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VANNON32のブログ  『生命の實相』哲學を學ぶ

谷口雅春大聖師の教えを現代に生かす

光をみつめて

2015-04-03 00:12:45 | 生長の家

       ひかりのさと・のぞみの家施設長  皿 井  壽 子



 もう30年以上の昔になるのですが、学校卒業後すぐに働かせていただいたのは、まだ赤坂にあった、 『生長の家神の国寮』 でした。

 子供が好きだから、子供と一緒にすごせる所で働きたいという単純な思いからだったのですが、いろいろな出会いによって身体障害者の施設をつくることになりました。 力も智恵も乏しい、お金もバックもない一人の娘が、脳性マヒの坊やとの出会いによって、施設づくりを夢に描き、祈りによって、多くの方々の御協力をいただき、 「愛光園」 という通園施設が生れたのは、もう23年も前のことです。 ふりかえってみると、本当によき方々との出会い、御導きによって今日があるのだと、ただただ感謝の思いで一杯です。

 『神の国寮』では、清都理之先生というすばらしい先生に御指導いただき、お山と呼ばれている渋谷の谷口先生の御宅にも伺うことができ、輝子先生に直接お導きを受けることができましたことは、幸運なことでした。

 「人間・神の子」、どんな病や障害があっても本質はすばらしい神の生命をいただいて生かされているという御教えは、私の信念ともなり、「ひかりのさと」の理念ともなって、今迄歩んでこれました。 必要な物は必ず与えられる、祈りは通ずるということは、この30年の歩みの中で体験させていただくことができました。

 「愛光園」の子供たちが大きくなったとき、成人施設が必要となり、多くの方々の御支援と祈りによって、「ひかりのさと」が生れたのです。

 障害があってもなくても、共に生きる場所にしたいと願い、一番重い障害をもった人をも受けとめることができるようにと、身体障害者療護施設 「ひかりのさと・のぞみの家」 が生れました。 はやいもので、今年は10周年を迎えましたが、重い障害をもちながら、生命を輝かし精一杯生きている人々と共に暮すことにより、多くの事を教えられて共に育って来ました。 ひかりのさとの会員の皆様の御協力により守られてきた10年でありました。

 その会員の御一人であった小出享子さんは若い頃 生長の家青年会 で活躍された方でした。 しかし、胸を病まれ30年間入院生活をされておりました。 生長の家の御教えにふれながら、病気が直らない事に対して、御自分を責めておられましたが、「ひかりのさと」を知って下さってからは、自分のできる愛行だからといって、「ひかりのさと」の事を多くの人に知ってもらおうと手紙を書いて下さいました。

 「ひかりのさと」10周年のときに書いて下さった小出さんの文章を転載させていただきます。


 『身辺自立のできない重度の内部障害を、あるがままに受けとめ、自分なりの哲学信仰も持ち、生き甲斐もあり、死生観も確立しているつもりの私が、 「人の世話を受けて生きるのは罪悪である」 ような弱音切りすての論理で責められ、医療看護の理念と現実の大きな矛盾に、自己の存在の基盤をゆさぶられて、苦悩のどん底にあったとき、「ひかりのさとの会」へおさそい頂きました。 “ともに生きる”という 「ひかりのさと」の理念と、その実践のすばらしさに感動し共鳴して入会させていただきました。 どんなに重い障害があっても、人間として認められ、許されて生かされていることの再確認が、私を苦悩から脱出させる力となって救われたのでした。 その日から、「ひかりのさと」は、私のこころのふるさととなりました』

 
 結核は直ったものの、低肺のため働けず、夏になるとクーラーもかけられず窓をあけていても苦しいという状態でした。 医師や看護婦からは、病気は直っているのだから甘えるなと責めたてられ、肉体的にも精神的にも苦しい生活であったのです。 御自分のつらさ苦しさを乗りこえて、ひかりの輪を拡げようと、寝たままでこまめに手紙を書いて下さいました。

 病無し、障害なしと言い切れるのは、現象面に捉れることなく、生命の輝きをみつめたときに、はじめて言える事ではないでしょうか。 昨年秋、風邪をひかれて、弱っていた体はたえきれず10月24日に昇天されました。


 どんな重い障害があっても、全て介助されなければ生きられない人も、神様からいただいた使命・生命があるからこそ生かされているのです。 その一人一人の生命の光をしっかりみつめ、けとめていくことが、人間として生きるということではないでしょうか。

 小出さんは、その光をしっかりみつめ、私をかえって励まし、本を書く様にすすめて下さいました。 『光をみつめて』 という本になったとき、とても喜んで下さり、更に世界に拡げていきたいと翻訳して下さる方をさがして下さいました。 生長の家の栗原公子先生のおかげで、翻訳して下さる方が現れ、目下進行中です。

 小出さんの肉体は滅びても、小出さんの祈りは、なお生きつづけ、ひかりの輪を拡げる働きをして下さるのです。


        『白鳩』誌  昭和63年10月号 より


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