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吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

片付け完了

2007年05月25日 | 自分のこと
1月に亡くなった友人の家の片付けがついに完了しました。
膨大な量の鉄道模型、雑誌などの残すべき貴重なコレクションの保全など、簡単に処分するというわけにはいかないものを分類するのにだいぶ手間取ったのです。
僕らも仕事の合間にせざるを得なかったわけですし。

家の中が空になり、彼のために付けたスロープ、デッキがなくなり、建物から彼の生活感がすっかりなくなると、葬儀の時以上に彼がもう本当にいなくなってしまったという実感が湧いて来ました。

よく、精神と物質を対立要素とする考え方がありますが、僕はそうは思いません。
人の手になる物は、人の精神、心の在り方が反映、投影されて実体となったものであり、精神と物質は不可分であると思います。
僕らはものをつくる人間で、ものに対してはそれなりに真剣に向かい合っています。
だから、彼がこだわり、大切にしたもの達を僕らもまた大切にしたかったのです。

幸い、関係各位の好意と協力もあり、この度は十分な時間をかけられましたが、普通はなかなかこうは行かないでしょう。

僕らは、何者かに与えられた状況の中で、果たすべく決められた役割を果たしただけのようにも感じるのです。

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