パテラ(膝蓋骨脱臼)には2種類ある。
先天的パテラと
落下等の打撲によるパテラだ。
前者は長期治療が必要だが、後者は短期間で治る。
今回は落下が原因のパテラについて記述する。
脱臼とは、関節を構成している三つの骨の中の骨頭(
パテラともいう)が所定の位置からずれていることを言う。熟達した獣医なら触診だけで簡単に元に戻せる。
愛犬のパロが階段を下りる際に足を滑らして右後ろ足を脱臼した。
階段には滑り止め効果のあるマットが敷いてある。
原因は階下の床にあった手のひらほどの「紙切れ」だ。
パロは、その紙を前足で踏んで滑り、後ろ足を強打したのだと推測している。
写真にあるように常日頃は階下には絨毯が敷いてある。
掃除のために絨毯をのけていた時にパロが被害にあった。
そこに「紙切れ」があったのが脱臼の元になった。
パロは大きな泣き声を出し痛がった。
飼い主は単なる打撲だろうと思っていた。
2,3日で痛がらなくなるだろうと思い込んでいた。
しかし、痛がる声の頻度は少なくはならなかった。
もしや、脱臼したのではないかと思い直し、大慌てでネットを検索して最寄りの動物病院を探した。落下してから4日も経っていた。
西東京市にある酒井獣医科病院に午前9時半頃に電話して、すぐに連れて行った。
壮年の獣医と看護補助の女性だけがいた。
女性がパロを抱いて、獣医が
触診だけで脱臼を元に戻した。
パロは痛がり、大きな泣き声を出した。
その時間はわずか10秒ほどだった。
治療後すぐにパロは床に伏せたまま女性に甘えていた。
獣医も女性もパロの人好きをほめていた。
レントゲンはとその獣医に聞いた。
「
いらない」との返事だった。
多くの動物病院ではレントゲンだけでなく、CT検査やMRI検査などもすることもある。治療に必要だからではなく、獣医が儲けるためだ。
脱臼の治療を終えて2日目だ。
パロはチンバになってびっこを引いているが、痛がる様子はない。
5日分の鎮痛剤を飲み切る頃には完治しているだろう。
飼い主の心の平穏も元に戻るだろう。
🐶 パピヨンは足が細く脱臼を起こしやすい犬種だ。
階下の床だけでなく、ベットやソファーのある床にも絨毯を敷いた方が良い。
(パピヨンには先天的遺伝的パテラの持病はないことは広く知られている。他の遺伝的な持病もない犬種だ。)
🦮 余談
ネットにはパテラ(膝蓋骨脱臼)について愛犬家が誤解するような記述が多い。
つまり、パテラは手術が必要不可欠かのように記述されている。
先天的遺伝的なパテラでも手術をせずに、鶏の骨の食事だけで完治したとのお礼の投稿がブログ「愛犬問題」には多い。その随想集を掲載する。
ご参考になれば幸いだ。
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