昨夜は「私の森.jp」の主宰のグラムデザインさんの忘年会にお呼ばれして、楽しく飲んできました。
三々五々集まるので、折をみては各自自己紹介…となったのですが、
「すぎ大好き男」→「すぎバカ男」→「日本一のすぎバカ男」とだんだんファンキーなご紹介をいただき
植木等さんをこよいなく愛する私はもう有頂天でありました。(笑顔)
名前も最後には加藤 等(ひとし)とか言ってました。(笑)
よく接着剤不使用の話を聞かれるので、そこのところを今日はお話ししときたい。
実は今もこれから、ある、杉の家具を作るのですが、「自然素材の接着材を…」とのご要望をいただいていまして
コメのりを使用しようと思っています。
そのほかには、「クロスのり」にでんぷん主成分の「でんぷんのり」を使用することも弊社はありますし、そりゃぁ接着剤を使わないに越したことはない。・・・これは間違いありません。
しかし、接着剤の使用を最小限にしたり、使わないのは良い事だけど、接着剤の使用以上に大きな問題は
実は素材が持つ化学物質臭。そう物質そのものの揮発物質の有害性が一番大きいとぼくは思う。
よく使用制限が無いF☆☆☆☆の製品だから大丈夫・・・のような話を聞くが
じゃあなぜ?計画喚起経路を設けることが義務づけられているのであろう??
F☆☆☆☆の製品の化学物質をなるべく屋外に計画的に出す経路計画が必要なのであろうか?
ビニルクロス自体の揮発性化学物質臭。木目印刷シート張り製品じたいの揮発性化学物質臭。
ポリ合板じたいのあの酸っぱい化学物質臭。・・・ぼくはこれらの製品じたいが身近にあることが問題だと思っています。
「接着剤不使用」の話は、いいことだけど、宣伝文句というか、教条的な使われ方をしている気がする場合も多い気がする。
「F☆☆☆☆の工業製品クロスのりを使った紙やレーヨンのクロス」と「でんぷんのりを使ったビニルクロス」のチョイスなら断然、前者の方が良いのである。
接着剤は飛行機や車みたいなモンかもしれない。
大気を汚しCO2を排出してしまうのだが、その存在を無くせ!・・・とは誰も言わない。
「加藤は接着剤を使うからな。」・・・とはずいぶん言われてきたらしいが
それは好き好んで使うというより、コストや費用効果を提示してお客さまがお選びいただいている結果である。
お客様が「ラーメンを食べたい!」とおっしゃったからって、タバコを吸いたいと言ったからって
身体に良くないかもしれないから、そういう人の仕事はしない…とまでは言えまい。
私は「接着剤なんて大したことないよ。」・・・と言いたいのではなく
「そんなことより重要なのはケミカルな建築素材じたいが持つ、長期にわたる揮発性化学物質臭によるダメージの方が大変だよ!」と言いたいのである。
具体的な商品名は避けるけど、毎日毎日そればっか食べてたら、病気になっちゃうよ!って食べ物が売ってるでしょ。
だから、いくら安くたって、そればっか毎日毎日食べないでしょ。皆さん。
だけど「住まい」においては、それに相当する事を平気で選択してるんじゃないの?!
と言いたいのです。
とりわけそういった化学物質がせっかくおおかた揮発した後なのに
リフォーム時に普通にビニルクロスや木目印刷シート商品から紹介・推薦をはじめる建築人を、ぼくは信じられない。
いやいや、結果、お客様の選択がビニルクロスの壁に木目印刷のドアであるのはいたしかたないし、まったくしょうがない。
そうじゃなくプロがそこからスタート提案する事が信じられないのだ。