「彼女は嘘をついている」
(小泉知樹 著/文藝春秋)
痴漢冤罪を題材にした映画「それでも僕はやってない」が来年1月に公開されると聞き、原作となった本書を近所の本屋で探したが見当たらず、仕方なしにネットで注文したら2日で手に入れることができた。
いやはや便利な世の中になったもんだ。
著者には100%同情をせずにいられない。
正しいことはいつかは証明されるだろうという信念が尽く打ち砕かれ、懲役刑 . . . 本文を読む
「ワーキングプア」
(門倉貴史 著/宝島社新書)
私、恥ずかしながら「ワーキングプア」と言う言葉を最近まで知らなくて、NHKの特集(しかも2の方)を見て、初めて知り、そんな時に本屋に行ったらタイムリーな題名につられ、また積読してある本より先に読んでしまったしだいである。
様々な資料をあげて、「ワーキングプア」について分かりやすく説明をし、またその問題点、解決策も示しており、さらに実際に「ワー . . . 本文を読む
「環境問題の杞憂」
(藤倉 良 著/新潮新書)
「杞の国の人が、天が落ちてこないか憂いた」というこの故事成語は私の好きな言葉の一つである。
何故ならば、私自身が「杞の国」の住人だからであり、いつも些細なこと心配をしているからである。
温暖化や電磁波等にももちろん心配性な私は、迷わずこの本を手に取り、積読してある本より先に読んでしまった。
結論的には、「環境問題」はマスコミが過剰に取り上げる傾 . . . 本文を読む
「近代化と世間」
(阿部謹也 著/朝日新書)
先日、阿部謹也が亡くなったというニュースを聞いた。
網野善彦も近年亡くなっており、日本中世史と西洋中世史に大巨頭が相次いで亡くなったことになる。
私が大学の時(もう10年も前のことだが)の恩師が「西洋中世は以前黒っぽいイメージでしたが、最近の研究ではオレンジ色に評価が変わりつつある。」という言葉に興味を持ったことを覚えている。
恩師の恩師が阿部謹 . . . 本文を読む
「スターリングラード ~運命の攻囲線 1942-1943~」
(アントニー・ビーヴァー 著)
本日より念願のブログ開設。
意外に簡単にできてしまって拍子抜けです。
さて、このブログは私個人の読書の感想を書こうと思っています。
というのも、私、結構本を読むのですが、いや、読むときは読むが読まないときは読まないので、波があると申しておきましょう、それで読んでも本の内容を後で思い出そうとしても全然思い出せないということが多々ありまして、まあこのブログを個人的な読書感想文倉庫にしようと思ったわけです。 . . . 本文を読む