with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第44話《モンサンミッシェルの修道院に入ります!》

2023年05月01日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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「モンサンミッシェル この小島の上に建っているのは修道院 。」

ここまで大聖堂やお城を見学して来て、その建築物やステンドグラスや調度品の豪華さに驚きが一杯でした。

「大聖堂やお城ってとっても豪華だったよねー

いよいよ修道院入り口の要塞化が施された「哨兵の間」に到着です。

「巡礼者たちはここで武器を置いて修道院の中に入ったそうですよ

一番に哨兵の間に到着したのが私達のツアー。「添乗員さんがこだわっていた一番で良かったわあ

でもまだオープンの時間ではないのでしばらくの間ここで待ちます。今来た方を眺めると多くの方が登って来るのがみえています。

「どんどん観光客が登って来るね

オープンの時間になると入口が開いて「哨兵の間」から見学順路に沿って登って行きます。

階段を少し登ると、空が開け、両側に建物が並んでいます。

「左側が修道僧の住居なんだあ。」

「途中可愛い蛇口に注目

この壁の内側には雨水を溜めるタンクになっているそうです。

この階段を上るとテラスに出て来ました。「海が広がっている

目の前が開けて島を囲む海の景色が目に飛び込んで来ます。

「しかもいつの間にか青空になっている

朝出発の時には曇っていた空も、息を切らしながら登っている間に青空になっていました

そして振り返ると修道院付属の教会が高くそびえています。

「わあ モンサンミッシェルの頂上に建つ教会だ

このテラスから教会に入って、身廊を進み奥の内陣に進んでいくと天井がひときわ高い。

「英仏100年戦争に勝利した後に再建されたのね 。」以前17mだった天井は25mまで高くなったそうです。

戦後建築技術も進歩して、「もっと高く そしてもっと光を・・・」と、

ステンドグラスから柔らかい光が内陣に差し込んでくるようになった教会。

「祭壇に柔らかな光が射している

フランス革命で室内の高価なものは略奪されてしまっているので像などはとても少ないそうです。

「建物の見学が主体らしいけど、高い曲面天井も美しいなあ

 

「次がここで注目の列柱廊ね。」「瞑想のための回廊。」

この長い回廊は教会、食堂、厨房、寝室、古文書保管室、さまざまな階段につながっているんですね。

別の棟に行くための分岐点の役割を果たしていたんだそうです。

「祝祭日にはここで礼拝の行進が行われたんだあ

「2列に並べられた小さな柱がわずかにずれているのは何故 常に変化する視覚効果を作りだすためだそうです。

「ここから眺められる教会もため息がでちゃう

 

東隣の建物に移動すると修道士たちの食堂があります。食堂の両側にはステンドグラス。

「とってもシンプルな幾何学模様ねー

食事では沈黙のうちに摂らなければならなかったそうですよ。

「こんどは下の階に移動なんだって

途中には最初に聖堂を建立した人物とサン・ミッシェルの伝説が大きなレリーフになってスポットライトを浴びているのが見られます。

「アヴランシュの町のオベールという司教に夢の中でお告げがあったの

「最初は信じなかったからミカエルが3度目にオベールの頭に指を突っ込んだ

「目覚めると本当に頭に穴が開いていたって笑えない

階段を下りて修道士たちの食堂の下の階に来ました。ここは王侯貴族達の食堂だそうです

「金持ち巡礼者もここでもてなされていたんだ 。」

迎賓の間には巨大な暖炉もありました。そしてもここにもステンドグラス。

「可愛い 」「ホタテ貝と壺の模様のステンドグラスだなんて

 

「こんどの部屋って暗いよ 。」次の暗い部屋は礼拝堂。

太柱の礼拝堂で、大聖堂の内陣を支える土台として作られたそうです。

「礼拝堂として使われたことはないんだね。」

「この大きな車輪はなに

修道院が牢獄として使われていた1820年、囚人用の食料を上層に運搬するために設置されていたものなんだそうです。

「今はレプリカなんだ

車輪の中に囚人が二人入って外部に設置された急斜面のスロープに沿って荷物を上げていた

「それってかなりの重労働だ。」「下を覗くとすごい高さ

 

「修道僧の遊歩場」にやって来ました。ロマネスク修道院の中軸ともいえる場所だそうです。

「二つの身廊を持つ長い廊下なのね。」「ここの丸天井の交差リブに注目

次に「騎士の間」があってやっと出口のお土産屋さんに続きます。

ここには台座の上で剣を振りかざした天使ミカエルの像を見ることが出来ます。

「なんと、 足元に悪魔ドラゴンが 」もちろんここで見られる像はレプリカです。

「この天使ミカエルのレプリカが修道院の見学の最後ね

教会には美しいステンドグラスがあったけれど、フランスとイギリスの戦争に巻き込まれた場所なので外壁の要塞も立派です。

「この修道院は当時のまま残されているのでエレベーターなどは全くないんだ

モンサンミッシェルを見学するためには足腰がしっかりしているうちがお薦めですよ

「私も運動不足で辛かった

シャトルバスで渡っても、門をくぐりお土産屋さんの並ぶ石畳の坂を上がります。

大階段やゴーチェの階段を上ってテラスや修道院付属教会、そして修道院。

「とにかく歩きます 」「上ります」「長い階段が続きます

 

「あっ お土産探しに夢中になっちゃった

集合はシャトルバスで島を出た先のレストラン前になっています。

頭では集合時間から逆算して買い物をしていたつもりだったのに「急がないとヤバいかも

シャトルバスの停留所に急ぐことにします。

「シャトルバスって時刻表がなかったんだ」「バスはタイミングよく来るかなあ・・・」

急いでいるとシャトルバスの停留所はバボル門からかなり歩くと感じます。

「実際かなりの距離がありますよ

 

小走りに停留所を目指しながら島を後にする寂しさで振り返ります。

「わあっ  真っ青な空にモンサンミッシェルの修道院

何気なく振り返った時のモンサンミッシェルの美しさに驚いて慌ててシャッターを切る私

「遅れるぞー

「待って 待って ちょっとだけ撮影させて

またバス停に向かって走り出したものの停留所の場所が分からない。「昨夜はツアーの方々と一緒だったから人任せだった

まだまだ走ります。

「どこだろう、 どこだろう

「あー この旅の出発の朝を思い出した

「今回の旅はヘトヘトになりながら走ることだったかも

 

 

 

 

続く

 


第43話《モンサンミッシェル観光!》

2023年05月01日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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「ツアー旅行の朝はやっぱり早起きだあ

昨夜は遅くまでライトアップのモンサンミッシェルを楽しんでいたから眠いけど起きなければですね。

「朝食後、早めに島内観光への出発

さすがに人気の世界遺産『モンサンミッシェル』。

「かなり多くの観光客が毎日訪れるよねー

島の近くに宿泊している特権で早く修道院内を見学するそうです。

「観光客が入らないアングルで撮影出来るんだあ

「観光客が写らない写真って人気観光地では難しいですよね

やっぱりこのコース専門の添乗員さんですね。

 

「朝食はビュッフェスタイル」昨夜ご一緒させて頂いたご家族はもう食事を始めていました。

「おはようございます

テーブルにはパンやフルーツが並んでいて何だか眠かった私も元気が出てきます。

「修道院は坂道も多いから食べるぞ

ホテルでのビッフェスタイルの朝食っていつだってとっても幸せ気分です。

「でもそんなにゆっくりしてられないんだよね」朝食後はすぐにホテルをチェックアウト。

フロントに集合する時間が決められています。

「一泊だから荷物は少なくて準備も簡単ね 。」

「スーツケースなど大きな荷物がある人は

自分たちのツアーバスに預けておくことが出来るのだそうです。「ツアーって便利だよね

個人旅行だとチェックアウト後にホテルに預かって頂いたりしなければなりません。

 

スタートはツアーの皆さんと一緒に島内に入って順番に見学だそうです。

添乗員さんが説明をしながら修道院のコースを手際よく回るのもいいですね。

「個人だと注目場所に気が付かなかったりするよね

「私なんか歴史的な建物を訪ねてもため息交じりで見るだけ

添乗員さんから歴史のお話を伺って、注目するところを教えて頂ける。

「ここまで観光に来た甲斐があるなあ

 

チェックアウトをして、途中、駐車場のツアーバスに必要のない手荷物を預けます。

「小さなバッグだけ持って停留所に向かいまーす。」

バスがすぐに到着「いよいよ修道院の中まで見られるんだよね 。」

「何だかドキドキ

シャトルバスを降りて少し歩くと島への入り口のバボル門。

「この辺りは昨夜来ているよ 。」

バボル門内側には「ミシュレット」と呼ばれる英国の臼砲。

今日は修道院を一緒に観光なので、町を貫く1本道の上り坂を修道院入り口まで歩き続けます。

この通りの両側にはレストランや土産屋さんやホテルが軒を連ねています。

「まだ早朝だからとっても静かね

この通りを奥に進むとまず見えてくるのが、有名なオムレツのレストラン、「ラ・メール・プラール(La mere Poulard)」

「ふわふわのオムレツが美味しいってことであまりにも有名だよね

もちろんまだ準備中でひっそりしています。「有名なお店だし撮影しなきゃ

ラ・メール・ブラールを通り過ぎると「国王の門」を潜ります。

「国王の門」の上には「国王の住まい」があります。

「現在は区役所として使われているんだあ

 

細い坂道を行くと郵便局や銀行もあります。

「通りのお土産屋さんの壁々のストライプがとっても可愛い

「お店の袖看板のデザインもどれも素敵ねー

通りをかなり上った所には小教区教会があります。

教会には入らないで修道院の入り口を目指して階段を上っている添乗員さん。

「後をついて行かなきゃ」「個人旅行ならきっと入ってるなー。」

帰国してからネットで調べてみると、とても教会内がきれいでした。「ちょっぴり心残り

その小教区教会の横には博物館もあるらしいですよ。

 

この辺りから修道院付属教会を見上げるととっても高い建物です。

ここまで来るのにも海岸沿いや脇の通りや本当にたくさんの通りがあります。

「どこも歩いてみたい通りばかり

とても狭くてちょっと体格のよい人には通れない通りも紹介して頂きました。

「この通りを抜けてみるのって勇気がいるなあ 」脇には狭い通りがいくつもあります。

「普段から街を散策するのが好きな私にはたまらない

「絶対個人でまた来たい

 

小教区教会から階段を上っていると、突然後ろから男性が走って来て、追い越して行きました。

「あっ もしかして修道僧」彼の衣装ですぐに分かりました。

モンサンミッシェルの修道院にはまだ修道僧が修行に来ているんですよね。

修道僧が左に上って行った同じ通りを上って振り返ると海が広がっています。

「高い所まで来たのね

ここから見える街の家々がとっても可愛いんですよ

 

 

 

 

続く

 


第42話《夜のモンサンミッシェル!》

2023年04月30日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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「ホテルに到着です」私たちが今夜宿泊するのは「ホテル・ルレデュロワ」

ホテル裏手からは対岸のモンサンミッシェル美景写真が撮影出来るとのこと

添乗員さんが部屋番号と鍵を渡してくれます。「ツアーのチェックインは楽チン

「鍵を頂いて部屋を教えて頂くなんて癖になっちゃいそう

ツインのとても広い部屋でした。「私は一人で参加だからこの広い部屋を独り占め

いつも選んでいるホテルって便利だけどリーズナブルなホテルばかり。

「豪華ホテルにかなり感激

「洗面やバスルーム、トイレ、何もかもが広くて綺麗

ホテルに感激でもうこの部屋でゆっくりバスタブに浸かりたい気分です。

「まだ落ち着いちゃダメダメ 」「これからディナーですよ

 

島内散策用の支度をしてレストランに下りて行きます。

一人旅でもちゃんと奇数で参加の方々と組み合わせてテーブルが用意されています。

「さすがベテラン添乗員さん

ここまでの観光でも細かなところまで行き届いている添乗員さんでした。

食前酒にまず紹介されたのは「カルバトス」。フランスの北西部ノルマンディ地方はもう海峡の向こうはイギリス。

「ノルマンディはぶとうではなくてリンゴの産地なんですね」「だからお酒はワインではなくてカルバトス

「もちろんストレートで頂きますうぃ~

「せっかくだからモンサンミッシェルのビールを頂きましょ」ボトルのラベルにモンサンミッシェルが描かれています。

前菜には優しい舌触りのテリーヌ。

「これはやっぱりワインと一緒じゃなきゃね

海沿いの街らしくメイン料理は白身魚のソテーでした「お野菜もたっぷり、 しっとりした身の白身魚は嬉しい

「デザートは何だろう・・・」「プディングだ

コーヒーと頂いてお腹も大満足で何だか寛いじゃっています。

 

「夕食をゆっくり頂いている場合じゃないですよ

食後は島内でライトアップのモンサンミッシェルを見学する予定。

「シャトルバスは12時頃まで運行しているっていいね。」

「えっ  」「運行スケジュールがある訳じゃない

「人が集まったら出発 」とてもアバウトな運行なんですね。

 

皆さんと一緒に出発します。

ホテルでは懐中電灯が配られました「3~4人に1個なのね。」

夕食のテーブルでご一緒させて頂いたご家族と私に1個用意して頂きました。

「これってはぐれられないぞ

ホテルから少し歩いた停留所からシャトルバスに乗車。「いよいよモンサンミッシェルの島だ

 

バスの前方に乗車しているとライトアップされた修道院が見えて来ます。

「わあ  もう感動

シャトルバスに乗車したらもうあっという間に停留所です。

そこからバボル門を潜って島内に入ります。

城壁に沿って英仏戦争時代の大砲を横目に進むと二つ目の門があります。

最初に目につくのはやっぱり有名すぎるオムレツ屋さん「ラ・メール・プラール」。

 

島内は暗くて個人で行かれる方も懐中電灯はあった方がいいと思いますよ。

「人の顔が分からない

ただでさえ以前からの知り合いではないのではぐれたらもう分かりません

写真撮影をしている間に添乗員さんたちはもう先の方へ

「待って~ .....」心の中で叫びながら追いつくように走ります。

そんな暗い島内でも名物ラ・メール・プラールが参道脇で大きなスペースを占めているのが分かります。

「これは目立つからすぐに分かるよね

 

狭い石畳の道を暗い中歩きます。「ついに添乗員さんを見失っちゃった

シャトルバスでホテルに戻れば良いので取りあえず問題はありません。

懐中電灯はご一緒させて頂いているご家族の方が照らしてくれています。

島内にはお土産屋さんが並ぶ狭い坂道。

海側の階段を上がると岸壁の上の道が修道院の方まで続いているのかな。

「わあ ここからはお土産屋さんの通りが幻想的 」色々な通りがあるので短い時間では楽しめない場所もいっぱい。

このライトアップを楽しみながら島内を見学できるのは10月末までらしいんです。

それで買付の旅の時期が決まったんです。

 

12時位までとシャトルバスの最終運行時間もアバウトなので戻ることにします。

ご一緒させて頂いているご家族と停留所に向かいます。

ちょっと小さ目のバスが来ましたよ。「あれ 乗れないの

少し小さ目のシャトルバスは島内で働いている従業員用らしいですね。

夜だからかこの小さ目のシャトルバスは結構通過「観光客用がなかなか来ない

暫くしてやっと来ました。でもお客さんがある程度集まるまで発車しません。

「念願のモンサンミッシェルのライトアップも楽しむことが出来た

シャトルバスで無事ホテルの部屋に戻って大きなバスタブに浸かって就寝。

「あっ 大切なこと忘れてた

このホテルからはモンサンミッシェルを楽しめると聞いていました。

「ホテルからの夜のモンサンミッシェルの眺め~

「見忘れて眠っちゃうなんて

 

 

 

 

続く

 


第41話《いよいよモンサンミッシェルへ!》

2023年04月30日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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「これからモンサンミッシェルを目指します

ホテルに到着後、夕食はフランス料理

「夜、ライトアップされたモンサンミッシェルを見学なんだ

パリ旅行に決めた当初はモンサンミッシェルだけを考えていました。

「ツアー会社さんからのお薦めメールで、他の世界遺産が組み込まれているツアーに変更

お蔭で他の世界遺産にも注目出来てラッキーでした。

「ロワール地方の古城はまた訪ねたい

 

「個人でモンサンミッシェルを訪ねたいあなた

パリからはモンパルナス駅からTGVで2時間のレンヌ駅へ。

そしてそこからバスで1時間半

「パリからかなりの長旅になりますよ

旅行の日程を考えると、私はモンサンミッシェルだけにあまり時間を費やせない

「だからツアーにしました

「ツアーを探す時に譲れないもの

モンサンミッシェルの観光敷地内に宿泊と、夜のモンサンミッシェルの見学です

環境保護工事中と言うことで島内はシャトルバスか徒歩での移動です。

「一般車両が入れるところから島内はとても遠くて大変らしい

そこで徒歩でも島内に移動できる対岸宿泊のツアーを探しました。

 

モンサンミッシェルとは、「聖・ミカエルの山」という意味。

悪魔の象徴だった竜と戦いそれに打ち勝った大天使ミカエルのお告げに従い、

708年司教オベールがこの島にミカエルを奉る聖堂を建てたのが始まりとされているらしいです。

聖堂ができてまもなくモンサンミッシェルは大規模なキリスト教の巡礼地となったそうです。

「この観光でも修道僧に会えましたよ

 

14世紀のイギリス・フランス間で起きた百年戦争のための要塞化工事、ロマネスク様式の内陣のゴシック・フランボワイアン様式への変更。

増改築が繰り返されたそうです。

「それで内部は迷路のようになっているんだって

「18世紀末のフランス革命で修道院が廃止されて1863年まで監獄として使用されてたんだ

 

ノルマンディ地方に来ると遠く海の向こうに小さく見えて来ました。

海上にボコンと突き出した島の上にモンサンミッシェルが見えて来ました。

「わあ 」みんなバスの中で興奮です。

「日本人に大人気の世界遺産だもんね。」「慌てない、 慌てない

まずホテルにチェックインです。

「フランス料理を頂かなきゃ

島内は暗いので懐中電灯をお借りしてから夜の島に渡るそうです。

「ライトアップと言っても島内は懐中電灯が必要なのね

 

 

 

 

続く

 


第40話《次は女性のお城》

2023年04月30日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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次のお城を目指してバスは深い深い森を抜けて行きます。

「こうして森と動物がお城と共に残されているのって素晴らしいなあ

こんどは『シュノンソー城』と言うお城だそうです。

シュノンソー城はロワール河の支流、シェール川をまたがるようにアーチ型の橋の上に建てられています。

「代々の城主が女性のこのお城は『6人の奥方の城』の別名があるんだって

橋の上に建てられている変わったスタイルで、女性達に愛されて保護されてきたお城

「シュノンソー城はヴェルサイユ宮殿に次いで、フランスでもっとも観光客が訪れる城だよ

 

駐車場でバスを降りるとガイドさんの後を歩きます。

お花畑の中を通って小さな家を抜けて池のある方へ。

「お城で働く人の家らしいね」「作業場なんかもあるんだあ

白い壁に赤い屋根や窓枠。「まるで童話に出て来るお家って感じで可愛い

その先の森を抜けると庭園とお城が目に飛び込んで来ました。

美しいディアーヌの庭やシェール川を見学してお城の方に向かいます。

このお城はシェール川の古い製粉所跡に建てられています。

「この塔がそのまま残されているマルクの塔ね。」

マルクの塔を右手に見てお城に入って行きます。

「お城はどれも白い壁に小さな窓

まるで子供の頃に絵本で見たお城のイメージって感じです。

シュノンソー城ではディアーヌ居室やカトリーヌの居室、そしてカトリーヌの娘たちの部屋など、美しい居室を見ることが出来ます。

「その他に台所や衛兵の間、礼拝堂なども見学出来ますよ

居室には豪華な壁紙や椅子やベッド、彫刻も楽しめる暖炉や美しい絵画の数々に出会えます。

「女性としてはキッチンってとても興味あるよね。」

 

「このお城の記念撮影スポットは何と言ってもギャラリー シェール川にかかる橋の上にあるギャラリーです。

「カトリーヌがシェール川に架かる橋を改築し、ギャラリーを建てさせたの

このギャラリーは白黒のタイル張りの床と梁のある天井が特徴的です。

「数々の華麗な舞踏会の舞台だったんだって

「窓からの河や森の風景も凄いなあ

 

このお城を挟んで両側にはとても美しい庭園もあります。

花壇には美しい花が咲き、中央には噴水のある『ディアーヌの庭』。「さっき見学したお庭ね

中央に池のある迷路のような庭は『カトリーヌの庭』。

「森や河以外に庭園も見応えのあるシュノンソー城なんです

ロワール渓谷の多くのお城には現在も城主の方々が暮らしているお城もあるそうです。

「お城に暮らし続けるってどんな感じなんだろうね

 

来た時とは別のルートで長い森を抜けてお土産屋さんに戻ります。

お土産屋さんにはとっても可愛い猫のポーチがありました。

「どの猫もまるで貴族みたい。」「気品があって美しい猫達ね

「迷うわあ何とか選んで駐車場に戻ることにします。

「集合時間におくれちゃう

速足で駐車場に向かっていると2匹の小さな子が目に入りました

「可愛い子猫ちゃん 」ブルーと白の毛色はまるでシャトーカラーと同じことにも驚き。

「やっぱりみんな子猫は大好きですよね観光客の方々は足を止めて子猫を呼びます。

「子猫たちはとても人慣れしているみたい 」ガイドさんのお話だと野良猫さんらしいのです。

「それにしてはとても綺麗な子達だなあ

同じツアーの方々はみんなバスに戻ることを忘れて撮影に夢中。

もちろん私も

『うちの子に似てるよね!』と同じツアーの方。

「猫ちゃんを飼っているんですか

『パパとお留守番しているんですよ。』

「私も猫と暮らしていてシッターさんにお願いしているんです

 

その後も日本人同士会話が弾みます。

「お宅の子は何歳

「どんな毛色なの

「この子達、可愛くて日本に連れて帰りたいよねー

「こちらの子はハートのお鼻の傷が可愛い

可愛い動物と触れ合うだけですぐに私達人間も壁が取れて親しくなれちゃいます。

「不思議ですね 。」

このお城で観光客をこんなに和ませてくれる子猫ちゃんに会えるなんて感激です。

「きっとお城の観光客の人達にいつも可愛がってもらっているのね。」

 

ヨーロッパでは『野良猫』ではなく『自由猫』と呼ばれていると聞いたことがあります。

調べると、フランスでは自由猫のために、『シャ・レム』と呼ばれる家が用意されていると書かれていました。

保護されると病気のチェックやワクチン、刺青そして不妊・去勢手術の待遇

その後は茂みなど人目のつかない場所に木製で作られたシャ・レムでの暮らし。

「自由猫も大切にされてるのね

「だから人を恐れないのかもしれない。」

「ここでも日本との違いを実感

 

 

 

 

続く