ふう、や、やったぜ…
先日、修復したリードオルガンを納めて来ました。
市内のとある施設に。
いや、大変だった!
もともとの状態が悪かったのを差っ引いても大変でした。
何が大変って謎の障害の連発だったのですよ。
作業は伊那の仕事場で行うわけです。僕が家を離れると、家で緊急事態が起こって帰還を余
儀なくされるというのはしばしばあることなのですが、このオルガンについては特に多かった。
それと、作業時の僕自身のモチベーションおよび体調の低下。これがキツかった。
作業にかかると、こう、ギューっとくるプレッシャーみたいなのがあって、次々にオルガンの問題
点ばかりが頭に浮かぶのです。
そして、異常に疲れてしまうのでした。
そこに舞い込む家でのトラブル情報(家内が骨折したり、車壊したり)。
やがて僕自身も体調を崩して……。
そういえば、以前、同じ施設のオルガンを直した時は、納品直前に事故で軽トラが死亡したん
だっけ。
さらばステルス
実はあの時オルガンを積んでいたのだけれど、派手に跳ねて横転したのにオルガンは無傷
で、内部にもダメージが無かったんだよなあ。
うーん。
結構めげていたのですが、さすがにスケジュールの遅れも限界。ここは一発、気力に点火。
「逃げ」の達人であるワタクシの奥義発動!
前へ逃げる!
そう、逃げるというのは自分を最も安全なところへ向かわせることです。
そしてそれが一見最も危険だと思える前進方向であるということもあるのです。
方向を決めたら、各センサー感度下げっ。思考能力下げっ。ひたすらに愚直にただ進むっ。
奥義発動したワタシには病呪も不運も通用しないのだッ!
直すっ、直してやるっ!
外装などはかなりの改造を受けているのですが、まあそれは歴史として尊重しましょう。
とにかく機能部分については、長期的にも不安がないようにしっかりとやっておきました。
おるぁ!再分解!やり直し。再調整!だしゃー!もう一回!
ってなテンションで仕上げたのでした。 ふぅ。
納品後しばらく弾き込んでもらって、リードの調子を見てから再度調整を詰めます。
いや、なかなか良い力がありそう。アコーディオンみたいな軽やかな音がします。
苦手な夏ももう過ぎて来たし、調子も上がってきそうです。
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