木に想う

家も建てちゃうドア・家具も創っちゃう材木屋 加藤木材の社長の想う木の話

接着剤不使用・・・

2013-12-28 17:50:34 | 想う話

昨夜は「私の森.jp」の主宰のグラムデザインさんの忘年会にお呼ばれして、楽しく飲んできました。

三々五々集まるので、折をみては各自自己紹介…となったのですが、

http://watashinomori.jp/

「すぎ大好き男」→「すぎバカ男」→「日本一のすぎバカ男」とだんだんファンキーなご紹介をいただき

植木等さんをこよいなく愛する私はもう有頂天でありました。(笑顔)

名前も最後には加藤 等(ひとし)とか言ってました。(笑)

 

よく接着剤不使用の話を聞かれるので、そこのところを今日はお話ししときたい。

 

実は今もこれから、ある、杉の家具を作るのですが、「自然素材の接着材を…」とのご要望をいただいていまして

コメのりを使用しようと思っています。

そのほかには、「クロスのり」にでんぷん主成分の「でんぷんのり」を使用することも弊社はありますし、そりゃぁ接着剤を使わないに越したことはない。・・・これは間違いありません。

しかし、接着剤の使用を最小限にしたり、使わないのは良い事だけど、接着剤の使用以上に大きな問題は

 

実は素材が持つ化学物質臭。そう物質そのものの揮発物質の有害性が一番大きいとぼくは思う。

 

よく使用制限が無いF☆☆☆☆の製品だから大丈夫・・・のような話を聞くが

じゃあなぜ?計画喚起経路を設けることが義務づけられているのであろう??

F☆☆☆☆の製品の化学物質をなるべく屋外に計画的に出す経路計画が必要なのであろうか?

 

ビニルクロス自体の揮発性化学物質臭。木目印刷シート張り製品じたいの揮発性化学物質臭。

ポリ合板じたいのあの酸っぱい化学物質臭。・・・ぼくはこれらの製品じたいが身近にあることが問題だと思っています。

 

「接着剤不使用」の話は、いいことだけど、宣伝文句というか、教条的な使われ方をしている気がする場合も多い気がする。

 

「F☆☆☆☆の工業製品クロスのりを使った紙やレーヨンのクロス」と「でんぷんのりを使ったビニルクロス」のチョイスなら断然、前者の方が良いのである。

 

接着剤は飛行機や車みたいなモンかもしれない。

大気を汚しCO2を排出してしまうのだが、その存在を無くせ!・・・とは誰も言わない。

 

「加藤は接着剤を使うからな。」・・・とはずいぶん言われてきたらしいが

それは好き好んで使うというより、コストや費用効果を提示してお客さまがお選びいただいている結果である。

 

お客様が「ラーメンを食べたい!」とおっしゃったからって、タバコを吸いたいと言ったからって

身体に良くないかもしれないから、そういう人の仕事はしない…とまでは言えまい。

 

私は「接着剤なんて大したことないよ。」・・・と言いたいのではなく

「そんなことより重要なのはケミカルな建築素材じたいが持つ、長期にわたる揮発性化学物質臭によるダメージの方が大変だよ!」と言いたいのである。

 

具体的な商品名は避けるけど、毎日毎日そればっか食べてたら、病気になっちゃうよ!って食べ物が売ってるでしょ。

だから、いくら安くたって、そればっか毎日毎日食べないでしょ。皆さん。

だけど「住まい」においては、それに相当する事を平気で選択してるんじゃないの?!

と言いたいのです。

 

とりわけそういった化学物質がせっかくおおかた揮発した後なのに

リフォーム時に普通にビニルクロスや木目印刷シート商品から紹介・推薦をはじめる建築人を、ぼくは信じられない。

 

いやいや、結果、お客様の選択がビニルクロスの壁に木目印刷のドアであるのはいたしかたないし、まったくしょうがない。

そうじゃなくプロがそこからスタート提案する事が信じられないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 


標準への回帰

2013-12-25 20:00:23 | 現場の話

内覧会=オープンハウスが終わりました。

多くの方にご来場いただいて、仲間の工務店・設計士さんもにも駆けつけていただいて、ありがたいし、互いに勉強になります。

これは「杉の家具」の製作中の写真。

これは仲間の設計士さんの会社の「家楽」さんより頼まれたWC内の家具仕事。

http://www.karaku-karaku.jp/

 

実は内覧会時にもご来場者さまの「独り言」でもあったのですが…

「うちはここまで素材にこだわらなくとも…」というお声が聞こえてきました。

 

うんうん。 わかるわかりますよー。

だけどひとつはっきりと申し上げたい。

 

「超低温乾燥による精油分豊富な杉の赤身・黒心部のみの床材」ですとか

セルロース製のクロスだとか

杉の家具だとかは「上乗せ」と言いますか、プレミアムと言いますか、ボーナスポイントと言いますか

そういう豪華な上乗せ健康志向というたぐいのモノではないと思うのです。

 

白いポリエステルの家具だとか

木目印刷のドアだとかは、言わば人間としてはマイナスの恩恵を受ける製品であって

杉がプラスではなくて、杉が標準で科学物質がマイナスであると思うのです。

 

だって数百年どころか数千年?…いやそれ以上も前から

登呂遺跡のころから、住まいには木々(杉)がいっぱいだったのに

たった最近の30年くらいで、それらが消滅して印刷物の木目製品だらけに…その似せもの・・ニセモノ製品が標準になっちゃったんですからね。

ぼくは「素材の違い」によって、極めて対処反応が難しく困難な状況をますます招くと憂慮しています。

 

無肥料・無農薬の原種の種子の野菜があったとして

その野菜を食することは、プレミアムでは無いはずですよね。

だって、かつては日本中にあった作物であるはずです。

 

今ある「食べやすく育てやすく品種改良された(遺伝子まで組み替えたりして・・)植物の持つ”えぐみ”の無い栄養価の低い野菜に更に工業製品としての物質を混ぜて作られる食べ物を毎日毎日食する事がマイナスだと思うのです。

 

もちろん価格だけを考えれば杉や自然素材はプレミアムな気がする人も多いと思います。

だけど・・・そうではなく現在主流の建築資材じたいがマイナス影響の製品だと…マイナス影響の製品が主流になっている残念な世の中だと思うのです。

 

「標準への回帰」・・・そうすればもっとみんな元気になるはず。

 

この「家楽」さんにお仕事させていただいた2つの「小さな杉家具」がこのトイレにあるだけで…

推定0.7リットル分の湿度を夏は吸って冬は放出してくれて

その吸放出の過程で呼吸器系疾患の主因とされる二酸化窒素を吸着分解しながら

湿度を50%以上70%以下のカビが生えなくてウイルスが生きていけない湿度環境に常に近付けてくれて

セドロールなどの恩恵物質を半永久的に放出してくれて

おそらくは呼吸も深くなって、免疫力にまで良い影響を…

それらの恩恵を、まったく原子力発電などを母体とする電力を使わずに

しかもスイッチの入れ忘れもなく、ただただ我らの傍にいて、活躍してくれるのです。

 

家楽の滝沢さんが、なぜそんな杉の家具をトイレに持って行ったのか?・・・はおそらくは限りあるご予算の中で

家族全員がその恩恵にあずかれる場所(家族全員が行く場所)だから…という願いからだと推察いたします。

「杉が身近にある生活」はちょっとマイナスの素材よりはお高いかもしれないけど、それはプレミアムな高級志向ではなく「標準への回帰」なのであると私は強く強く思うのです。

 

 

 

 

 


アンチウイルスには杉が一番!

2013-12-21 13:41:00 | 想う話

いよいよ明日は内覧会です。

 

なかなかご自宅をオープンハウスにする事に抵抗ある方もいらっしゃるので

まったくもって感謝×2であります。

何件かブログを見て…という方よりご連絡いただいたり、場所を聞きに来社されたりと…

こういうレスポンスをいただけますと士気も上がります。

突然ですが、ウイルス対策には杉です!

 

インフルエンザなどのウイルスは湿度が50%もあればその97%は死滅してしまいます。

だから年がら年中、湿度が50%を切らなきゃいい。

だから湿度調節作用がある木という素材がありがたいのですが、その中でも杉は抜群の性能を発揮してくれます。

杉は軽い木でしょ。

 

だから調湿能力が高い。調湿タンク量が多いのですよ。

 

ここ数日、冷たい雨が降ったでしょ。

それを体内に貯めておいて、乾燥が進むと湿度を放出してくれるのですよ。

あーありがたや。ありがたや。

 

エアコンだけで湿度を維持しようったって無駄さ。

 

国宝がおさめられてる国立博物館の収蔵庫は天井も壁も床もみーんな木が貼ってあります。

エアコンは補助的に使われてるだけ・・・。

 

ようは、ぼくらの有する科学なんてのは、1年中の恒温恒湿の部屋を木のありがたみ無しで作ることができないのさ。

宝物がカビなくて、更にひからびない部屋には木が不可欠どころか主役。

 

加湿器なんか使ったって気休めさ。

 

それがそんなに効くなら

今から国立博物館の収蔵庫の木をはがして、加湿器・除湿機のエアーコンディシヨナーだけで維持したらいい。

国宝を台無しにした際の補償を考えながら、着手する会社は無いね。ぜったい。

 

それなのにありがたがってそういうのに飛び着いちゃうから

いつのまにか54個も原発があるんだろうな。

 

まったく、ぼくらはしょうがない。

 

家を杉の床にして

壁の一部に杉を貼って、ビニルクロスをはがして紙のクロスにするだけで

電気もスイッチもいらずに、ウイルスはほぼ死滅です。

 

それをまたウイルス対策のワクチン・・・なんていう「いたちごっこ」を続けてると

ほんと破産しちゃうよこの国は。

杉が身近にあれば解決なのになぁ。

やれやれ。

 

 


内覧会の開催があります

2013-12-12 21:33:03 | 現場の話

突然ですが…、埼玉県入間郡三芳町にてマンションのスケルトンリノベーション完成現場の内覧会をおこないます。

12月22日(日)10時~15時

場所は埼玉県入間郡三芳町です。駐車場は2台借りてあります。最寄駅は東武東上線「鶴瀬」駅西口を下車して「ライフバス」かタクシーでお越しください。歩くと30分くらいかかります。内覧ご希望の方は弊社にメールにてお問い合わせください。

お問い合わせいただいた方には会場付近の案内図を送ります。

この日は終日ぼくはいますので

リフォーム・リノベーションのご予定がすぐに無くとも

知識・情報として「杉」、「愛工房」、「自然素材」などにご興味がお有りの方はこの機会にどうぞ声をかけてください。

これは内覧会会場の大黒柱みたいな杉の木。

樹齢は100年超えてますね。

 

もちろん現場の床は「尾鷲香杉」ですし

ビニルクロスと木目シート貼り製品は一切使ってません。

シューズクローゼット内部にノンスチレン無臭ポリ合板を使ったのが

弊社で作った唯一の呼吸しない建築素材かな。

 

サッシ、ユニットバス、キッチン、ガラス、アクリル板、タイル…これ以外はぜーんぶ「調湿する素材と仕上げ」のお部屋です。

なんぼ雨が降らなくとも、湿度が50%を切らないお家。

ウイルスが逃げちゃう空間。死滅しちゃう場所。

 

工法じゃない!素材の違いでもっとエネルギーを使わない生活は可能です。

杉が身近にあればもっと元気になれます!!