コケた

久しぶりにコケました。場所は西浦の2ヘア。

ここ最近(2ヶ月ほど)、ブログの記事にこそしてませんが、サーキットには頻繁に通っています。鈴鹿ツインの朝練だったり西浦の変な日(朝まで雨が降ってた日とか)みたいな感じなので、顔を合わせる人が一定しておらず、馴染みの人個人個人とは頻繁に会っている印象は薄いのですが、私自身は通い詰めている印象です。2週間に一回は走ってるはず・・・w

そんな中、前のエントリーに書いたとおり鈴鹿東もフルも(一応)ベスト更新、そして鈴鹿ツインでも3月に1分5秒5、とベスト更新が続いています。西浦でも何かの間違いとしか思えない56秒76を除いては、その日の2ndタイムだった57秒48を更新して57秒439が出ました(ポンダーで出たタイムなので、私の公式ベストはこれということにしています)。いずれも微妙な更新なのですが、西浦では「クリアなら57秒5~7」鈴鹿ツインでは「クリアなら1分5秒5~8」というのがここ最近のタイムになっており、アベレージが上がっている実感があります。正直、ベスト更新よりもこっちのほうが嬉しいですね。

そんな状況で、先週は「フロント5時間目、リア9時間目(終了時点で溝が完全に無し)」というタイヤで57秒49~87くらいで走れて、「これでリアを新品にすればあわよくば56秒台に・・・?」と色気が出ました。実際、2コーナー、3コーナー、S字、1ヘアの立ち上がりで、いずれもリアが小さな横滑りを繰り返していて、まっすぐ走り始めるまでアクセルを開けたくても開けられないというのを感じながらの走行だったので、これが無くなればタイムアップは確実と思っていました。

で、昨日5月14日の土曜日。注文していたレーステックRRのK1のリアタイヤ(180/60)が届いたと連絡があったので、午前中にお店に行って交換してもらい、そのままトランポに積んで西浦へ・・・16時枠を走行することにしたのでした。その交換の際、林店長に5月8日の鈴鹿サンデーロードレースでひどい事故にあった話を聞き、気をつけないとと思ったのに・・・

で、リアタイヤは見ての通り。ちょっと1,2kmほど公道を走ったのでピカピカの新品ではないですが、中央の白いのはピレリ・メッツラー製タイヤ恒例のシール跡。毎回、あのシール剥がれないんですよね。林店長も頑張って剥がそうとしてくださったんですが、「でも、1,2周も走れば消えるはずだし良いか」と私が言って、こんな感じ。フロントは溝こそ残っていますが、何となくやばい雰囲気を醸し出していますね。ただ、前週の5月8日も57秒半ばで走りながら滑る気配はありませんでしたし、今回だって最後までグリップしてくれていました。ええ、コケる時も、タイヤはグリップしてくれていました(謎・・・の種明かしは後で)。そしてポンダー。借りる前に、14時枠を走った誰かに会っていれば借りなかったかも。でも、この日はベストラップを出す気満々だったので、やっぱり借りていたのかもしれませんね。

この日の天気は快晴・・・と言うには微妙に薄い雲がかかっている気もしますが、影ができる程度には日差しは届いています。気温は蒲郡で最高気温25.6℃、名古屋では28.1℃まで上がったそうです。窓を開けてR23を走っていて、西尾のICを過ぎたあたりから急に温度が下がって風が気持ちよく感じました。2,3℃の違いで過ごしやすさが段違いでしたね。そんな環境だったので、スポーツ走行する分には問題無いだろうと思っていました。唯一の懸念はこの日ミニバイクを含めた人を対象にスクールが行われていて、自分のタイムがじゃなくて「せっかくお金を出してまで練習している人の邪魔にならないように走らないと」というのが心配でした。結果的に赤旗を出して邪魔をしてしまったのですが・・・。そんな邪魔なやつを排除するように重機が導入されて・・・って、え?S字に重機!?
実は前週の5月10~13日でコースクローズされていました。その理由が、1,2ヘアピンの路面の補修だったんだそうです。写真のようにイン側が舗装され直しています。これが・・・やばかったんです。

そもそも、今まで1ヘアと2ヘアで路面的な問題はありませんでした。それが何故今回補修したのか謎です。それは現地で会った人全員が言っていました。その上、その補修の具合がひどい。1ヘアはまぁ、普通。以前3ヘアを補修した時と同じような雰囲気です。油の浮き具合などを注意すれば特に問題はないレベル。しかし2ヘアがやばいです。路面がガタガタなんです。補修したのに。意味不明です。走行前、他の人達に「2ヘアがガタガタだ」と聞かされた時、「グリップが良すぎるなどして食いついたり離れたりを繰り返して、サスが振動するのを感じているんじゃないの?」と聞いたのですが、「違う」と。実際ウォーミングアップラップで実感しました。車体を立てて徐行しても上下動します。明らかに凸凹が原因。しかも厄介なのは、視覚的には凹凸が見えないんです。例えば公道で水道工事後などの路面補修跡はどこが盛り上がっているか視覚的にすぐにわかるので、あらかじめ心づもりをして上に乗っていきます。が、2ヘアの補修路面は一見黒い補修路面があるだけなんです。それなのにその中に乗っかると不規則に車体が上下動します。ホントに全然見た目ではわからないんです。更にコケてからその路面上に転がっていたので、直に見てみましたが、静止状態で地べたに這いつくばった状態で眺めても凹凸はほとんどわかりませんでした。でも、上下動するんだから凸凹があるはずなんです。全く不思議な路面です。そしてその路面がサーキットに舗装されているということ自体が問題です。ですが、この日走行した多くの人は問題は問題として、それに対して適切に対処した走りで(要はそこだけ徐行して)コケずに済んでいました。私だけが突っ込んで行ってしまったのです。ちゃんと抑えられなかった自分の未熟さが原因です・・・

具体的には・・・初めのウォームアップ走行3周は路面の確認と、周囲のスクールの方たちを考慮して、超スローペースでした。その時点で2ヘア路面のヤバさは感じていましたが、フルバンクしない程度ならちょっと跳ねても対処できるかな、くらいの甘い考えもありました。その後2周ほどしてスクール生が少なくなってきた周回で全力走行。特にリアタイヤが新品なので、2コーナー、3コーナー、S字の出口で積極的にアクセルを開けていき、実際に前週の5月8日よりもリアタイヤがグリップして無駄な横滑りをせずに前に加速していくことを実感していました。そんな状態で、S字進入をミスって奥までブレーキをかけ続けてしまったのと、1ヘア-2ヘア間で一人追い抜き、2ヘアは慎重めに走りましたがこの周回だけちょっと暴れるのが少ないかも?と思いながらストレートに戻ってくると58秒19。慎重に走ってこれならクリアならもしや、という気持ちと、実際にこの周回は前に人が全然いなさそうだったので、ベストラップを狙いに行きました。で、2ヘアまでは実際に調子が良かったんです。LapShotの表示を見ても56秒台が出そうな流れ。これで2ヘアもちょっと攻めれば・・・前の周回ではあまり暴れなかったし、ベストなラインを取れば意外と暴れずにクリアできるのでは?と思って進入。いつもと同じというほどではなく、それなりに跳ねる覚悟はしてフルバンクまではしていませんでしたが、それでもヘアピンを攻めているのでそこそこバンクはします。しかも進入の時点ではフロントタイヤに荷重がかかっている状態。その状態でクリッピング付近まで来て、路面の出っ張り(があったはず)にフロントタイヤが乗り上げて飛び、フロントがインに切れ、左に投げ飛ばされました。私自身は左肩から落ち、更に(おそらく)左腕で脇腹を圧迫したために呼吸が一時できない状態に。もしかすると、逆にフルバンクしていたほうが投げ落とされる高さが低くて被害が少なかったかもしれません。

転倒後は車体と一緒に2ヘアの頂点部分から海側にそのまま滑走し、グラベルまで至らずに路面上で倒れていました。しかし痛みと呼吸ができないのとで起き上がることができず、コースの外に逃げることもできませんでした。それでもなんとかしようと転がりながらグラベルまでは逃げ、そこで四つん這いになったまま荒い息をして、それ以上は動く気になれませんでした。その四つん這いの時に左手小指が目に入ってきて・・・何故かグローブに直径2cmほどの穴が開いていて、そこから見える小指の第二関節あたりで血が溜まっていました。擦過傷とは違い刺し傷のように一点で血が溜まって膨らんでいる状態に見えたのですが・・・何故そんな傷をしたのかは不明。しかし、転倒は何度かしていますが、ここまで痛い転倒は鈴鹿ツインで鎖骨を折った時以来かも。コーススタッフの方がメディカルカーで迎えに来てくれましたが、その時も抱えられて起きるのがやっと。今まで転倒した車両を起こしにかかれなかったことってほとんど記憶に無いなぁ。それくらい体が辛い転倒でした。

車両は意外と損傷が少なく。明らかに交換必須な部品は、クラッチレバー、ジェネレーターカバーおよびそのカーボンカバー、そして左ステップバー。このくらいです。カウルやタンクには傷なし。おそらくステップバーとジェネレーターカバーとフレームスライダーの3点が接地しただけなんだと思います。ハンドルバーの先端も接地跡はなかったし。しかし、バイクが大丈夫な分、人間が辛いのはどうかと・・・

その後、コントロールタワー下でほぼ走行時間終了まで治療を受け、貧血症状が出たので寝させてもらったり、ツナギを脱がせてもらったり。やはり左肩から落ちたせいで左腕が自由に動かせず、ツナギを脱いだりするのが一苦労でした。が、骨は肩甲骨も鎖骨も肋骨も折れてはいなさそうで、そこだけはホッとしました。この際、モーリンさんと近りんさんにも手伝っていただきました。貧血で寝ている間もモーリンさんに愚痴を付き合ってもらったり、近りんさんにはバイクをピットまで運んでいただいたり、その後、トランポへの積み込みははいやんさんにも加わっていただいて、3人で積み込んでいただきました。トランポで来ていても体がやられると積み込みが困難なので、ホント、お三方には感謝してもしきれません。ありがとうございました。また、コーススタッフの方たち、同枠で貴重な走行時間を削ってしまった他の走行車の方たちに深くお詫びします。

直接の原因は路面の荒れですが、荒れていることがわかっていながら、タイムを出す気で突っ込んでいった私の未熟さが最大の問題です。56秒台を出す気でタイヤも新品でポンダーも借りて、その上で1ヘアまでは実際に調子が良かったから色気を出してしまったのです。次回に持ち越せば良いと何故考えられなかったのか。・・・路面の再補修がいつになるかわからなかったから?その再補修までにリアタイヤを新品状態で残していられるかわからなかったから?一応、理由としてはそんな感じですが、言い訳にもなりませんね。子供の思考です。コケないことを優先にクレバーな走りが何故できなかったのか。もしかすると一番初めに書いた西浦や鈴鹿ツインでの「朝まで雨が降ってた日」(西浦が3月19日、鈴鹿ツインが4月2日)に、一部ウェットにもかかわらず走りきって、それなりに遅くないタイムが出せていたのが、変な過信に繋がったのかもしれません。とりあえず当面は療養です。左手があまり自由に動かせません。不幸中の幸いは、机に向かってキーボードを打つ姿勢は痛くないことw なのでこんな長文も打っています。とは言え、左の小指は動かしにくいし(SHIFT、CTRL、Aのキーボードは小指なので・・・結構よく使うんですよねw)、指は自由に動くけど腕全体を動かすのはゆっくりでしか動けないので、ホームポジションから外れたキーを打つのは辛かったり・・・簡単ではないんですが。仕事には大きな差支えはなさそうで、それだけはホッとしていますが、それでも一挙手一投足が遅くなるのは確実。だって左腕に振動が伝わったり、Gが加わったりするだけで痛いから、ゆっくり動くしかないんです。そうそう、しゃがんだり立ち上がったりするときも上半身を前に傾けると左肩と腕の角度が変わるので激痛が走ります。なので、上半身を垂直に保ったまましゃがんだり立ち上がったり・・・。傍から見ているとロボット的というかおかしな動きをしていると思いますw それもこれも全て自分を抑えられなかった未熟さ故。反省しております。ただ、フロントタイヤは跳ねさえしなければ最後までグリップを保っていたので、バイクの操作技術が問題の転倒ではないと思って・・・いるようでは反省が足りてないようですね。あかんわ、こりゃ。
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コメント
 
 
 
お大事に (はいやん)
2016-05-15 23:18:33
運営側も路面の状況を確認してオープンして欲しかったと感じました。今回は。
朝一走行で路面の状況はスタッフさんに報告したんで、ブリーフィングで注意喚起して欲しかったんですが。
気づくのが遅くてあまりお手伝いできなくてすみませんでした。お大事に。
 
 
 
Unknown (嘉平)
2016-05-16 00:32:27
>はいやんさん
>気づくのが遅くてあまりお手伝いできなくてすみませんでした。
いえいえ、ご自身のR1の方が忙しかったでしょうに、お手伝いいただいて感謝感謝ですよ。
いつも一人で、誘いあったりもせずに(事前にブログなどで宣言しないというのは個人的なジンクスのつもりでしたが・・・今回外れましたね)走るのはリスクが高いのに、いつも誰か知り合いがいるのは嬉しいものですね。
皆様のご厚意に甘えてしまいました。

>ブリーフィング
では、「路面が補修された」くらいの報告だけでしたね。
具体的に2ヘアがガタガタだ、というのはMAIKOちゃんとかはいやんさんたちに聞いただけで。
そういえば、レイニーさんは「補修路面、やばいよ」くらいしか教えてくれなかったかな?w
私がコケなかったら再補修は計画されなかった・・・ことはないと思いますが、
一応強力な理由の一つにはなったのではないかとw

でもね、現地でも言いましたが、「補修されて問題なくなった」と誰かが報告するまでは私は走りません。
あれは、流石にないですわ・・・
 
 
 
初めまして (DXファイター)
2016-05-16 23:01:13
自分 その当日のスクール生でした。車両はR25。
スクール開始前に1枠走って、2ヘアのフロントの跳ね?に
不思議さを感じながらの走行でした。1ヘアは跳ねない。
当日 改修後の初走行日であり、真っ黒で路面状態も
サッパリ分からず、何故 フロントが跳ねるのか疑問を
もっていました。当初参加車両のホイールを軽量タイプに
変更していたので、サスセットが全く合っていないもの
ばかりと思っていました。まさか、凸凹舗装だったとは。
 
 
 
Unknown ( 嘉平)
2016-05-17 02:49:02
>DXファイターさん
その節は大変ご迷惑をお掛けして、申し訳ありませんでした。
本文にも書いたとおり、スクール生の方の邪魔にはならないように走ろう、と思って走行開始しましたが、
まさか赤旗でご迷惑をお掛けするとは、最悪の「邪魔」になってしまい猛省中です。

2ヘアについては、やはりデコボコになっていたはずです。
車体を立てた状態で上下動するので、サスと路面グリップの関係によるものではないでしょう。
とは言え、そのギャップは視覚的には僅かなもので、道路工事跡ほどの盛り上がりではないようです。
ただ、例えば45Rの手前の主にイン側で車体が跳ねるように、視覚的にはわからなくてもバイクで通過するとわかる凹凸はあり得ます。
それがあの補修路面全体にわたってあるという状態で、何故そんな器用な路面になったのか理由は皆目見当がつきません。
後日補修完了後に西浦スタッフに詳細を聞いてみようと思っています。

ともあれ、今回はご迷惑をお掛けしました。
今後、(補修されれば)西浦でお会いすることもあると思いますが、その際はよろしくお願い致します。
次は赤旗を出さないように気をつけますから!
 
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