ひょんなことから点字印刷の仕事をするようになったけど。
印刷の仕事の時に仕事仲間とお昼を一緒に食べるようになった。
これも珍しい事なんだ。。。
一人が気ままで好きだから。
たまに誰かと食事する事はあっても、毎回仲間と一緒にってこれまであまりなかったように思う。
それはどうでもいいんだけど。
その食事の時に、一人の人が言った。
自分は何か仕事をしたいと思ってる、体が不自由だけどできたら仕事につきたいと思う、って。
50を過ぎた今もそう思うし、ずっとそう思って生きてきたって。
なんかそれを聞いただけで急にしんどくなった。
・・・・・
私は、振り返ってみると、仕事をしたくないから大学に行って(学校生活を続けたかった)、大学院にまで行って(ただ単に就職したくなかっただけ)、好きな人ができたから結婚して、職がないから(就職活動もやらなかったから当たり前なんだ)専業主婦になって・・・。
結局一度も正規の職に就かずに過ごし(せ)てきた。
家事は大嫌いだけど、夫はうるさく言わない人だったからテキトーにやっててよかったので楽しかった。
(夫は自分の就職を優先させて私に研究者生活を諦めさせたと思ってる。実は働きたくないだけだったのに。)
50歳を過ぎてメタル音楽と出逢ってヘヴィメタル、ハードロックの世界にハマってしまった。
同じ音楽を好きな人たちと親しくなった。
東京や大阪までライブに出かけた。
同じような音楽が好きな仲間の一人が視力障害者で、頼まれて署名活動やなんやら手伝うようになった。
それはそれで、結構面白かった。
知らなかった事が多くて興味も湧いた。
障害者の人たちに失礼になるかもしれないけど、好奇心の方が強かった。
世界が広がった気がした。
視力障害者の人たちとの付き合いも増えて、対面朗読を頼まれたり、点字印刷の手伝いもした。
それも面白かった。楽しかった。
仕事と思った事はない。
楽しいからやってるだけ。
誰かのためになんて一度も思った事はない。
友達だから手伝うだけだ。
楽しいから手伝う。
嫌いな人から頼まれても、多分「いやだ。」と言う。
だから偉くもなんともない。
人のためじゃない。自分のために自分が楽しいからやるだけ。
知らないことを知るのは楽しい。
新しい技術を習得するのも楽しい。
でも、それを何かに役立てようとは思わない。
仕事仲間と食事をしながらそんなことを思い出していた。
そして、私はなにかの仕事にキチンと就いたことがないんだと気がついた。
ただ運よく奨学金がもらえたし、夫が教育関係の公務員になったので奨学金は返済しなくて良くなったのか、その辺ははっきり覚えてないけど、返済の苦労もしなかったし。
(もし、奨学金を返済しなければならなかったら、今頃どうなっていたんだろう。)
結局、世の中に出て就職するということが嫌で逃げ回っていただけなんだ。
としみじみ思った。
今更だけど、おトーさん、ありがとう!!!
好きなことをさせてくれてありがとう!
奨学金の返済ありがとう!!!(*^o^*)