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マンガと文化

2019年06月03日 | 趣味

いやあ、面白い記事を見つけましてね。

米国で売上好調な日本のマンガ。世界で読まれるために必要なこと

かいつまんで言うと

  1. アメリカで日本のマンガの売上が好調。
  2. しかしながら、日本で人気の「転生モノ」の人気が低い。
  3. 輪廻転生の考え方がキリスト教に無いことが理由では?
  4. その辺を踏まえたプロモーションが必要ではないか?

ってな感じ。
ライターさんずっとニューヨークみたいだから、キリスト教よりユダヤ教の影響力の方が強いかもね。

まあ、はじめに僕の結論を述べるとね、

なんの遠慮も気兼ねも要らん!描きたいように描くが良い!

ってとこです。

50年代、60年代、テレビ番組の分野で先進地域だったアメリカはアニメやホームドラマなんかで散々アメリカンライフを垂れ流していたのだよ。
アニメでひとつ上げると フリントストーンズ。 原始家族フリントストーンWiki これは原始時代を舞台にしているけど、会社に行き、自家用車を持ち、休日にはバーベキューとか完全に当時のアメリカンライフでしたね。

実写では西部劇もあったけど、現代劇ならルーシー・ショーかな。 ザ・ルーシー・ショー Wiki あんまり詳しく書いてないけど、ゆとりのアメリカンライフでしたね。

そんなのに当時の日本人は憧れて、U・S・Aってなっていったわけです。

個人的な感想だけれど、最近の現代を舞台にしたマンガ、アニメではむしろ意識的に日本文化を描いているような気がします。
マンション(向こう的にはアパートだけど)で、椅子とテーブルのリビングに個室は畳敷きにベッド、部屋に彼女が来た時はローテーブルというかちゃぶ台に座布団。

日本じゃ普通の光景だけど、これはアメリカあたりから見れば、転生世界どころじゃなく不可思議な世界だと思う

あと、異世界モノでも日本式のメシとフロに異常なコダワリを見せるのが特徴。
主人公が苦労して米と醤油と生で食べられる卵を用意して卵かけご飯を作るとか、温泉を掘って露天風呂を作るとか。

これは戦いなのだよ。

文化の力が創作物を通して、ぶつかり合い、引き合い、相手を自分の色に染めるという静かな宗教戦争なのだよ。

もひとつ大事なこと。

世界への影響力という点でアメリカは確かに大きな存在だけどね、市場規模とか動くカネの大きさで言えば中国の方がずっと上。
中国のオタク人口は2億人だそうだよ。アメリカだけで世界を語っちゃダメさ。
その先にはインドもあるし、あそこは輪廻転生アリだしね。

で、結論再掲。

なんの遠慮も気兼ねも要らん!描きたいように描くが良い!

さらにもひとつ。
マンガに於いては、見開き方向が逆だってことが大きな障害だったのだ。
それで、日本のマンガを裏焼き(鏡像)にしたりしていたのだね。
有名なところでは「寄生獣」は右手に寄生されたから「ミギー」だったのだけれど、向こうでは鏡像で左手になったから「レフティ」に変えられたとかね。
この頃は電子書籍化が進んで、縦スクロールというページの進め方が出来て、見開きの違いによる心理的な抵抗感がかなり減少したようです。
もちろんページ内のコマの流れは逆なままなのだけれど、左右が逆になるという大きな欠点は避けられるわけです。
この縦スクロールというのは意外と重要だと思います。

おまけにもひとつ。
今や、アニメもほぼリアルタイムで字幕が付きます。
翻訳ソフトの向上で翻訳者の質、量ともに増えたであろうこともあります。
が、翻訳者が日本の表現の様式に慣れて来たということがあると思います。
アニメやラノベで多用される表現手段は高度にガラパゴス化された日本特有の表現が多いのです。
お約束表現ってやつです。
文末に(汗)と付いているのをどう翻訳します?
(sweat)じゃないよね?
相手を気にせず発信し続けることで相手側が慣れて理解してくれるわけです。

だから、

なんの遠慮も気兼ねも要らん!描きたいように描くが良い!

いかん、止まらなくなりそうだ。強制終了!


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