6月6日(土)・7日(日)は環境省さん主催の「エコライフフェア」に床を出展してきました。
ロハスクラブさんのご指導のもと、「尾鷲香杉」を展示させていただきました。
望月環境大臣に床材の説明をするお役目もあったのですが、もちろんぼくは写真を撮れるはずもなく…
(一社)適材適所の会の同志の岡本女史が「適材適所の会のFBページ」かなんかにアップしてたので、よかったら捜してみてくださいまし。
これかな?…ようわからん(苦笑)。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=379245272277971&set=o.214543588556351&type=1
大臣だからどうではないのですが
そういう機会を与えてくださる方々に感謝しながら
その方がたの顔をつぶさないように、ぼくは凡時徹底がんばるだけでございます。
大臣がお帰りになってからは
同じくアイドルの女の子にご説明もしました。
とっても、ちっちゃな細い子で
大人の中に入ると、なんか昔の写真の「とらわれた宇宙人」みたいでした。
http://giga.world.coocan.jp/ufo/photo/captured_alien.html
もちろんその子は、宇宙人みたな顔じゃないし、凄く可愛いし
ぼくは、もちろん手をつないでないんだけど…
なんて言うか…14歳で、大人ばっかの中で、「落ち目になったら…代わりはいるんだよ」というプレッシャーの中で
ちゃんと人間として…女性として…母として…って成長しずらいだろうけど、がんばってね的な感情を持って
相対したら、その特殊性からか「宇宙人」的な感覚がぼくの中に出てきました。
今回はブーステントが無いので、大臣へのご説明から床材の撤収への時間もあったので
各所のエコライフなフェアを廻って時間をかけて考え事をしました。
「日本の木は売れないなぁ…」と、ぼやいても、はじまらないので、原因をさぐってみたのですが
これはストレートに言ってしまえば、私を含めて既存のプレイヤーが悪いのだと思います。
(良ければ、もっと当たり前に良い状況になってますよね)
極めて乱暴に川上から言えば…
●林業家(企業)さんは補助金の囲い込みに、年中一生懸命の印象で
中には差別化というか、一生懸命な林業企業さんもいるけど…
「葉柄し」にしたって、「伐り旬」にしたって、「月の満ち引きの違い」にしたって
それくらいで木材製品の品質を決定的には、できないはず。
いくら素晴らしい野菜を作っても、その後の料理人が、いくらでも素材を台無しにできちゃうでしょ。
だから林業企業の方々の段階って、言わば農家の人の収穫時や「山菜のアク抜き」みたいな段階なんだから
それでgoodな木材の品質の完結というのは言葉のマジックだし…
他との差別化といっても、「他の国産材とは違うだろ!」と言う事は、他の日本の木を押し下げてるだけで
決して、国産材全体の価値の押し上げにはならない。
他の日本の木の悪口を言って、自分の木の価値を上げる。
「うちの杉は凄いんだよ!」とは言うんだけど「ぼくじゃなくて、杉が凄いんだよ!!」とは誰も言わない。
これは地域材とか都道府県産材などのカテゴライズも同じ構図。
●製材所さんは木材を換金素材としか見ていない会社がほとんどで…
「そこに杉があるから…」…というより、「ここには杉しかないから、それを何とかして金に替えなきゃ!」に一生懸命。
それは決して悪い事だけでは無いんだけど、そこのちっちゃな丸い円から出ようとしない。
この人達は、もうずーっと「原木相場が高くて、製品相場が安い。」って言ってる感があります。
「丸太相場が安くて、製品相場が高かったら、誰でもこれから起業する」…と思うんだがいかがだろう。
森は水源地でもありますから
保水率の低い杉・桧だけでなく、広葉樹だとか・・・
野生動物の肉という森の恵みを頂きながらの森の造林だとか…
ユーザー側が興味を持ってる生物多様性だとか…もっと大きな円も考えながら、勉強しながら…ってプレイヤーはほぼいない。
あと、丸いモンを四角にして、あとは乾いてから売るか?乾燥させてから売るか?…という極めてシンプルなビジネス形態からか
損益分岐点の他者による見極めも、ある意味容易な分、隠し事と言うか・・・
とにかく駆け引きが強い人が多い気がします。
駆け引きが強いのは悪い事じゃないんだけど、なんか不透明感あります。
都道府県産材とかの横行する嘘は、この業種の人達が黙ってる限り続くんでしょうね。
●木材問屋さん、木材製品市場さん、材木屋さん…
彼ら流通の会社は、「売れれば何でもいい!」の構図。
ぼくみたいな杉バカが、こんだけ「杉の素晴らしさ」を探求していると…
他の商品の悪口を言いたいわけではないのですが
残念ながら現在の主力商品である木目がビニルに印刷されている各種の製品は
「杉の素晴らしさ」との対極にある製品である。
それらを喜んで販売している会社というのは…
「杉の素晴らしさの無知」なのか「知っててもお金の為に売る」のかでしょうから
せめて「嫌々売ってる感」が欲しいのはぼくだけだろうか。
「木を売って得た1万円も、ビニルを売って得た1万円も同じじゃん。」
日本の木が…杉が・・身近にある事が、エンドユーザーさんの収益になるのなら
それを発信提案していけばいいのだが、ユーザー候補の方々に提案する所に身を置きたがらないし
木の良さをいくら言っても。トラックにはビニルの木を積んでいるのでは、やはりユーザーさまにはわかりずらいし不誠実だ。
以前ある木材業者の団体さんの総会に呼ばれてうかがった際に、会長さんが…
国産材の活用と欧州より輸入されるオウシュウトウヒ(=ホワイトウッド)の腐食の早さを力説されていたが…
「その腐りやすい輸入材は、どのお店が売ってるの?!」っと突っ込みをいれたくなった事がありました。
川上から林材業界を乱暴におって来たけど
素晴らしい木材をユーザーさまにお届けするには
どの業者だけで完遂する事はできない。
料理に例えるなら
最後の料理人(工務店さん、設計士さん)がヘボなら、素晴らしい自然栽培の野菜だってパーだし
自分ひとりじゃどうにもならない割には
みんな自分のちっちゃな円を出ない感を持つ。
そして最後に共通するのは…誰もエンドユーザーさんの収益の事を考えていない事ではないだろうか?
「住まい」が何の為?の答えが家族の幸せの拠りどころであるのなら
健康とかそういった類の事柄が、実にベーシックな所で存在するはずなのだが
ユーザー候補の方々の健康や心身のhappyを考えたり
それを考える為に見識を積む努力をしている業界人って、いったい、どれくらいいるのだろう?
弁護士のように、マンツーマンで相対せば、目の前のクライアントの収益だけを考えるのだろうけど・・・
「木と建築業界」というぼくらは、一人で完結できない仕組みからか、施主やユーザーの幸せを考える習慣を無くし
自分が売りたいモンを売って、自分がやりたい仕事をして、自分が建てたい家を作ってる人ばかり…とは言い過ぎだろうか。
ぼくは、くり繰り返し×2、杉バカなのだが…
「杉が好きだ!」
「杉を売りたい!」
「杉の素晴らしさを探求しなきゃ!」
「その為には、”睡眠”、”脳”さまざまな本を読んで、講演に行ったりして」
「杉の何がぼくらの何に働きかけて、結果どういうhappyな状況になる事が推論として成り立つのか?」
そうしたら
やはり何らかのお困りの事をお持ちの方に杉を試してもらったりして
「推論×検証」を繰り返してきたのですが
事ここに及べば、今のぼくは
こんだけ自分の事しか考えてない林材業界・建築業界では森林再生なんて無理だろうから
杉によって救える命がある!
命を太くする事ができる!!杉で子どもたちの命を太くしたい!!!・・・と
カッコつけるようですが、今はそこに傾注しています。
「森より人を救いたい」
と言うと極端だし、誤解も広がりそうだが
岩盤のような利己主義の業界を啓発していく発想は誰にもないだろうし
いたとしても、その人は300年くらい生きられる人なんでしょうからね。
もちろん偉そうに言ってるぼくだって
何年も…10年以上もの間…駄目な利己主義の業界人だったし
今でも駄目なトコをたくさん持ち合わせてる、杉バカだと言う事は加筆させていただきます。
(久々にウルトラ長かったなぁ・・・)