every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

#今月の音 DJ Hell、CMJK、Carl Craig & Moritz von Oswald

2021-02-07 | TECHNO
2021年からはアウトプットを意識していきたいなと思ったので、半年とか1年でなくて月々でベストというか印象に残った音源をまとめていきたいと思います。

House Music Box (Past Present No Future)
The Dj Hell experience
2020-11-27


どちらもベテランが自らのルーツに向き合って、いまの時代にプレゼンテーションするような内容だと思います。

Hellのアルバムは『House Music Box (Past Present No Future)』というタイトル通り、自身のルーツといえるハウス・ミュージックと向き合った内容。タイトルもずばり「Hausmusik 」といった曲名もあるし、「Electrifying Mojo 」、「Jimi Hendrix」、「The Revolution Will Be Televised」と捻りつつもロックやソウルまで敬意を払ったタイトルに。”G.P.S.”というのはいまの自分の位置を指し示すぞという意味を込めたのでしょうかね?
ミニマル・ハウス以降のドイツとシカゴ、それに初期デトロイトが出会ったような素敵な1枚です。


Landscape 1
22nd Century Tunes
2021-01-27

Landscape 1』はC.T. Scanが4半世紀のコールド・スリープから目覚めて満を持して発表した1stアルバムといってもいいのですけれど、楽曲を提供した浜崎あゆみとかたこ焼きレインボーからこのアルバムに辿り着いた人にも扉を開いているのが流石だなぁと。
ベースラインやコードにしっかりと刻印されたJK印に嬉しくなる。

真正面からデトロイト・テクノへ返答した「Distance Of Life」は「The Beginning」の世界観をもった「Strings Of Life」とでも言いましょうか、とにかくこのアルバムのハイライトにして、デトロイト・テクノへの他の地域からの返答としてもトップ・クラスの出来! なのですけれども、全体から漂ってくるのがUKの匂いで、同じデトロイト・テクノの解釈でもドイツやオランダよりもUKと同調するようなロマンチシズムを感じるのですよね、この方の音には。
あと近頃、昨年一昨年のRave Re-Re Revivalが(時代的に)一歩進んでInteligent Techno・Proggressive House回帰みたいなムードになりつつあるのを感じてるんですけれど、そことも共振する音だな~と感じました。

これで想起したのはMoodyboyzでして、アフリカをイメージさせるエスニックなパーカッションとデトロイト・テクノをプログレッシヴに融合させた自身名義の作品を発表しつつ、KLFの裏方としても活躍していたMoodyboyzとアイドルへ楽曲提供するCMJKとの姿が重なってみえたりするのでした。

Carl Craig & Moritz von Oswald - Attenuator (Carl Craig Version)  
で、デトロイト・テクノの新たなクラシックがこちら。
「Domina」以来の黄金タッグ。触ったものすべて金に変わる。
貫禄の出来です。それにしても、デトロイト・テクノはここぞという時はサックスをフィーチャーしますね(笑)

昨秋から話題の作品で満を持してのフィジカル・リリースですが、あまり出回ってない様子。レコード屋さんにも昨秋から入荷予定とあって随分と待たされた印象もあるので、オーダーもそれなりにされていたと思うので、大分入荷はショートしてたんじゃないでしょうか?
直ぐ売り切れた店舗も多いようだし、実店舗でみたことないですね、いまのところ。おそらく枚数をそもそも刷ってないのでしょうけれど。



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