every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

『ele-king Vol.9 特集ニュー・インドストリアル』を読んだよ

2013-06-20 | Books
ele-king vol.9 (エレキング・9号) (ele-king books)ele-king vol.9 (エレキング・9号) (ele-king books) [単行本(ソフトカバー)]


紙雑誌として発刊してから一番面白いんじゃないか? というくらい面白く読みました。

以下、メモ書き

【三田格、Keihin、倉本諒 鼎談】
三田さんの『ハードミニマルは先駆者だったジェフ・ミルズのリズム感が良すぎたのが不幸だった』というのに色々納得した。
世代的にはサージョン世代といってもいいんだけれど、サージョン登場からのハード・ミニマル期って一番テクノ聞いてなかったし、そういうリズムの弱さ(とは認識してなかったけれど)がダメだったんだと思う。因みにそれでも<CHAOS>には行ってた。田中フミヤがかけるとグルーヴが出るんだよね。

KEIHINさんの「アンディ・ストットはロック層に受けるんじゃないか」というのもナルホドと思った。事実、好きな音楽にインダストリアルだとかミニマルだというタグはつかないだろうなという人もライヴ行こうかとか行っていたくらいだし(打ち込み系のライブ系のライヴはそこまで興味がないらしく、来なかったですが)。

「サージョンをはじめとするフォロワーがジェフのようには出来ないが故に出てきたものがハード・ミニマルというのは80年代のN.W./シンセポップに対するインダストリアルの位置付けと同じ」とは松村さん。

そして、一番"インダストリアル"にピンと来ない自分がピンと来たのがこれ。

産業革命で成り立ったイギリスが、産業社会からサービス社会へ変っていくときに、肉体労働でいきてきたひとたちが忘れられていく。インダストリアルはそういうものへのノスタルジーだと感じたんだよね。(三田)


自分は"インダストリアル"は通ってないし、肉体労働というものにも縁がないので、この表現が適当であるのか、正直分からないのだけれど、マッチョな国=アメリカでインダストリアルが受け入れられ、長い期間人気を得ていた事も踏まえると、そういうことなのかもしれない。



The other people place - Let me be me


Andy Stottが「本当にスペシャルなアルバム」としてThe Other People Placeをあげているのは意外な気もするし、納得が行く気もする。



ADMX-71 - Shell Stations [Sonic Groove Experiments]



レビューではADMX-71「Second System」評に惹かれた。数行前に書いたように"インダストリアル"という言葉で表現されても興味がわかないんだけれど、"インダストリアル・ヴァージョンのベーシック・チャンネル"なんて書かれたら聴きたくなる。こういう表現がホント三田さんは上手いよなぁ。


花田清輝評論集 (岩波文庫)花田清輝評論集 (岩波文庫) [文庫]

花田清輝特集には"編集者"としての野田努を見たという思いを強く感じました。編集工学者時代の名残というか。編集者としてのルーツというか。
不勉強にも花田清輝読んでないので、読みます。



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