every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

ドイツ音楽の最新型 DJ Koze『Amygdala』

2013-06-14 | TECHNO
一聴目、クラウト・ロックの最新型だなと思った。
しかし、聴き重ねるごとに「いやこれはドイツ音楽の最新型」と言ったほうがいいなと思った。


AmygdalaAmygdala [CD]

ApparatやCaribouといったフィーチャリング・アーティストがクラウト・ロックのイメージを喚起させるが、実際それよりも「Magical Boy」のようなポップなメロディや「Don't Lose My Mind」のギターのフレーズがクラウト・ロックぽさを想起させる。

DJ Koze - Ich Schreib' Der Ein Buch 2013 (ft. Hildegard Knef)


ここでKozeがドイツの国民的歌手、Hildegard Knef(ヒルデガルト・クネフ)をフィーチャーリング(リミックス、マッシュアップと言ったほうが適切かもしれない)したことの意味は大きい。

そして、その次のアルバム最期を飾る曲「NooOoo」でパッヘルベルのカノンを引用していることが如実に語っている。
DJ Kozeはクラシックの時代から連綿と続くドイツ音楽の歴史を受け継ぎ、更新しようという意思を持って『Amygdala』を産み出した。
これは単なるDJミュージックでも、テクノDJがインディーロックに色目をつかったアルバムでもない。ひとりのドイツの音楽家が誠実に産み出した音楽だ。



DJ Koze - Marilyn Whirlwind


もちろんDJ Kozeはヒップホップやアシッド・ハウスに多大な影響を受けたDJだ。「Marilyn Whirlwind」や「La Duquesa」のようなダンス・フロアを彩る曲もある。

プレス・リリースには「この『Amydala』はKozeにとっての『Sgt. Pepper…』である」とあるそうだけれど、なるほど『Sgt..』を比較に出すほどに素晴らしいコンセプト・アルバムだ。



結論、アナログ盤欲しいのでお金下さい。直接買って贈ってくれてもいいんですよ(・∀・)

Amygdala [Analog]







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