吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

スズメバチ始末記

2022年09月09日 | 

久しぶりにスズメバチの巣を始末しました。

あえて駆除とは区別して始末と。
化学兵器で殺すのが駆除、生け捕りから食べるのが始末ということで。

出張中に仕事場と自宅にスズメバチ(キイロスズメバチ)が巣を作りました。
よくあることです。8月に3週間の不在では。

仕事場の巣は出入り口直上の高いところで攻略は困難だったので殺虫剤で駆除。

自宅側は出入り口からは少し離れていたのだけれど、仕事場のそれよりも大きく蜂の出入りが盛んでした。
その巣のある軒下を片付けなければならないので今回は始末することに。

まず用意するのは殺虫剤。

ポーランドのウォッカ(より好ましくはヴトゥカ)スピリタス、96度。
シンプルで無骨なラベルが良かったのですがなんか妙にアート。しかもグロい。
宮西計三氏というアーティストの作品だそうだ。
これを蜂の止めとしてつかうのです。

そして道具の作成。
先端の輪っかの下の黄色いPPバンドを引っ張るとビニール袋の口が締まる構造。

4メートルの棒の先に付けて。

巣は比較的大きく、蜂の活動が異常に活発。

実はすでに女王不在か産卵を止めているのかもしれない。
晩秋の巣の末期の雰囲気がする。
蜂の成虫は虫を狩って肉団子にするけれど、自分では食べる事ができない。
それを幼虫に与えてその代わりに幼虫が分泌する液体を飲むことで生きるのです。
幼虫の餌になる虫が少なくなると、同じ巣の幼虫を別の幼虫に与えるという共食い的というか資産の食いつぶし的な行動をとるようです。
で、幼虫が減ると成虫も飢えるので攻撃的になるということらしい。

正直、キイロスズメバチは苦手です。毒の強さ、速さ、数。
作戦失敗は死に繋がります。マジです。

そしてある日の夕方、ついに作戦決行。
捕獲器はほぼ想定通りに動作。ビニール袋内にスピリタスを流し込むと割りとすぐに成虫は動かなくなります。

面倒なのはその後の解体分類。

巣の上部は取り残してしまったのでした。
これは遺憾ながら化学兵器で殲滅。

明らかにこの季節にしては幼虫が少ない。

すをバラしつつ幼虫、蛹を取り出す。

成虫も回収する。

そして調理。

バターしょう油炒め。

成虫は素揚げ。

ちょっと揚げすぎた。虫の火加減はよくわからない。
軽く塩を振ればサクサクのスナック。

翌日、大工の皆さんと食べました。

今回は巣の上部を取り残してしまったのですが、おかげで外皮がよく残りました。
巣板もすっぽり取れました。

刺されることもなく作戦は成功。

完全な勝利である!

勝利の上から目線


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