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【★開催報告★】わちゃっとVol.12「研究者を海へと駆り立てるクジラの謎」

2019-06-05 02:04:19 | わちゃっとのイベント

こんにちはわちゃっとの杉山です。

先日開催した、わちゃっとVol.12「研究者を海へと駆り立てるクジラの謎」の様子をお伝えします

(実況ツイートはこちら)

今回話題提供者としてお呼びしたのは、東京海洋大学鯨類学研究室の柴田千恵理さん。

クジラの研究を題材に、1時間半の対話を楽しみました。

 

まず初めに、参加者全員で自己紹介。クジラに関わる経験談も紹介していただきました。

国立科学博物館大哺乳類展でクジラの骨格標本を見たという話や、沖縄の海でダイビング中にクジラと触れ合ったという話、東京・昭島市で見つかったクジラ化石に関する展示制作に関わっているという話など、自己紹介だけでも気になるお話が盛り沢山。

クジラと人にはいろいろな関わり方があることを感じます。

自己紹介の後はいよいよクジラ研究の話へ。

柴田さんご自身は、日本近海にやってくるザトウクジラの血縁関係をDNAから調べています。

クジラが身体で海面を叩く際に剥がれる表皮の一部を網ですくうなどして、研究用のDNA試料を採取しているそうです。

DNAだけでなく、ザトウクジラが深く潜水する前に海面上に出す尾びれの模様も、同じ個体が泳ぎ回る範囲を知る手がかりにしているとのこと。シャッターチャンスはほんの数秒間だけなんだとか

クジラが海面近くに現れる機会を追いかけたり遠くから尾びれを見分けたりと、クジラ研究には結構ワイルドなスキルが求められるんですね。

調査航海はなかなかハードで、期間中は昼に集めたデータを夜のうちに整理して翌日の調査計画を立てる、という繰り返しなんだそうです。

島に行っても、遊ぶ暇はなさそう

 

クジラに関する他の研究の例として、クジラの行動の意味北太平洋全体での季節回遊クジラの成長についての話もしてもらいました。

北太平洋のザトウクジラは、夏は北極近くの海で群れて漁をしながら暮らし、冬は沖縄や小笠原などの温かい海域で個々に繁殖や子育てをしながら暮らします。

ザトウクジラの子どもは大人になるまで親と一緒に暮らすわけではなく、生まれて1年ほどで親元を離れるそうです。

自立の早さにびっくり。

 

ほか、耳垢や歯による年齢の推定や胃の内容物の調査など、いろいろな見方でクジラの生き様は調べられているとのことでした。

柴田さんの在籍する鯨類学研究室では、八丈島の町とも協力して研究を行っています。

北太平洋を泳ぎ回るザトウクジラが近年、八丈島近くにも現れるようになり、ホエールウォッチングを産業化できるほど定着しているのかどうか、町ぐるみで注目しているそうです。

町では定期的に説明会も行い、クジラの調査を題材にした対話の場を作っているとのこと。

この研究プロジェクトではクラウドファンディングによる調査費用の調達も行われ、私も個人的に支援しました。

東京海洋大学鯨類学研究室のクラウドファンディングのリターン)

 

いろいろな面で社会との関わりが深く、人に愛されているクジラ。

柴田さんたち研究者も、クジラへの愛情ゆえにハードな場面もある研究を楽しんでいるんだそうです。

いろいろな面からクジラのことを理解して、よいお付き合いをしていきたいですね

 

お越しくださった皆さん、ありがとうございました

次回もお楽しみに


【★5月25日開催★】研究者を海へと駆り立てるクジラの謎

2019-04-28 19:10:48 | わちゃっとのイベント

わちゃっとのサイエンスカフェ、12回目のテーマは「クジラ」です! 

あなたの日常の中に、クジラと関わる機会はありますか?


海を泳ぐクジラを日常的に見ている方はほとんどいないかもしれません。

しかし、クジラに関するニュースを見聞きしたり、博物館でクジラの骨格標本を見たり、飲食店で鯨料理を食べたりした経験は、多くの方がお持ちなのではないでしょうか?


わちゃっとVol.12のゲストは、クジラ研究者の柴田千恵理さん。

研究のためもちろん毎日のようにクジラと関わっている柴田さんは、1回に1週間近く続く調査航海に出かけることもしばしば。

しかも彼女が在籍する研究室では、調査をより充実させるために昨年クラウドファンディングに挑戦し、支援者にメールマガジンを送りながらの調査航海にも取り組みました。


いったい何が彼女たちをそこまで駆り立てるのでしょう?

研究者が追いかけるクジラの“謎”って、いったい何なんでしょうか?

 

神話や物語の題材としても古くから人に親しまれているクジラ。

それでも研究者たちにとっては多くの“謎”に包まれているクジラ。

クジラ好きな方もそうでない方も、私たちと一緒にクジラについてお話してみませんか?

 
<概要>
わちゃっとVol.12「研究者を海へと駆り立てるクジラの謎」

【日時】2019年5月25日(土) 17:30~19:00 (17:15開場)

【ゲスト】柴田 千恵理 さん; 東京海洋大学鯨類学研究室
    (大学院海洋科学技術研究科博士前期課程2年)

【ファシリテータ】杉山 啓 (国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ)

【会場】P-KUN CAFE(北千住駅東口すぐ)
    東京都足立区千住旭町3-5 駅前会館2階

【主催】わちゃっと(科博SCA サイエンスカフェ分科会内団体)

【協力】ウィークエンド・カフェ・デ・サイエンス (WEcafe) 事務局

【対象】学生(高校生以上)・社会人

【参加費】500円 + お飲み物1品以上のご注文をお願いします。

【定員】15名 (以下のメールフォームからお申し込みください。)
https://ssl.form-mailer.jp/fms/ee828767619104

【注意事項】

お申し込み後、数時間経過してもこちらからの返信が無い場合には、メールアドレスの記載間違いの可能性もあります。お手数ですが、メールアドレスをご確認のうえ再度お申し込みください。携帯電話のメールアドレスでお申し込みの場合は、こちらからのご案内を受信できるようにドメイン指定受信を解除してください。(ドメイン: kahaku.sc)

当日は、研究・広報のために、写真や動画の撮影を行う場合があります。また、ICレコーダー等での録音・記録は主催者のみとさせていただきます。写真等に撮影されることについて差し障りのある方は、当日その旨を主催者へお申し出ください。

本イベントの模様やアンケート結果は、「わちゃっと」のウェブサイトや学術発表等で公表することがあります。本イベントで出されたコメントは、個人が特定されない形で公表される場合があることを予めご了承のうえお申し込みください。参加者の皆さまにおかれましても、本イベントの内容や写真をご自身のブログやSNS等へ掲載される場合には、発言内容などから個人の特定につながらないようご配慮をお願いします。ご心配な点やご不明な点がございましたら、わちゃっと (wachat@kahaku.sc) へお問い合わせください。

お送り下さいました個人情報は、本イベントおよび当団体からの今後のご案内にのみ使用いたします。


【★開催報告★】わちゃっとVol.11「ザリガニ夜話会~観察でわかる「嗅ぎつける」ヒミツって?」

2019-03-17 23:42:55 | わちゃっとのイベント

こんにちは!

昨日、ザリガニと嗅覚をテーマにサイエンスカフェを開催致しました!

イベントの実況まとめはこちら

 

まずはお集まりいただいた参加者に「最近見かけた生き物」というテーマで自己紹介。

カラス、タヌキ、ゴキブリなどなど、参加者がそれぞれがエピソードを語ったところで、

イベントの主役である「ザリガニ」の話題へ。

 

ゲストの石田さんはザリガニの嗅覚について研究中。ザリガニの飼育はプロフェッショナル。

参加者の半分以上がザリガニを飼ったことがあるということで、

研究室でザリガニをどのように飼育しているのか、質問が飛び交いました。

石田さんが興味を持っているのはザリガニの「顎脚(がっきゃく)」と呼ばれる、口の付近に位置するブラシのような構造。

ザリガニはこの顎脚を巧みに動かすことで水の流れを作り出し、遠くの臭いを嗅ぎつけるとのこと。

 

沼や池など、水の流れが穏やかな環境に生息するザリガニであるほど、この顎脚は大きくなる傾向があるそう。

水の流れを作りだすことが、餌を探したり、天敵を見つける時に重要なのかも?

どのようなタイミングで、どのように顎脚を動かすのか、様々な実験手法を使って調べています。

ザリガニの「嗅ぎつける」ヒミツの解明に取り組む石田さん、専攻は生物系かと思いきや、実は機械系。

研究で明らかになったことを、水中の物質探査ロボットなどの開発に活用したいとのこと。

 

ザリガニの生態から、ロボットの開発まで、盛りだくさんの会となりました。

参加者のみなさん、ゲストの石田さん、会場提供下さったSIGNE COFFEEさん、ありがとうございました。

わちゃっとは今年度4回のサイエンスカフェを開催させていただきました。

来年度も、専門家と気軽におしゃべりができるようなカフェを目指して活動して参りますので、

どうぞよろしくお願い致します!

 

スタッフ一同


【★3月16日開催★】ザリガニ夜話会~観察でわかる「嗅ぎつける」ヒミツって?

2019-02-17 23:07:56 | わちゃっとのイベント

わちゃっと11回目のサイエンスカフェのテーマは「ザリガニ」!!

 

カフェから漂うコーヒーの香りや

百貨店に並ぶチョコレートの甘い香り

失敗した料理の焦げるにおい

日常の様々な場面でいろんな”匂い”に遭遇しますよね。

 

水の生き物にとってもそれは同じ?

わちゃっとvol.11のゲスト、石田華子さんは

なんと「ザリガニ」に注目する機械(メカ)系女子!

 

水辺で生きるザリガニの行動を観察し、

水中で匂い(化学物質)を上手に集めるしくみを研究しているそう。

 

生き物をマネすることで、人間社会にも応用ができるかも?

生き物に学び、わかってきたこと石田さんにきいちゃいます!

 

こんな方におすすめ

・水の中でも嗅覚があるの?

・機械系の女子とおしゃべりしてみたい!

・生き物の行動の理由が気になる!

 

<概要>

わちゃっとVol.11「ザリガニ夜話会~観察でわかる「嗅ぎつける」ヒミツって?」

【日時】2019年3月16日 (土) 18:45~20:00 (18:30開場)

【ゲスト】石田 華子さん(東京農工大学大学院 生物システム応用科学府 博士課程在学中)

【ファシリテータ】藤原 亮太 (国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ)

【会場】SIGNE COFFEE(東京メトロ千代田線「根津」駅から徒歩4分)(文京区根津1-22-10)

【主催】わちゃっと(国立科学博物館サイエンスコミュニケータ・アソシエーション サイエンスカフェ分科会)

【協力】ウィークエンド・カフェ・デ・サイエンス (WEcafe) 事務局

【対象】学生(高校生以上)・社会人

【参加費】500円 + 別途ワンドリンク以上のオーダーをお願い致します。

【定員】12名 (以下のメールフォームからお申し込みください。)

https://ssl.form-mailer.jp/fms/22b58cb6609810

【注意事項】

お申し込み後、数時間経過してもこちらからの返信が無い場合には、メールアドレスの記載間違いの可能性もあります。お手数ですが、メールアドレスをご確認のうえ再度お申し込みください。携帯電話のメールアドレスでお申し込みの場合は、こちらからのご案内を受信できるようにドメイン指定受信を解除してください。(ドメイン: kahaku.sc)

当日は、研究・広報のために、写真や動画の撮影を行う場合があります。また、ICレコーダー等での録音・記録は主催者のみとさせていただきます。写真等に撮影されることについて差し障りのある方は、当日その旨を主催者へお申し出ください。

本イベントの模様やアンケート結果は、「わちゃっと」のウェブサイトや学術発表等で公表することがあります。本イベントで出されたコメントは、個人が特定されない形で公表される場合があることを予めご了承のうえお申し込みください。参加者の皆さまにおかれましても、本イベントの内容や写真をご自身のブログやSNS等へ掲載される場合には、発言内容などから個人の特定につながらないようご配慮をお願いします。ご心配な点やご不明な点がございましたら、わちゃっと (wachat@kahaku.sc) へお問い合わせください。

お送り下さいました個人情報は、本イベントおよび当団体からの今後のご案内にのみ使用いたします。


【★開催報告★】教えて松田さん!~"統計"の研究者に素朴なギモンをぶつけよう!~

2018-12-31 22:40:18 | わちゃっとのイベント

こんばんは!

時間がたってしまいましたが、

12月2日にわちゃっとvol.9「教えて松田さん!~"統計"の研究者に素朴なギモンをぶつけよう!~」

を開催しました!

”統計”といえば何を思い浮かべますか??

「ビッグデータ」「競馬」「実験の有意差」・・・など会場からは様々な意見が。

”統計ってそもそも何なの?”

”最近話題のディープラーニングやAIと統計の関係は?”

”正規分布ってどれくらい使えるの?”

 

ゲストの松田さんから出てくるさまざまなキーワードに

参加者の皆さんと、ああでもない、こうでもない!と語りながらの1時間半でした!

当日のホワイトボード ↓(ボリュームたっぷり!)

当日のTogetterはこちら↓

https://togetter.com/li/1296158

 

ご参加いただいた頂いたありがとうございました!

 

さて、2018年ももうすぐ終わり。

皆さまのおかげで様々なイベントを開催できました!

2019年もどうぞよろしくお願いいたします~