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②【アベノミクス驚愕の実態】 本当は悪税・消費税増税の為のものだった!?

2015年06月26日 | アベノミクス問題

  ①【アベノミクス驚愕の実態】 本当は悪税・消費税増税の為のものだった!? ←こちらの続きです。

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アベノミクス デタラメに飛ぶ3本の毒矢:二宮厚美インタビュー①(2013/06/13 公開動画)

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※文字おこし

二宮厚美(神戸大学名誉教授)

◆第2の矢「バラまき公共事業」ではゼネコン周辺しか潤わない

 第2の矢と言いますのは、実は・・これはですね第1の矢とは性格が異なります。所謂、機動的な財政出動という言われているものです。財政出動と言いますのは、中心は公共事業の”バラまき”ですよね。これは昨年度の補正予算でおよそ5兆円の公共事業の予算を組む。今年度、補正予算で同じように5兆円規模の公共事業予算を汲んで、合計1年間で10兆円の公共事業の予算を組んで、これをバラまくというね!

 これはもう昔の1990年代の小渕政権であるとか、森政権時代の公共事業バラまいて景気の底上げを図るという意味で、小泉政権以降の新自由主義的構造改革政治が一旦は縁を切った政策なんですね。そういう公共事業バラまいて景気の回復を図るというのは、新自由主義との対峙で言うと伝統的にはケインズ主義、「土建国家的ケインズ主義」的な景気対策。

 新自由主義というのは小泉政権以来ですね、その財政によって景気のテコ入れを図るというやり方に三下り半を突きつけたという点では、これは違う政策なんですね。実はこれは安倍政権が支柱にしている構造改革が行き詰まりをもっているおかげを以て、結局、ケインズ主義に助けを求めている。

 つまり、昔のですね古い自民党政治はダメだというふうに言っておきながら、結局ですね、金融政策では景気対策できないもんだから、古いやり方に助けを求める、こういうやり方になっている。

 じゃぁ、その公共事業のバラまきは、無事そのデフレ不況を克服の的に到達できるかと言うと、これはですね的をかすめる程度、或は的の中心部を貫き通すような矢ではない、というのが正確ではないかというふうに思います。と、言いますのは金融政策と違って政府が財政を支出するということは銀行を飛び越えてゼネコンであるとか、その他、建設事業費、土木事業費、或は個人に金がバラまかれますから、直接市場の中に入っていくんですよ。

 ゼネコンならゼネコンに財政出動すればゼネコンは潤いますよ。ただ公共事業関連業種はそれなりに不況であえいでいたところに金がばら撒かれますから、その分、景気が改善されるということはある。これは認めなけきゃいけない。

 ただしですね、これは現在のデフレ不況の中心部を克服するということにはならない。何故かと言いますと、現在のデフレ不況の最もですね根源的要因は、公民の家計消費が落ち込んで内需不振に陥っているわけですね。

 つまり世間でいったら何故、このモノの売れ行きが悪いかと言うと、結局ですね、日本のGDPの6割を占める家計の消費支出が伸びないから、ダラダラと不景気が続いている、物価も上がらない。これが一番重要なデフレ不況の要因なんですよ。

 ところが公共事業で金バラまいても、家計の消費そのものが底上げされるんじゃなくてゼネコンを中心とする一部の業種にだけに景気のテコ入れというのが働くわけでありますから、これは的からすればですね、もうほんの周辺部分というか、端っこのほうをかすめる程度であって心臓部を見事、射抜くということにはならない。

 やるのであればですね、寧ろ国民の家計消費を増大させるような財政出動をやったほうが良いわけです。これは福祉や社会保障や、今、安倍政権が今年度ですね地方公務員の給料を抑制するなんてことで予算削っておりますけども、地方公務員の給料を改善するほうが、ある意味ではよほど良いわけですよ。

 ここは生活保護費を削るとか、年金の支給額を抑えるとかしながらですよ、公共事業のところに金をまわして結局、デフレ不況の一番肝心なですね、消費不況という的を無事、貫くということはならない。だから今やるべき事はですね、消費不況というのが一体どこから来たか!?これはもう長年に渡るですね労働者の賃金の抑制、削減、この結果、国民の厳密に言えば勤労者の所得がずっと悪化してしまって、結果的には消費が伸びないといったことになった。

 これはもうほとんど常識化されてますけど、日本の一般のサラリーマンの所得が一番良かったのは1997年ですこれね。税務署の統計で見ても、厚労省の統計で見ても1997年が一般の勤労者の所得が一番良かった。どの統計を見ても勤労者の所得が月々50,000円から55,000円落ちてる。

 これがずっと続いてきているから消費が落ちてこれがデフレ不況のもっとも大きな要因になっているわけだからこいつをですね打開するという方向に向かって矢を放たなければならないところを公共事業というですね別の財政出動でもってカバーしようとしているから、実はこの矢はですね、的を精々かすめる程度!こういう矢というふうに言わなければならない。


◆第3の矢「成長戦略」は国内産業を空洞化させる

 第3番目の矢というのはですね、これは成長戦略です。成長戦略といいますのは安倍首相の当時の言葉で言えばですね日本を世界で一番企業の活動をしやすい国にするこれで企業が成長できる、経済成長が可能になるんだ、これはどういうことかというと「企業天国」にするってことですよね、日本を。

(関連資料):世界で一番ビジネスのしやすい国際都市づくり特区(国家戦略特区提案書) ←こちらから資料をダウンロードできます。

※国家戦略特区とは、所謂、「外国人特区」とか「治外法権の特区」と一部で言われていますが、要はTPP(亡国最終兵器と言われ大きな反感をかっている経済政策)を前提としたグローバルな成長戦略と言えるでしょう。(by 錦織ワサビ)

 だから企業天国にしてしまうと何が起こるか!言うまでもなく第1番目は現在「規制改革会議」でやっているように労働者にとっては一番働きにくい国になるということでしょ。だから労働者にとっては地獄ですよ。

 このためにですね、現在、規制改革会議で「労働市場の規制緩和」をやる!つまり「解雇規制の緩和」をやる、それから「職務限定型」の正社員を増やす!非正規社員を多様化するつまり労働者にとってみると一番働き辛い状況をつくる。何故つくるかといったら企業にとっては最も活動しやすい国にするからですわ!だからそのためにはまずですね、労働市場をいたぶって、労働の規制緩和政策を進めるというのが1番ですよ。

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 2番目はですね、企業がこれまで活動しにくかった領域、或は活動出来なかった領域、これを企業の活動しやすいですね国にするというわけですから、これはどういうところかといったらばもう言うまでもありません。社会保障の株式会社が出てはならない、こういう規制をとっぱらって医療であるとか、保育であるとか、こういう社会サービス、ここにですね企業が乗り出して、これをですね市場にして企業が伸びればいいんだ!こういうやり方ですよね。

 だから企業が活動しやすいように、まずですね労働側を痛めつけておいて、他方ですね、企業が活動できない聖域とされてきた教育や社会保障の領域、ここにですね門戸開放図ってやって企業が乗り出しやすいようにする、これが基本的な成長戦略です。

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 これでじゃぁ、内需不況が打開できるかと言うと、これはですねまぁ言ってみれば「いつか来た道」ですよ。つまり今までね、日本の企業が国際競争力をつけて伸びなければいけないということでガンガンですね構造改革を応援してきたわけでしょう。で、労働市場に手をつけて解雇しやすいし、非正規労働者を増やしてね、なんのことはありません。総人件費を減らしてたわけでしょ!

 これが一般の勤労者の所得を落としてね、消費需要を冷え込ましてきたわけですよ。これをもう一回やろうとわけだから!しかも人々はですね社会保障に依存して生活できないという事態がつくりだされればね、その分野でますます多く金を必要とするわけでしょ!

 だからちっともですね、貧困と言うのは改善されないわけですよ。だから「格差貧困社会化」を一層、促進してね、現在の内需の拡大、これを図ろうとしたって、これはもう私は最初から的外れだ!この第3の矢はですね、的に向かって飛ぼうともしない。完全な的外れ!

 それどころかですね、もう一つ、企業が活動しやすいように今度は、政府がですね、競争力を強化してやった。つまり「産業競争力会議」ってありますよね、ここでやっているいるのは、所謂ターゲティングポリシーっていうふうに言われてますけど、これから伸びるであろう企業の競争力に補助金であるとか、減税措置であるとか、特区制度なんかを使って応援するというわけですよ。

 で、これやっちゃうとどういう事になるかといったら、競争力をつけた企業はこれまでそうであったように、いよいよですねグローバルな展開を視野に入れるから、なんのことはありませんで外に出ちゃうんですよね。もう今は家電業界もとより自動車業界もそうでしょ。これだけ円安になっても海外投資は収まりそうもない、強い企業はですね今やグローバル市場が相手ですから、国内みすててね海外で稼ぐ!そちらのほうが儲けが良い。

 こうなってますから競争力をつければつけるほど国内の産業や雇用は空洞化していくんですよ、今の状態だでは!これやっちゃったらばなんのことはありません、現在のデフレ不況が国内のまさにですね、ど真ん中のところでジワジワと空洞化したり、衰退したりするわけですよ。

 これはですね、全く的に届かないどころか、的外れもいいところでもうブーメランのように回ってですね、もう一回突き刺さるようなタイプの矢だと言って過言ではない。

※文字おこしここまで。

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