吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

脱いだらすごかった

2011年06月26日 | 自転車

銀様(山口シルバー号女子用1960年頃製)の装備を外しました。

湿気の多いこの頃、泥除け、荷台、チェーンケース、スタンドのサビの進行を抑える
ためです。
この際ダイナモとライトも外して手入れしておきましょうか。

女性用ながら運搬車ベースの銀様は22キロあまりの重量です。重いです。
現代の自動車のボディよりも厚くて頑丈な泥除けなどを外すと結構軽快な感じです。
あっ、良いかも。

今は昔、スポーツ用自転車を初めて所有した頃、軽量化と称してやはり泥除けやスタ
ンドを外した時のことを思い出しました。
特にスタンド。あっても無くても重量的には大したことはないのですが、それを外すこ
とで自転車が日常の存在から非日常の特別な道具、旅の道具になったという実感が
ありました。
泥除けなんかも無くなると、走行時の振動が明らかに減って静かになります。
なによりもその非日常感と旅の予感にワクワクしたものです。

何だかあの時の感じ。

大きなチェーンケースを外したのは初めてです。予想通り、チェーンリングには山口
のYの字の切りぬきがありました。昭和30年代までの自転車にはネジに至るまでメー
カーのマークが誇らしげに刻まれているのです。
異形フレームも思った通りのセクシーさです。
このメーカーのマークも異型フレームも大きなチェーンケースに隠されて普段は見え
ないのです。
ナイスバディを厚着で秘める奥ゆかしさ!だがワタシの目は誤魔化せんっ。


日本の昔の実用車はイギリスのロードスター(スターはstarじゃなくてsterです、どうも
意味不明らしい)が原型であるそうです。1920年頃のイギリス車の劣化コピーとも言
えます。
しかしながら、部品の材質、精度、堅牢性は非常に優れています。自転車が一生モノ
の財産だった時代なのですね。

わずかに軽くなっただけなのだろうけど、この軽快さは良いっ!
黎明期の自転車を思わせる異形フレームとスケルトン(フレームの寸法取り)。
何よりも乗って楽しい!
スポーツ車によくある乗り手を急かすような感じが無い。
平地ならこれで十分なのでしょうが、激坂(10パーセント以上の勾配の坂をそう言うら
しい)たくさんのこの八ヶ岳では変速機か登り用ギアが欲しいところです。
ずっと保留していたのですが、そろそろ安価で手に入る廃棄ママチャリの部品を使っ
て細工をしてみましょうか。

着衣


脱衣


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