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ヤヌコビッチ大統領追放から、始まった今回の紛争は、根が深い。
クリミアも、数世紀前から、紛争の地域だった。
ウクライナには、ロシア系住民が20%いる。 それも東部、クリミアに偏っている。
昔からの経緯で、ロシアが、この地域に拘るのには、理由がある。
プーチンの姿勢にも、それなりの理由がある。
そもそも、領土とは、その主権とは、何かという、簡単にはいかない問題が、そこにはある。
取ったり、取られたり、して、そこには住民が住む。
元は、誰のものだとか、どの国のものだとか、簡単に言い切れないのだ。
テキサス州だって、元は、スペイン-メキシコのモノだったのを、アメリカ植民が多く入植し、結局、アメリカが取ってしまった。
ウクライナも、もとはソ連邦だったし、もっと前には、ロシア領だったこともある。
民族的にも複雑だ。 遊牧民族、騎馬民族、その他、歴史ごとに、入れ混じった、いわば混血民族だ。
今のウクライナだって、クーデターで、ヤヌコビッチ大統領を追い払ったのだから、正当とは言い切れない。
クーデターや反乱で、国が変わっていくのを、是とするのなら、クリミアだって、反乱し独立したっていい理屈になる。
それを、ロシアが後押ししたって、悪いとは言えない。
西欧だって、ウクライナを応援しているではないか?
民族の自治等と、正義を振りかざすが、結局のところ、夫々の国益のぶつかり合いだ。
世界の現実は、力により、領土をとり、支配し続けたほうが、有利だという冷徹な原理がまかり通るのだ。
イスラエルの入植問題も、その理屈を実践しているのだ。
悲しいかな、現実は、強いものが勝つという、力の論理を乗り越えられない。
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