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吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

2007年02月12日 | 自分のこと
先月半ば、友達を亡くしてから、どうにも気持ちがすっきりしなかったのです。
喪に服するなど、昔の人達も悲しみを克服するためにいろいろな「儀式」によって、外部からの自己コントロールを行って来たのですね。
僕も、焚き火という一種の「儀式」を以て、気持ちを入れ替えようと思ったのです。
本当は悲しい時には泣くのが一番なのですが、男というのはやっかいなもので、その機能にロックがかかっていたりするのです。
歳とともに涙腺もゆるんで、実に他愛ないことでうるうるしてしまったりするのですが、肝心の時には泣けないものです。
歌にあるように、泣けない代わりに酒に浸ったりというのもありなのですが、それには相当量の酒と時間が必要となって、家族持ちの身としては踏み込めない領域です。

とっておきの場所で、焚き火を囲んでしばらく、山から吹き下ろしていた風の向きがふいに変わって、煙が僕の方に流れて来ました。
煙が目にしみて、涙が出た瞬間、ふいにそのロックが外れたのです。
胸の奥から何かがこみ上げて来て、どっと涙が溢れたのです。
それは実にわずかな時間だったのですが、僕は確かに泣いたのでした。
そして、胸につかえていたものもずいぶんと軽くなったのです。

翌日に仕事を抱えていたので、12時頃で休みました。
酒は、白酒(パイチュウ、中国の蒸留酒の総称)の54度のヤツをボトル3分の2ほど頂きました。

焚き火番長のひぐちさん、当日の急な呼びかけで来てくれたやつさん、どうもありがとう。
ケガ人が出るのがジンクスになっていたようですが、今回は大丈夫でしたね。
またどうぞよろしく。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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涙火 (ひぐちあきお)
2007-02-12 23:14:02
前半、やけにしんみりしてたから気になってました。ぼくなら浴びるほど飲んでたでしょう。ある悩みを抱えてたとき、西丹沢の山中で焚火を前に、ひとり泣きながら飲んでいたことを思い出しました。深い闇の彼方から聞こえる山の声にじっと耳を澄ましていたものです。
そういうときにかぎって、やたら動物たちが会いに来てくれるから不思議です。
水は心を洗い、火は清めてくれる。
山はいいね。
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山派です (ひろなん@風琴屋)
2007-02-13 18:15:52
ひぐちさん、ようこそ!
どうもありがとうございました。

山の、特に谷筋は何かが凝縮するような感じがありますね。
反対に海は解放、放出される感じがします。
僕には、山が合っています。

今度は、明るいうちから、食べて飲んで、どんちゃん騒ぎをしたいとも思うのですが、あの場所だと転落者が出そうですね。
さらに快適焚き火ポイントを開発しましょう。

今後ともよろしくです。
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