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医学と寿命の話

2021-09-19 12:07:00 | 写真
 日本人の寿命が延びていることをさして医学の成果だという人たちがいるが,それは間違っている。日本人の平均寿命の延びに成果を上げているのは政治のおかげだ。政治によって,水道や土木工事,食料生産に税が適切に配分されることによって日本人の寿命が伸びてきたのである。医学の発達による成果は最後に1,2年を伸ばす程度の効果しかないだろう。
 政治の成果の一番大きいのは,この75年間日本が戦争に巻き込まれていないことだろう。これによって若者が20代で亡くなるようなことは減少している。
 次に水道整備。これにより安全な水が手に入り,乳児死亡率が劇的に改善している。土木工事により流通網が整備され,食料が全国くまなく配送されるようになった。そして食料生産,国民が飢えないように栄養が偏らないように生産されている。医者は医療が最高だと思っているが,医療の大事な手段である薬や医療器具などは,背後にある生産活動,薬だと最終的には農業生産に,器具は機械設備などによる。そして流通がしっかりと機能するための道路網の整備が行われていなければならない。膨大なバックグラウンドが無ければ医療などは砂上の楼閣なのである。医者の中でどれほどの人が医療器具の仕組みをわかっている人がいるのだろうか。例えば体を切り開かなくても画像にしてくれる画像診断システムなど,とても難しくて理解できそうにない。そして理解したとしても、それを一人で作り上げられる人はいない。
 実際に政治が混乱している国の平均寿命は大幅に下がっていく。基本的に混乱している国は統計もはっきりしないのでわからないのだが,ロシアは割と正確に統計を残してくれていて,ソビエトからロシアになった時の混乱により平均寿命が下がり,2010年代にようやくソビエト時代の平均寿命を更新することが出来たそうだ。余談だが平均寿命が延びるのは経済的安定すなわち政治の安定のおかげなのでロシアでプーチン支持が多いのはわかる気がする。プーチンが大統領になったのが2000年で,その1期目が終わり2期目に入ったあたり,平均寿命が延び始めている。
 そういったことを理解せずに話をする医療者たちはずいぶん滑稽だと思う。


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