夜は大がいネットを読み冬になると南へ行きたくなります

タイトルはもちろん何かをパクったもの。いろいろ自分の考えを発信していきたいです。大学時代から10年以上続けてるブログです

大前研一氏による:地震発生から1週間 福島原発事故の現状と今後

2011年03月20日 19時30分49秒 | Weblog
(超長い内容です)


さすがは、MITで原子力工学科博士課程に留学し工学博士号を取って、McKinseyで日本支社長をしていただけあります。『企業参謀』時のコンサルタント時代の冴えが出ているように思えます。
お風呂は言っている間にこの問題解決できたらしいです・・・・。

東電を腐っているなどいろいろ強く言っておりますが(何気にNTTの大手町のビル(持ち株のところ)も触れているという)、エンジニアでプラントの設計に携わっているのでかなり説得力があります。ってか、東芝の社員も頑張っているんですね・・・。

大前氏は「メーカーに依存しているくせに、「お前ら」。一緒になって頑張りましょうでない。」という点を猛烈に批判していますが、これってNTTでも全く一緒ですね・・・・。実際、研究開発・技術系から来た課長さんですら、LANやIPの世界は知っているけどビジネスホンやPBXの仕組みはよくわからないという方も多いです。たぶんMDFのBIXを触ったなんてこともない人の方が多いんじゃないんでしょうか。だって、やるのは「下請の下請の下請の下請」ぐらいの自営業さんなんだから無理もないです。私は営業なのでその自営業者さんからいろいろきついことを言われまくっております。緊急の工事でNTTの人間が動きたがらないのは、スキルがないからです。私は、なぜかBIXをぶっさすのは見よう見まねでやった(やらされた)ことがありますが(秘密)。


以下引用です。※部分は私の記述です。

【化学のキーワード】
ストロンチウム:Sr:
鉛:Pb
ジルコニウム:Zr

3月19日(土)
地震発生から1週間 福島原発事故の現状と今後(大前研一ライブ579)
<externalvideo src="YT:8GqwgVy9iN0">
http://www.youtube.com/watch?v=8GqwgVy9iN0&feature=player_embedded

●電源が全く無いので、なるようになるしかない。中央制御室も一号機、二号機、三号機の間にあるが、メーターが読めないため、そこに居ても意味が無い。

『原発はもう民間企業では継続できない――大前研一、原発事故を語る』 東洋経済オンライン

●東芝も選択と集中で原子力と半導体でいったけど、運が悪いというか、相当会社の戦略に影響を受ける。日立も、相当影響を受けるだろう。PWRでやっている三菱重工も影響を受ける。日本の産業政策としてやってきた原子炉、輸出政策としての柱の原子力、プルサーマルもとん挫する。

『福島第一原発で何が起きているのか――米スリーマイル島原発事故より状況は悪い』日経BPオンライン

●私はグレードは6といったけど、原子力保安院はレベル5だと言っていて、これは世界の恥だ。実は原子力保安院は原子力のことを全く分かっていないと。グレードは人々への影響である。今回はかなり表に出ているし消防士、東電の方々、東芝の方も相当な線量を被ばくしているのでは。身体の影響も心配。

●4年前日経BPではに柏崎刈羽原発→『第88回 柏崎原発、褒めるべき点・反省すべき点』
日本の原子炉は無事乗り越えたが、直下型だったので加速度(※ベクトルのこと)は3,000Gal(※(100 Gal = 1 m/s2) です。)で耐えたので褒める点もあった。反省すべき点を3点挙げている。この反省点を東電が真摯に受けていればよかったが。

●外部電源がとれなくなった。柏崎刈羽でもとれなかった。鉄塔が壊れたから。非常用電源、ディーゼルジェネレーター(DG)が柏崎ではいくつか立ちあがってくれた。信頼性ではダメだからオンサイトで小型の火力発電所を置くべきである。蓄電池では7時間で切れてしまう。

●海外メディアには、原子力のエキスパートを連れてこいと言っている。まとめて統合した意見として解決策を発表していく。

●東電が嘘をついているのは間違いない。それを首相官邸が鵜呑みにしている。アメリカのメディアは「日本政府はたかだか一企業に振り回されていて国民を守り切れていない。だから我々のとったデーターで、日本にいるアメリカ人は我々のルールでやらせてもらう」ときている。

●東電の枕詞は、「隠ぺい体質の」「東電」。この体質に大きな問題がある。今は、隠ぺい体質というよりは、単なる無能と言っている。海外は呆れている。それで、CNNなんてのは鬼の首をとったかのように、こいつら究極のシナリオにいっちゃっている、と。

●海外からエキスパートを呼んでどうするか、私がリーダーをやりますと。原子炉のことを知っているし、日本にも仲間を知っている。海外からエキスパートが来たらどうするか、統一景観じゃないとだめだと。


●新しい東北地方について考えてみたい。(図有り)
・復興はやらない→災害経験から立ち直るのではなく、21世紀型の安全安心コミュニティー。
・人々は昔のところには戻りたいとは思っていない→心理的に不安・資金が無い
・津波を襲った低い海抜のところは緑地+公共建造物
・高台に新たなコミュニティーを建設(八ッ場ダム方式?)
・漁師に職住隣接を変更
 -強固な水門付き漁港→数は絞る
-安全な高台から“通勤”

●これは民主党に伝えてある。早いうちにビジョンを示せ。財源はどうるか。考えてやる。絶対に補正予算、国債にするな。国がメルトダウンする。

●30mmSv検出されたら、50マリル避難させるという、アメリカにはガイドラインがある。これはチェルノブイリの研究があるためである。南東に風が吹いていて核暴走をしていたが、北西の人々、ウリヤンスク、250km離れていたところでも、女性0~5歳がヨウ素(131)が沢山出た。いまその人達はちょうど25歳ぐらい。乳がんと甲状腺がんでなかり亡くなっている。200km離れていても。福島はチェルノブイリ程にはならないが、何mmSv検出されてる何マイル離れないといけないとある。

●アメリカでは、スリーマイルのかなり前に、EPR2の事故があって、100万人の避難が必要になったが、収まった。原子炉の設計するときに、それまでの原子力事故をすべて暗記して設計する。原子力安全工学入門101ではじめに出てくるのはEPR2の事故である。

●福島第一原発事故 (パワーポイントスライドあり)
・地震で大きな被害
 -外部電源施設がダメージ
 -内部の物理的損傷
・想定外の津波でプラントが水浸しに
-非常用電源(DGなど)が恐らく水没 (←大前氏の推測)
-外部電源取り込み施設が使用不能
・特殊事情
 -GE社製を日本化してない悲劇(400Vや6000Vでは電源車など使えない)
 -外部電源を取り込める変電所一か所
・複数炉の同時進行事故
-人員・機器不足
-スペース不足


●この辺のサーバーが置いるところの、蓄電池、データーセンターなんか、地下にバッテリーが置いてある。だから同じことが起こる。大手町のNTTのビルなんか5階分ぐらいまで蓄電池が置いてある。

●GE製←実際東芝が工事をしているけど日本化してない悲劇。400V、6000V。普通日本では使わない。東京電力は変電と送電が商売だから、400、6000、フン、って何も感じていなかった。日本は100V、200Vじゃなきゃダメだと。初めて気づきました、ごめんなさいっていう感じ。いくらなんでも、って感じで。

●変電所が一個しかない!あれを2か3にしておいけば、送電ができるということは、受電もできるて生きるのでなんとかなった。

●6つ一緒に事故っている。4号炉も。5も6も危ないんじゃないって温度が上がっている。人が足りない。70人がマックス。一個の事故については11人でやらないといけない。一番悪いところは7分しかいられない。また明日7分ってわけにはいかない。今年受けている放射性物質の量を受けているから。スペースがほとんどない。前線基地を作って鉛で覆って、コントロールできる部屋を作れ、と。放射線を避けるには鉛を作るといい。しかし、スペースが無い。従って海しかない。

●非常用電源は8分でパー、と。

●原子力は苦難の道。


●今起こっている問題(パワーポイントスライドあり)
・東電の機能不全
-トップに原子力の専門家がいない
-メーカーを出入り業者とする体質
-現場任せ
・政府の司令塔不足
-非常時対応組織を持たない経産省(原発推進)
-専門知識の無い保安院(天下り、おかざり組織)“レベル5”!
-東電内に司令塔を置く非常識さ
-“エキスパート”がバラバラに意見
-長期展望の欠如
-対外コミュニケーション機能不全(CNN/BCCが代行?)
・NHKなどのマスコミ:プラントを知らない“解説者・学者”
・国民の不安と不信の増大→心理の萎縮→経済低迷


●東電の機能不全。これが一番でかい。トップに原子力の専門家がいない。取締役社内で原子力の専門家は居ない。なぜか?社内で原子力は嫌われる。うそつきだ、隠ぺいだ。お前らのせいだ、と原子力は特殊村になってしまった。柏崎刈羽でまたやった。東電の申し訳ありませんしか言えない。そっから先の話はできない。現場任せ。東芝もすごいチーム作って司令塔に入っているけど、メーカは出入りの業者。私が日立をやめたのはこれが一つある。お前らと言うメンタリティー。メーカーに依存しているくせに、「お前ら」。一緒になって頑張りましょうでない。出入りの業者。これは事実として声を大にして言いたい、この会社は芯から腐っている。原子炉を悪人扱いしてきたツケが来た。司令塔不足。

●もっとひどいのは政府。その東電の中に、緊急対策室を作っている。東電の日比谷に行ってもわからない奴らばっかりなんだから。菅直人がきれたというが。

●司令塔がない。

●保安院。原子力安全委員会。これが専門知識が天下り、お飾り組織。昨日、レベル5と言う素人さ。あのマイク握っている人なんか最近まで特許庁に出向していたんだから。顔見れば分かりますが、マイクの握り方で説得力が無いでしょ。どうかしているんでしょ、みなさん。これが戦場とすれば、戦場経験もない、武闘経験もない人間が教えているんだから。

●エキスパートばらばら。NHKとかに出てくる。この人達は原子炉の理論は教えていますが、プラントなんか見たこともないし、設計したことが無い。放射線量に関しては意外に詳しかったりするけど、全体して何が起こっているか、この後どうなるかは政府の言っていることと同じことを言っているだけ。朝から同じ解説をしている解説員。

●世界はCNNとBCCを見ているという。

●あーニッポン!特殊事情 (パワーポイントスライドあり)
・史上稀にみる地震と津波が同時に
・原発の複数同一場所設置
-住民対策
-効率
・冷却プールの巨大化
-中間貯蔵施設の不在
 -むつ小川原完成(10年12月完成までの仮置き)
-76万kwの炉に200kwくらい貯蔵
-冷却水喪失事故を前提としない“仮設”に近い簡易プール
-6基とも併設、満杯

●原発の複数同一場所設置する、これは住民対策です。納得してくれた!もう一基どうですか?いやだ。それでは、雨天でもサッカーの練習できる場所作ります。じゃあ、いい、ということ。これから6つから10まで来た。非難はできないんですが、複数の原子炉を置くってのは、どれくらい危険かということがわかった。柏崎刈羽の時わかったが・・・。

●4号炉って、あんなところに水素爆発してびっくりたが、当たり前。あんなところに一杯燃料があるなんて誰も知らないんだから。それは、中間貯蔵施設が無い、日本では。原子力を設置したら格納庫の中に一時的に置くようになった。1、2、3、4、5、6全部あのプールがある。高知県を20年にわたって説得したが中間貯蔵施設を置かせてもらえなかった。東京電力も死ぬほど苦労したけれども、どこも住民が納得してくれなかった。再処理するまで置かせてもらう。どのぐらい置いておく。10~50年。それぐらいかけて冷やさないといけない。いまむつ小川原があるが、去年に12月に機能する予定だが、まだ完成していない。

●6基全部足すと、3000本ぐらいが燃料集合体になる。燃料ピンってのが3.7m、上下合わせて4.5mぐらいの燃料集合体、それが3000ある。一個の集合体で燃料のピンが6×6で36本ある。その間を水が入るようになっている。そいうものが3000本以上ある。冷却機喪失事故を想定してない仮説のもが簡易プールで、プリンスホテルのプールと変わらない。溶融して下に固まったら。そんな長く居るかと思わかなった。テンポラリーだから。

●本当に日本がポリシーがある国だったから、中間貯蔵庫ができるまで原子炉は燃やさないって止めるはずだった。

【着目事項】

●今後のステップ (パワーポイントスライドあり)
・非常手段で注水・冷却 数日間
 (蝉のション便はNG→国際的な笑いモノ)
・安定した手段で注水・冷却 3~5年間
・建物全体をテントのようなもので覆う 3ヶ月後
・クレーンなどの修復/設置 ~5年後までに(☆)
・格納容器・カバー・圧力容器を外し炉心から燃料搬出
・冷却プールから燃料の搬出・海路陸奥へ(数千本)
・核分裂物質の除去(できるだけ)
・コンクリートで永久封印 6年後? (☆)
・汚染地域で縮小後半永久的に立入禁止区域にする
☆放射能と崩壊熱のレベルによっては数年早まる

●冷却は3~5年間 放射線が出っぱなし。政府の人間に行ったらえーーーー!!ってびっくりした。専門家は5年でできればいいかな、と。

●テントで覆う。テントのようなもので覆う。世界は世界に誇るテント王国ですから。後楽園ホールのような。放射性物質飛散がなくなる。たまたま世界一のテント屋に電話したら、どのくらいでできるか?と聞いたら、「発注出来たとして3ヶ月できたら」「私も同じことを考えていました」と、さすが世界一のテント屋だな、と(笑) 住民も少し周辺まで帰れる。

●それからもっと大変なこと。クレーンなどの修理・設置。全部冷えて、燃料集合体取りださないといけない。みなさん、燃料を取り変えることみたところあります?格納容器のふたを開けます。150トンぐらいあります。クレーンぶっとびます。それから、ふたのシールドを取ります。それから圧力容器を空けます。それぞれ大変な作業です。それから燃料一本ずつ取り出してとなりにあるプールに突っ込んで、プールにあるやつを表に出して。クレーンがないんですよ、ほとんど。四号機はクレーンがありますが、動くかどうかわからない。五年後まで作らないといけない。

●それから、冷却プールから棒を持っていく。この作業は難航する。ジルコニウムの被覆管がぼろぼろ、水素を出したものは上がぼろぼろになっているから、運ぶ際はぼろぼろって燃料がこぼれる可能性がある。また放射性物質を出してしまうから。それを海のそばまで持っていてむつまで持っていく。プールにたまった燃料を除去する。海水を入れることはもう炉そのものを放棄することになる。

●政府、あの連中は5年後のスコープがありますか?無い。私はなんの誇張もしていない。

●緊急避難地域の問題  (パワーポイントスライドあり)
・避難指令は今のことろ適切
 -~20Km 避難指令
-~30km 屋内退避
・全体の支援本部が不在(人道/生計/事業/学業等)
・範囲が拡大するか縮小するか見通せない
・長期化が避けられない地域の問題
-放射線の線量毎に一時帰宅し、引っ越し
-工場や企業などの個別事情対応(移設/仮設)
-寝たきり介護施設などは移動困難

●国際・外交問題  (パワーポイントスライドあり)
・クリーンエネルギーの柱としての原発がゆらぐ
 -各国とも内政問題
-先進国では同型炉を抱える
-日本では何が起きたか不明(特殊?類似?)
・国際的なエキスパートチーム不在
-各国がバラバラな対応
-日本不信(“一私企業に振り回されて指導力不足”)
-長期展望が必要
・原子力は相互依存
-一国の問題が他国に波及
-レベル5以上の事故で30年間は新規建設ストップ
-産業としては衰退・滅亡(アメリカ・ドイツ)

●オバマさんが一番頭にきている。彼の中心的なポリシーになってクリーンエネルギーにニュークリアーを再開しようとしていた。中国も。

●私は原子力産業会議の議長を1年やった。京都で、世界中から人を呼んでやったとき、原子力はInterdependentですよと言った。私が委員長やったのは、殴られやすいから(笑)大前だったらツラの皮が厚いからやってくれと(笑)それぐらいつらいです、原子力関係は。

●アメリカが原子力産業がなくなったのは、能力が無かったからでなくて、スリーマイルの後で作れなくなったから。30年できなくなるとエンジニアも散ってしまう。日本とフランスが強かったのは、作り続けたから。敵がいなかったら。ドイツのシーメンスも作れなくって、アレバに買われてしまった。

●計画停電:これが東京電力の機能不全の代表例。こんなことできるわけがない。千代田区やってみろよ。自分のビルを停電しろ。

●計画停電の愚
・東電はコンピューターで動く社会を理解していない
 →安易に了承した首相は?
・東電らしい差別→難しい地域を避け弱者に集中
・ピークでブラックアウトが起きる
 →節電よりも集中排除が対策
・15%カットの案を三つ重ねる
-4月からサマタイムで二時間ずらす
-週5日間を選択制で操業し平準化する
-夏の甲子園を中止し、または春か秋に
・可及的速やかに東西グリッドの完全接続を (1000億円かけてもやる)

●ブラックアウトはピークが低くなるようにするにするのが大事である。節電よりも、集中を排除するのが大事。

●復興資金
・期間限定・目的限定被災地救済消費税
-最大2%一年 = 4兆円
-半分を住民に
-半分を公共・産業インフラに
-“大いに使って。飲んで、食べて東北救済!”
・節電のノルマ化→電力料金のレビー化
-大口は高く(今は逆)
-個別15%ルール
   ・過去三ヶ月の平均使用量の15%以下は同一料金
   ・85~94%は10%アップ
   ・94~100%は15%アップ
   ・100%以上は20%アップ

以上、引用。

以下も13日時点の番組ですが、冴えておりますね・・・。やっぱりこの人すごいわと思います。

3月13日(日)
<externalvideo src="YT:U8VHmiM8-AQ">
http://www.youtube.com/watch?v=U8VHmiM8-AQ&feature=related

この3月13日の動画を全文書き起こした人がおります。

http://genshi.seesaa.net/article/190822735.html

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