every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

モーリッツ・フォン・オズワルドのルーツから探る

2014-03-26 | TECHNO
先日RBMAの最後にMoritz Von Oswaldが紹介したのはコチラ。

1/1
Moritz Von Oswald & Nils Petter Molvaer
Imports
2013-10-03



ノルウェーのジャズ・トランペッター=ニルス・ペッター・モルヴェル(Nils Petter Molvær )とのコラボレーション作品だ。本人も気に入っている作品らしく「ブレイク(無音)のところが気に入っている。立ち止まってしまうことは自殺と同じだし、常に進化するようにこころがけているんだ。」

実はこのBLOG管理人、上記作品を聴けてないので皆さんアフェリエイトを通じて購入して頂き私にも買えるようにしていただけると助かり、嬉しく歓喜します。直接お金を振り込んでくれてもいいんですよ(ΘωΘ)ノ☆


閑話休題。

この「無音のところ」というのがMV卿の真髄ではないでしょうか。自身のルーツをジャズとし、オーケストレーションについて学校で学んだという経歴(と62年生まれということ)を踏まえると電子マイルズにルーツがあるんじゃないかと見ているのですが。それを踏まえるとTrioの諸作品やライヴなどへの理解も進む思いがします(「そうかなぁ?」という意見もあるとおもいますが)。

Fetch
Moritz Von Oswald Trio
Honest Jon's
2012-06-18



クール・ジャズや電子ジャズの音色を少なめにして研ぎ澄まされた感覚。


Bitches Brew Live
Miles Davis
Sony Legacy
2011-02-08




さらにレゲエの影響も大きでしょう。
Hard Waxに一度だけ訪れたことがあるのですが、店の中央、一番良い位置のエサ箱がレゲエ・コーナーでした(その背面はUSモノ―つまりシカゴとデトロイト―)。「ああ、これがベーチャンだよなぁ」と納得したことを覚えています(レイアウトは日々変わっているのでしょうが)。元々、ソウルやレゲエといった「黒人音楽」専門店からテクノにシフト行った…という話を聴いていますし、先のちょっとした話や<Wackies>の再発などを見てもレゲエへの愛情は変わっていないように思えます。



Hard Waxを運営し、その過程でデトロイトのコネクションも気づいていったのがMVのパートナーであるマーク・エルテネス(Mark Ertenes)氏であります。最近はShangaan ElectroやJeri Jeriなどアフリカンミュージックへの興味を示し、今まで培ってきた所謂ミニマル・ダブとアフリカの音楽を合わせた興味深い展開をしています。


マークの最近の動きとMVの動き、それと<Waxkies>という三つの連立方程式を耳の中で解きほぐすと、レゲエといってもマークはよりダンスホールに、モーリッツはダブに興味を引き立てられたのではないか? と思うわけです。



同じようなアプローチをしたミュージシャンとして盟友トーマス・フェルマンなどもいるわけですが、手を広げすぎると溢れてしまいそうなので、今回はあえてモーリッツのみにフォーカスしました。

そんなことを書いているうちにHonest Jonesと共同経営しているレーベル<Dug Out>から80s ダンスホールとナイアビンギの再発がリリースされました(2011年にリイシューされたらしいです。来日タイミングで仕入れたバイヤーさん、GJ!)。

Underground Galleryによると*1以前マークが来日した際に探していた1枚だそう。
上記の自分の仮説を裏付けるようなエピソードで興味深いです。

*1 こちらのリンク参照 | UG Prince Jazzbo

コメントを投稿