得費等に費消されたものと認められ、りそな4億円は、陸山会の資金繰り等に費消されているから、このいずれも被告人からの借入金として計上する必要がある。
したがって、本件4億円は、陸山会の被告人からの借入金であり、収入として計上する必要があるから、本件4億円を収入として計上していない平成16年分の収支報告書の記載は、虚偽の記入に当たる。
〔被告人の故意・共謀〕
関係5団体における経理事務や日常的、定型的な取引の処理を含め、社会一般の組織関係や雇用関係であれば、部下や被用者が上司や雇用者に報告し、了承を受けて実行するはずの事柄であっても、石川ら秘書と被告人の間では、このような報告、了承がされないことがあり得る。
しかし、被告人の政治的立場や、金額の大きい経済的利害に関わるような事柄については、石川ら秘書は、自ら判断できるはずがなく、被告人に無断で決定し、実行することはできないはずであるから、このような事柄については、石川ら秘書は、被告人に報告し、了承の下で実行したのでなければ、不自然といえる。
本件土地公表の先送りや本件4億円の簿外処理について、石川ら秘書が、被告人に無断でこれを行うはずはなく、具体的な謀議を認定するに足りる直接証拠がなくても、被告人が、これらの方針について報告を受け、あるいは、詳細な説明を受けるまでもなく、当然のことと認識した上で、了承していたことは、状況証拠に照らして、認定することができる。
さらに、被告人は、平成16年分の収支報告書において、本件4億円が借入金として収入に計上されず、本件土地の取得及び取得費の支出が計上されないこと、平成17年分の収支報告書において、本件土地の取得及び取得費の支出が計上されることも、石川や池田から報告を受け、了承していたと認定することができる。
しかし、被告人は、本件合意書の内容や交渉経緯、本件売買契約の決済日を変更できず、そのまま決済されて、平成16年中に本件土地の所有権が陸山会に移転し、取得費の支出等もされたこと等を認識せず、本件土地の取得及び取得費の支出が平成17年に先送りされたと認識していた可能性があり、したがって、本件土地の取得及び取得費の支出を平成16年分の収支報告書に計上すべきであり、平成17年分の収支報告書には計上すべきでなかったことを認識していなかった可能性がある。
また、被告人は、本件4億円の代わりにりそな4億円が本件土地の購入資金に充てられて借入金になり、本件4億円を原資として設定された本件定期預金は、被告人のために費消されずに確保されると認識した可能性があり、かえって、本件4億円が、陸山会の一般財産に混入し、本件売買の決済等で費消されたことや、本件定期預金が実際には陸山会に帰属する資産であり、被告人のために確保されるとは限らず、いずれ解約されて陸山会の資金繰りに費消される可能性があること等の事情は認識せず、したがって、本件4億円を借入金として収支報告書に計上する必要性を認識しなかった可能性がある。
これらの認識は、被告人に対し、本件土地公表の先送りや本件4億円の簿外処理に関し、収支報告書における虚偽記入ないし記載すべき事項の不記載の共謀共同正犯として、故意責任を問うために必要な要件である。
このような被告人の故意について、十分な立証がされたと認められることはできず、合理的な疑いが残る。
本件控訴事実について被告人の故意及び石川ら実行行為者との共謀を認めることはできない。