吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

現実逃避!

2020年10月04日 | JAWA210

ああーっ、もう!

色々煮詰まってしまった。

一時退却!現実逃避だっ!

逃げると決めたら直ちに準備!
退却とは後ろに前進することである!
逃げる時は全力!

我にナイスな逃亡企画アリ。

みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ ― 線の魔術

これにチェコ製原付で行くのだ。
アルフォンス・ミュシャはチェコ人よ、その展覧会にチェコ製原付で行く。
なんか良くない?

松本市美術館はグーグルマップによるとうちから約60キロ。原付だから片道3時間弱かな。
往復130キロくらい見ておけば良いか。
愛機JAWA210(ヤワと言うのが日本では一般的だがここはヤーヴァーと呼ぼう)での長距離走行は初めてである。
点火系がWikipediaにわざわざ書いてある弱さだが、外国のサイトで信頼性が高いと言われているハンガリー製点火装置に前オーナーが換装してあるのだ。
ハンガリー製点火装置……、ちっとも安心出来ない……。
モペッド(モーター、ペダルの合成語だ
)ゆえペダルによる人力走行も可能ではあるのだが、ギア比が低い、つまり漕いでも進まないので実用性は皆無よりちょい上くらい。
壊れた場合はどこかに置いて、公共交通機関で家に帰り軽トラで回収ということになる。

堪らぬ展開だな!燃えます。萌え萌えです。Mなのでしょうか?

朝起きて最終メカチェックして発進!
うむ、調子良し。

道路の邪魔者である原付だが、交通量の少ない田舎道ではあまり問題にならない。
エンジン具合ヨシ。
しかし単調ではある。加速もなく減速もなく騒々しく回るエンジン。
30年前の夏、これと同じバイク(ただしより非力な仕様)でドイツを走っていたのだった。
あの時はオルガン仕事から足を洗おうと思って、区切りに現地のオルガンを見ておこうとヨーロッパに行ったのだった。
結局、色々な出会いと出来事があって僕はオルガン仕事に戻ることになったのだ。
あれから30年、同じエンジン音を聴きながら絶賛現実逃避中。
成長しないね、オレも。歳は取ったけど。

などと思いつつ3時間弱、無事松本市美術館着。

初めて来たけれど表には如何にも草間彌生なオブジェが。

これが目的。

撮影禁止だったので中の様子は略。
リトグラフだけじゃなくて習作や下書きもあって見応えがあった。
作品保護のために照明を落としてあったのだけれど、それがとても良い感じだった。
平日の地方の美術館、博物館の良さは都会なら混雑しそうな展示をじっくり見られることだ。
ヨーロッパの美術館もそう。有名どころでも結構ゆっくり出来る。
上野の国立美術館博物館は良いのだけどねえ、混んでねえ。

しかしベル・エポックのパリの芸術家連中、愛人持ち多いな(見るのそこ?)。
オレもがんばろう(何を?)。

松本市美術館の草間彌生コレクションも観たのだった。
正直、好きではなかったので今まで観ることはなかったのだ。
改めて見て、文章を読んでみて非常に感じるものがあった。
意外な大収穫であった。

美術館を出てから少し女鳥羽川周辺を散策した。
あの辺りは一方通行が多いのだが「自転車 原付を除く」なので自由自在である。
車両も軽いので押し歩きも楽。
縄手通りは人が多かったので写真はナシ。




最後に松本をゆっくり散策したのはもう随分前のような気がする。
いずれまたゆっくりしよう。泊まりでな。
出先では飲みたいからね、日帰りではちょっとね。
いい飲み屋がありそうだし。

そしてまた3時間あまりの走行で帰還。

無事に帰ってこその現実逃避!

オレは達人だからな!

そういえば忘れていたのだった。

逃げ学1

また語ることにしよう。

今回の便利グッズ。
腕に付ける携帯ホルダー。

回るのよ

一部グーグルマップが必要だったので具合が良かった。

バイクのメーターによると走行距離は134km、大体予想通りだ。

疲れた、疲れたよ。超疲れた。

この疲れの3割くらいはいつ止まるかわからない不安によるものだと思われる。
後半、目的を果たし、家が近くなり、肚が座ったからかだいぶ楽になった気がする。
まあ、全電装の作り直しは考えてはあるのだ。

現実逃避は成功であった。


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