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SAMURAI・コーチング! 茶室の心理学!

2020年06月07日 | 五感を開く茶室

こんな風に見てゆくと、なにやらたくさんの心理学的な見方との

共通点が浮かび上がってきます。


まずは、五感の使い方がキーだと分かります。

そうお茶室は、にじり口をくぐった途端、その方の五感が活性化

鋭敏になるように工夫されているといっても過言ではありません。


 天才たち、いうまでもなく利休さんは美の巨人ですから、

20世紀の天才たちと同じことを行っていても、何の不思議もありません。


 五感を研ぎ澄まして彼らが行ったことは、

変化の瞬間を切り取ることでした。


最も良い瞬間、その状態をいつも再現できるように。


いえベストな状態とて、いつも同じではありません。


どんなことが起きてもいつもその場での最善を尽くす。

ですから、

再現というよりは、ベストな状態を創造する、


といった方がいいかもしれません。


利休さんはそんなことも目指していたのかもしれません。



 微細な変化を感じる力は、たとえば先の湯の沸く音です。


湯相、湯の沸き加減、ゆあいともいいますが、


これを

   「蚯音(きゅうおん)」

   「蟹眼(かいがん)」

   「連珠(れんじゅ)」

   「魚目(ぎょもく)」

   「松風(しょうふう)」の五つに分けて、

「松風」がもっとも御茶に適しているとしたのです。


「蚯音(きゅうおん)」はミミズの泣く音とされ、

「蟹眼(かいがん)」はカニの目のような小さな泡がたつ状態、

「連珠(れんじゅ)」は湧き水のように泡が連なって湧き上がる状態、

「魚目(ぎょもく)」は魚の眼のような大きな泡がたつ状態、

「松風(しょうふう)」は松籟(しょうらい)とも言い、


釜がシュンシュンと鳴る音を、風が松林を吹き抜ける音と表現したのです。


沸きすぎると水が「老け」茶に適さないとされ

「水老」もしくは「死水」と呼ばれました。

お湯がわく音やその様子をそんな風に観察し、区別していたのですね。


そして松風という沸騰する寸前がもっともお茶、ここでは濃い茶に適している

としたのです。つまり最も良い状態をいつでも判断できるように、

モデル化したわけです。


 
  ちょっと一服
  ここでいう「ミミズ(蚯蚓)が鳴く音」ですが、昔の人は虫の「ケラ」の鳴く音を
  ミミズが鳴く音と思っていたようです。


千利休の湯相五分類は、それぞれ、 
  「蚯音(きゅうおん)」ミミズの泣く音で  聴覚、
  「蟹眼(かいがん)」はカニの目のような小さな泡がたつ状態、
  「連珠(れんじゅ)」は湧き水のように泡が連なって湧き上がる状態
       「魚目(ぎょもく)」は魚の眼のような大きな泡がたつ状態。
                これらは視覚的観察です。
        「松風(しょうふう)」は松籟(しょうらい)とも言い、 釜がシュンシュンと
                            鳴る音を表現したもので、 聴覚への刺激です。
                   
      ここまで、お読みいただきありがとうございます。

      疑問、質問、お問合せは~  こちらまで!



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