3月2日鈴鹿フルコースライドオン

次に午後のフルコースについて。

昼からは雲が出てきて、日差しがかなり遮られました。当日のWeathernews.comの亀山での記録を見ると、12時の日照時間が約15分。13時14時で約25分、15時で約15分。ただでさえ気温が低いのに日照時間も少ないせいでかなり寒かったのを覚えています。ちょうど2月末から3月頭にかけて暖かくなり始めていた時期で、「ああ三寒四温で春が近づいているなぁ」なんて思っていましたが、この日は「寒」の方にあたってしまったようです。それでもせっかくのフルコースライドオンですから、今回は1枠ずつではなく、初めから2枠分支払いをして、見ての通り準備完了です。

ちなみにこの日は何が理由だったかはっきりわかりませんでしたが、昼休みがやけに長かったような記憶があります。いつもの「午前:東、午後:フル」の日のタイムスケジュールよりも昼休み時間が妙に間延びした印象でした。もしかしたら、去年までは昼の最初の枠はFROC-Eだったところが、今年から(3月のみではなく、4,5月のスケジュール表を見ても同じ)FROC-Bが先に14時ちょうどから、そして14時45分からFROC-Eが・・・という順番に変わったので、45分余分に待つことになったせいで昼が長く感じたのかもしれません。ただ、この日は幸いな事にDUKATOさんも走りに来てらっしゃいましたので、昼休みの間はバイク談義で退屈することなく過ごすことができました。DUKATOさんの916は初期型フレームで、996などの後期型とはフレーム自体が違うなんて知りませんでした。フレームが違うからエンジンも載せられないとか。とは言え、載せられるエンジンで最も後期型のに交換している、という話も・・・そこまで手が入っているとは思ってませんでした。愛ですねぇ。そして、916シリーズでは後期型の998とかは初期の916に比べてハンドリングがマシになっている、という雑誌の情報を読んだ記憶がありますが、DUKATOさんのは初期型。難しいピンポイントなハンドリングで頑張ってらっしゃると聞き、ちょっと尊敬。西浦のS字の進入とか、かなりこだわりあふれる乗り方談義で昼休みが過ぎて行きました・・・。(そうそう、余談になりますが、この日の前にはいやんさんがライドオンのライセンスを取りに行ったという話を聞いていたので、この日ははいやんさんも来ているかと期待していたのですが・・・ダメでした。よく考えたら、ライセンスを取ったのが2月中旬なら、その頃には3月2日の走行枠の予約は埋まってるでしょうね。この日を逃せば8月までは鈴鹿で会えないのですが、仕方ありませんね。)

そんな感じで気がついたらブリーフィング時間。そして走行準備を改めて確認し、走行開始!この日はフルコースに照準を合わせていたこともあって、必死になって走りました。が、ピット待ちの順番は結構後の方になってしまったこともあり、初めの5周くらいは追い抜きメインでした。6周目にほぼクリアラップとなり、全力で走ったつもりでしたが結果は2分36秒78。夏のベストに1秒以上届きません。この6周目は気温が低いとかフロントタイヤのグリップが、とかといったことは考えずにベストを出しに行ったつもりでしたが、ダメでした。走行終了時点では何が悪いのかわからないくらいで。それをDUKATOさんと話している時に、この日のライディングアドバイザー(鈴鹿のライドオンには毎回アドバイザーの方が一人来ていて、走行に関する質問に乗ってくださるんです)の加藤義昌選手が近くを通られたので、質問してみました。「質問」といっても何かを知りたい質問ではなかったので、最初に声をかけた時は「いやー、MCシケインからスプーンが苦手で。どうやって走るんですかね?」みたいな感じだったような。それに対して加藤選手は丁寧に対応してくださって、「シケインを立ち上がった後どのようなラインを走っているか」「600ならなんとか全開にできるはずだが、自己診断としてどうだ?」「スプーン進入のブレーキングポイントなどのブレーキ具合はどうか」あたりをちゃんと説明させられました。「させられた」と書くと感じ悪いように聞こえますが、この説明をしないとアドバイスができないという意味と思ってください。ただ個人的にはやっぱり「させられた」なんです。何故かと言うと「説明できるほど自分の走りを考えているか?」ということを突きつけられた気分になったので。一応言葉の上で説明はしました。が、多少「はっきり意識していないけどこんなふうな操作をやっているはずだ」という感じの脚色が入っているのを自覚しながらの説明でした。なので、私自身としては説明をしている時に既に自分のダメさを自覚させられたわけです。MCシケインを立ち上がった後はとりあえず道なりにがむしゃらに進んでいく、それでも緩くはカーブしているので、その曲率に合わせて「適当に」沿った上で、アクセルはできるだけ大きく開けていく・・・正直に説明するとこんな感じです。流石にこのまま説明すると恥ずかしかったので、「MCシケインの後はまずコースのアウト側まではらむくらい全開で加速する」「そこから曲がるように傾けていき、右の縁石のあるところに向かっていく」「スプーン進入ではなるべく速度を残すように考えている」といった感じの説明に脚色しましたw この説明を聞いて加藤選手はまじめに対応してくださって、「MCシケイン立ち上がり以降のライン・考え方は概ね合っている。問題はスプーン進入かな」と。「進入の考え方も大きく間違ってはいないけど、頑張ろうとしすぎてブレーキを奥にしようとしていないか?ツッコミ重視で考えていないか?」と指摘されました。それを言われると思い当たることもあり、特に疲れてきた時に前につんのめったりするのはその典型的な症状だと考えられます。それで解決策として、いつもよりも早めにブレーキをかけ始めたらどうか?と言われました。ただ、強度はちょっと弱めに、と。これ、ここ1年ほど西浦でタイムアップできるようになった走り方そのものです。「早めの緩ブレーキ」これをいまさら改めて指摘されるとは迂闊でした。有効なことがわかっているのに鈴鹿では実践できていなかった。ホント、目が覚める思いでした。それと同時に、世界を走ったことがある人でもそのようなアドバイスをするんだ、というところにも感慨深いものがありました。

そんなわけで次の15時30分からの枠は「早めの緩ブレーキ」を心がけるようにしました。ただ、それだけでは1本目のように追い抜きに苦労しかねないので、ウォーミングアップ終了後の走行開始時点で、すぐにコースに入るのではなく、わざと30秒以上(1分近く?)ピットで待ってからスタートしました。この日の他の人を見る限り、2分10秒台で走っている人はいませんし、それなら2分35秒位のペースで走れば2分20秒ジャストの人が7周で追いつけるかどうかギリギリのタイミング、というつもりでした。基本的にフルコースライドオンは7,8周でタイムアップですからね。この狙いは良かったのですが、唯一の失敗は、同じような考えをした人がいて私の目の前を出発したのでした。しかもその人は2分40秒切らないくらいで、私にとっては微妙に遅い・・・。それでピットアウトのラップ一周とその次のまるまる一周を追い抜けないまま過ごし、2周目の4コーナーで抜いた後、3周ほどクリアラップでした。その際に「早めの緩ブレーキ」をこころがけたつもりでしたが、「緩さ」の調節が難しい。最初はまだ強かったり、次は緩すぎてオーバースピードだったり・・・と一発で対応しきれませんでしたが、次でうまくいき、なんとかうまく組み立てたと思ってタイムを見たら・・・

2分35秒06。夏のベスト35秒10から0.04秒更新。って、走行終了時点では更新したとは思っていませんでした。夏のベストを35秒01だと思っていたんですね。まぁ、こんな微々たる更新は更新したうちには入りません。ただ、スプーンの進入を1本目よりも余裕を持って進入していったにも関わらずタイムが向上したということが加藤選手のアドバイス通りだったということで、嬉しかった反面、「頑張ればタイムが出る」というわけではないという点で大いに反省しなければならないとも思いました。西浦で三浦さんも言っていましたね。「突っ込みを奥まで我慢することは、本来は『もうタイムを削るところがどこにもなくなった状態』で最後にやることだ。突っ込みを我慢すると『頑張ってる』って気にはなるんだけどな、今の段階では『気がする』だけだ」と。そのアドバイスを元に最近タイムを上げていると実感していることから考えても、「突っ込みで頑張る」というのはできるだけ封印すべきなのでしょう。

走行後のタイヤはこんな感じ。フロントは走行前と変わってないようにも見えます。午前中でなんとなく信用出来ない気持ちがあったのを引きずっていて、フロントのエッジを使ったような走りは極力避けていたからかもしれません。「突っ込みで頑張る」を封印するのならばちょうど良いと言えるかもしれませんが。リアはひどいですね。右がもう午前から輪をかけてひどくなっています。既に凹んでいるように見えるくらい削られてる・・・。サスのセッティング、タイヤの空気圧、乗り方など、工夫すべきところは多々ありますが、それでも鈴鹿とレーステックRRは相性が悪いのではないかと思っています。今後、どうしようか悩み中・・・。少なくともリアの新品はもったいないからやめようかな、ともw

で、2本め走行後の空。この日はFROC-Bが3枠あって、その3枠目が最終枠。そこで走る人たちが出て行っている様子です。16時過ぎくらい、私の走った04枠の終わりくらいからだんだん雲が晴れてきて、16時30分ではこんな感じ。多分一番環境が良かったのはこの枠なのではないでしょうか。とは言え、これがたとえFROC-Eであったとしても走る気にはなれません。何故なら・・・体力が持たないからw やっぱり東1本、フル2本が限度ですね。4本目は体力と集中力が持たないと思います。そんな感じでこの日はこの枠の走行中に片付け、DUKATOさんとちょっと話をしてから17時過ぎに出発しました。

※余談:そういえば、センタータワーの方では翌日のフェラーリのイベント(?)用のなんか凄そうなクルマがガオガオ言わせながらピット裏で暖気と軽いテスト走行をしていましたが、その場ではどういう素性のクルマなのかさっぱりわからなかったので写真も撮りませんでした。というか「あ、動かしてる」と思ってカメラを取りに行くと、もうピットに入っていたりとかで、タイミングが合わなかったというか。でもまぁ、うん、近寄るなオーラが半端なかったし、写真を撮って怒られても困るので、まぁいいか。ライドオンでの来場者はほとんど誰も見に行ってなさそうだったし。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 3月2日鈴鹿東... コケた »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。