
高寺成紀の怪獣ラジオ」(調布FM) (公式ブログ)
調布FM「怪獣ラジオ」アーカイブ配信
(※放送翌日から1週間限定配信。
今(11/8現在)は、オダギリさん回の後編を絶賛配信中。
…とにかく、聴ける人はぜひ。
実際に聴くのが色んな意味で一番手っ取り早いです^^;


※最初の10-15分くらいまで?最後の方に感想と、
テキスト化に当たっての前提の話なども書いています。一読頂けると幸いです。

ここずっと『私信』のお返事も書けておりませんが、
嬉しくありがたく読ませて頂いてます。
『怪ラジ』が話題になったことで懐かしい方々からも頂きました。
何故か、ものすごく心削れてるタイミングで頂くことが多くて^^;
それで息を継ぐように何年も来て、そして今も『ここ』にいます。
はい、『私』です、まだ、こうしています。15年…って考えると怖いなぁ!(^_^;)
テキスト化が楽しいのは、何度も繰り返し、言葉をよく聴いて咀嚼できること。
プロの方のように上手には出来ないけど、許して頂けたら幸いです。
あ、言い回しに忠実に、がモットーですが、
逆にそのまま書くとニュアンスとズレるかな?と思った部分は、
少し削ったり「てにをは」を変えたりしています。
それでもニュアンスを伝え切れないと言うか、テキストのみでは、
御二人の間(ま)の取り方、会話のリズム、抑揚などが雄弁なだけに、
聴いて受け取れるもの・感情は3割にも満たないんじゃないかと思いますので、
機会がありましたら、オダギリさん達の実際の肉声を、ぜひ。
そして、リアルタイムで補足が入った、高寺Pのツイまとめを。

【後編】は公式アーカイブ配信中ですし、次の土曜日には女川FMの再放送もあります。
……大丈夫、コワクナイヨー(何が^^;)
あと、いないとは思いますが転載はご遠慮下さいね、
(まして、恣意的に掻い摘んでのコピペは…呪うからな?

それにしても。
葛山さんもオダギリさんも、ほんと、あの時のまんまのような喋り方。
当時、2人揃って自分にダメ出ししたりしてた、ってDVD特典で話してたけれど、
聞き手が『リーダー』高寺さんだから、同窓会みたいな感覚になるのかな

以下、読み返しても伝え切れてないのがモドカシイのですが、御二人、終始楽しそう。
それでは。
※文中に出てくる【】書きのサブタイっぽいのは、
私が勝手に付けてます^^;
(クウガ劇伴・M-12 )
高「…ま、ちょっと甘い言い方なのかも知れないですけども、
『オダギリジョーっていう人』を楽しむ番組でもあったような気もしますね。」
オ「クウガがですか?」
高「はい。なんかそれはだから僕らがオダジョーを知ってるから、
オダギリが出ても、『あ、オダギリだ(笑)』と思って…」
オ「あーあーあー、許してしまうみたいな?^^;」
高「許すし、楽しめる。そこが、あの、
…小さな世界の話で申し訳ないんですけども
やっぱ、ヒーローものをやってきた僕に取ってみると、
『行くぞッ!!

まあ、『やって貰ってた』し、
得意とする人たちを選んでたような気がするんです。
に、対してオダジョーは、
『そっちじゃない方向を目指している人』だったので、
その『オダジョーの一挙手一投足』みたいなものは、
有り難く受け取ってた気がするんですよ。
…そう言うとね、またアレ(照れる)かも知れないけど。」
オ「いえいえいえ^^;」
高「うん。『あ、この役者さんの、この感じが、いいよね?』と。
ことヒーロー物に関して言うと、『今まで、ない』…」
オ「そうですよねぇー?^^;」
高「だから、『壊す』っていうこととリンクするんですけども、
『それでこそ!』(選んだ甲斐が)って言う部分はあったと思います。」
オ「…ホントに、最初のほうは、
『なんで、ヒーロー番組なんか、やるって言っちゃったのかなぁ?

高「あっはははは!」
オ「(^_^;)」
高「現場(に)入っても、あった?」
オ「いや、わかんない(憶えてない)ですけど、」
【俺の、変身。】
高「あの、いま見返すと、2話の『変身!』って言う、
金田さん(アクション監督)に何度もやらされた、」
オ「ええ。」
高「…よくオダギリ、これに『付き合ってくれたな』って。」
オ「あ、はははは(^_^;)」
高「変な話、逃げてちゃってもね?(笑)
『いやこれ俺、1年間やっていけるのかな?(汗)』みたいな事だって、なかったあれ?」
オ「や、多分あったと思いますよ?
特に、ああいう『見得を張る(←見得を切る、だ^^;)』、
ああいうの、一番苦手ですから。」
高「そうでしょう?ずっと頭掻いてたもんね?」
オ「ええ。…ま、僕はとにかく、
その、昭和ライダーは、そんなに見てないんだけど、
まあどこかで、『あんまり好きではない』って言う感覚があったんですね。」
高「うん。」
オ「とは言え、『任(まか)されて』、
やらなきゃいけない。この、2000年ライダーを。
その時にこう、自分なりに、色々と考えるじゃないですか。
『あれは嫌だな』とか、『これだけは譲れないな』とか。
…それの1つが、まず、変身の『声』だったんですよ。」
高「うんうん。」
オ「今までの昭和ライダーの方たちが、『変――身ッ!』って言ってたのが、
なんか、(自分が演じる上では)信じられなくて、」(※抑揚・間(ま)のある)
高「…まぁ、歌舞伎っぽいって言うかね、大仰(おおぎょう)な、間(ま)を。」
オ「『そんな、言い方、…する??』みたいな気に、ずっとなってたんですよ。
で、『変――身ッ!』ってやれ!って言われたら、どうしよう?って言うのが、
スゴイ強く、あって。
で、多分2話の、あの教会で変身する時だと思うんですけど、
金田(治)さんに、『言え』って言われたんだと思うんですよ。」
高「『へん-―しん!』って?」
オ「はい。」
高「ほうほう。」
(※この、オダギリさんの昭和的「変――身ッ!」の言い方。
抑揚もキレも良く発声してて、つまりとても真面目に『演じて』て。)
オ「…で、僕、そこで多分『もう、これだけは譲れない。』って言うところで、
『ヘンシン!』にしたんです。」
(※それはあの日の、雄介の、「ヘンシン!」そのもので

高「うん。」
オ「それのほうが、五代雄介の感情の流れにも沿ったまんま出来るし、
…あの、(オダギリに取って)恥ずかしい見得も切らないでいいし(^^ゞ」
高「…(笑)」
オ「って言うところで、あのー、アレをこう、何て言うんだろ…、
…今の平成ライダーって、みんな『ヘンシン!』の流れでしょ?」
高「そうです、はいはい。」
オ「だから、なんか、みんなを救ってあげた、ような気がして?」
高「あ、はははは!?…や、でも今マジで、今ホント思ったね、
いま、2015年にやってるライダーが、『へ~んしん!』って言ってたら…、」
オ「ね?…と思うんですよ。」
【凄まじきアフレコ。】
オ「で、もう1つが、アフレコの、
…昔は、全てがアフレコだったんですよね?きっと。台詞のところも、」
高「そうです、はい。」
オ「で、僕がクウガをやってた時は、アクションの部分がアフレコだったんですけど、」
高「そう、そう。はい。」
オ「その、現場での、生の芝居の声と、クウガになってからの、アフレコ感(の差を)を
出来るだけやっぱり、作りたくないなと思って、
出来る限りリアルに、アフレコをやりたいなとは思ってたんですよ。
だからホントに、しょっちゅう、立ちくらみしてたんですよ。」
高「…ね?」
オ「(高寺さんに)憶えてます?」
高「実際、アフレコ(現場は)、あんまり覗けてないんですけど、
『特別篇(DVD)』の時のアフレコだけ、
石田(秀範)さんが、スケジュール的に難しかったんで、僕だったんですよ。」
オ「あっ、監督と言うか(OKの)ジャッジが。」
高「はい。…で、その時、(アフレコ)ブースの中でオダジョーが、
『…ちょっと、座っていいですか?

オ「(笑)」
高「へろへろへろ~っと座っちゃったのを見て、
『あっ!ここまで、その、クウガとして本当に戦ってたのね?

オ「そうなんですよ(笑)
なんか、気を失うような事が必ずあったんです、アフレコやってると。
もう、なんか、椅子が用意されてて。
立って(アフレコ)やるんですけど、
万が一、気を失った時に、こう、ストン!と座れる場所が…(笑)」
高「あっはははは!?

オ「…椅子が、置いてあったんですよ。そのまんま倒れても大丈夫なように。」
高「あはははは!(^_^;)はあー。」 (※凄すぎて笑うしかない感じ)
オ「そのくらい、その、アフレコにも気合を入れて臨んでて、
それが、(今回見ていて)凄く分かったのが、
ダグバとの戦いで、」
高「はい。」
オ「『雄介が、泣きながら戦う。』で、『ダグバは、笑いながら戦う。』って言う、
あそこのアフレコが…、
ちゃんと、泣いてアフレコに挑んでるんだと思うんですよ、その場で。
だから、(当時の自分を)『ああ、偉いもんだな。』と思って。
だからその、アフレコの、戦ってるクウガの息づかいって言うのも、
出来るだけリアルなものを、と思ってたんで、
多分、マイクの前で身体を動かしていたことも、きっとあるだろうし。
その、息づかいがきっと、…いい意味で、今までのやり方と違ったから、
視聴者の方に、強く残ったのかも知れないですよね。」
高「…いや、生々しいですもんね、ほんとに!」
オ「きっと、普通に、
『その場でやってる』感を出したかったんだと思うんですよね。」
【みんなの笑顔のために。】
オ「…最初は、ほんとに、
『壊す』ってことに興味を持っただけで参加した、かも知れないですけど、
スタッフやキャストの方々と、関わっていく中で、
そこにこう、ファミリー的なものも生まれるし、
『これを、いいものにしようよ。』みたいなものは、
かなりな温度で、あったと思うんですよね、あのチームに。」
高「うん、…うん。」
オ「だから、…どこかのタイミングからは、
決してその、…何て言うんだろう?
自分だけが楽しく芝居が出来ればいいって言う事では無かった処(ところ)に、
最後は落ち着いてる気がして。
作品のため、リーダーたちが作った脚本(ホン)を形にするため、
見ていただく視聴者のため、…いろんな方々のために、
一番いい『五代雄介の在り方』を提示しようとしてた、みたいなところまで、
ようやく、多分自分でも、落ち着いたんでしょうね。…きっと。」
高「それは、当時は、『完パケ』のオン・エアを何回か見ていて、
入って来たことなの?それとも、やっぱり現場の空気なの?」
オ「スタッフの、チーム感だったりとかで、だんだん、
『その気になって行った』て言うんですかね?
なんか、そう言うこともあっただろうし、
でも、一番はリーダーと、あれだけ、なんか、
忙しい中でも、よく話してたじゃないですか。
リーダーたちの…、」
高「ああ、グロンギ部屋ね?」 (※文芸チームの打ち合わせ部屋)
オ「ねぇ?打ち合わせの場所に顔を出して。
役者なのに、そう言う…ホン打ち(脚本打ち合わせ)とかのところにまで、
一緒に時間を共有できたことが、
作品に、どっぷり漬かり始めれた要素ではあると思うんですよね。」
【まるで五代みたいに。】
高「やっぱ、とにかく僕らは、
オダジョーのファンだったんですよ。」
オ「…(笑)」
高「と言う事だと思うんですよ。
だからオダジョーが撮影終わってグロンギ部屋に
『いいすか?』って。(こちらも)『いや、どうぞどうぞ』って。
で、話すじゃないですか。
まさに僕らはシナリオ作りでテンパってんだけど、
『オダジョーセラピー』みたいなもんですよね。」
オ「(^_^;)あははは!」
高「みんな、こう、『ホッとする』みたいな。
五代雄介に会ったみたいな気分ですよね。」
オ「へぇー?」
高「(照れて)返しにくいでしょ?この話(笑)」
オ「まあまあまあ、…あの、とっても光栄、ですよ(^^ゞ」
高「だからホント、楽しかったんですよ、オダジョーと話すのが。」
オ「へえー…

高「はい。」
オ「研究室みたいなもんじゃないですか、あそこって。現場と言うよりは。」
高「はいはいはい。」
オ「なんか、そこに、入りたかったんでしょうね、一緒に。」
高「だからまあ、そう言う意味では凄く、こう、なんていうんだろう?
いろんなものをシンクロさせながら作れてた番組だと思います。」
オ「へえー、実はそうなんですねぇ…」
【リクエストは。】
高「そろそろ。ここで一旦、締めさせていただいて。」
オ「締めますか、はい。」
高「で、毎回(ゲストに)リクエストを頂いているんですが、
オダジョーは多分、照れると思ったんで、僕が、ちょっと選曲させて貰いました(笑)」
オ「ありがとうございます(笑)」
高「いいえ、とんでもない(笑)
…「"t"」を。これね、一応、クウガ関連なんですよね?」
オ「一応、ね。そうなんですよね。
あの時、実は、『クウガ関係の歌を歌ってくれ』って、
多分言われたんですよ。」
高「はいはい、ええ。」
オ「で、歌手でもないのに、番組に関わる歌なんて、出来ないでしょ?って。
…て言うことで、『だったら、自分で作りたいものを作っちゃ…ダメですか?』
みたいなので始まったんだと思います、多分。
だから(笑)イメージソング、って言う枠組みが、
…無理くり感が凄いなぁと思って。」
高「そうですねぇ、はい。」
(2人でまたクスクス笑ってる)
高「…ま、そんな「"t"」を。
作詞・作曲、オダギリジョーさん。歌も、オダギリジョーさん。
2000年に作られた「"t"」を聴きながら、お別れしたいと思います。
て事で、今週のゲストは、五代雄介を演じたオダギリジョーさんでした。」
オ「ありがとうございました。」
高「また来週もよろしく。」
オ「おねがいします。」
(オダギリジョー「"t"」)
高「オダジョーという、飾り立てしない人の語りを、じっくり聴いていただけたことに、
勝手ながら、喜びを感じております。
来週も、オダギリジョーさんをゲストにお迎えします。」
(ジングル)
【ここまでが10/30放送分です】
いやいやもう、…感無量と言いますか。
改めて聴く「"t"」の音の心地良さと積極的に『攻めてくる』感覚と、
あと、当時のウチの再生環境では、細かいニュアンスが聞き取れなかったなぁと、
15年経ったオーディオ機器(PCと安いヘッドフォンですが^^;)で聴く面白さと。
それから、当時こちらが想像していた以上に、
オダギリさんと五代雄介って言うキャラクターは、
出会うべくして出会った『2人』だと思ったし、
どこまでが『当て書き』だったのかは分かりませんけれど、
違う筈なのに『一周回ってきて』ぴったり符合するような『2人』に、
15年経った今になって、改めて気付かされる、みたいな感じで。
(言い回しが移ってきた・笑)
特撮の、ある意味熱血で緊張感に富む空気の中、
(外側から見た目は)ふわんと穏やかで柔らかい空気をまとって、
最初は一条さんに「何しに来た!」とか怒られつつ、
ライダーを任されたからには中途半端はせず、
けれど自分自身の信念も曲げず、『俺の変身』を遂げた、
あれ?最初「オダギリと五代は全然違っても構わないって思ってた」筈なのに、
なんか結局、ある意味でとっても五代っぽい人じゃないかオダギリの行動って。
見た目のイメージで最初は(軽率とかとか)誤解されがちだったり、
自分の出来ることを出来るだけ、こちら側では見えないところで身体も張って、
そしてとても、自分の立ち位置も客観視しつつ、人を楽しませることも好きで?
…あれ?あれ?(笑)
何よりも、
クウガ=五代の闘いを、オダギリも一緒に遂げてきてたんだ、と言う感慨に、
そして多分、TVのこちら側にもそれが伝わったから、
(勿論それは、他のキャストさんスタッフさんの心意気と共に)
『うわ、なんだこの、タダゴトじゃない感じのドラマは!』と、
度肝を抜かれたんだと改めて思いました。
もう1つは、
15年経ったいま、クウガを全話見返したオダギリさんが、
客観的に当時のご自分を捉えている感じが、
まるで、
奮闘する25歳のオダギリの後ろ姿を、39歳のオダギリが見ているような、
その感じがね、何だかとても『いいものを観た』ような気持ちで。
いや、『聴いた』んですけどね、だから尚更、『見えた』ような気がします。
ダグバ戦のとき、アフレコでも本当に泣いていたジョーさんを、
当時19歳だったダグバ…浦井くんも見ていたのかな?と言う事を考えると、
ちょっと別の意味でも感慨深いものがあります。
浦井くんの舞台も毎回毎回、本当に渾身で、
例えばミュージカル・デスノートの時も、
こちらがドキっとする位ばたんと倒れたり、
冷ややかな声色で顔色も変えないまま実は涙していたり、
最後、倒れたところからカーテンコールで起き上がるとき、
まさに精根尽き果てるところまで演じ切って、ふらふらになりながら起き上がる、
そんな浦井くんの役者としての起点に、オダギリさんとの記憶もあるんだな、と思うと、
アフレコで倒れたと言うオダギリの姿にフラッシュバックする思いがして、
やっぱり、役者さんって凄まじき人たちだ、と思うんですよ。
…もうね、ここまでのお話でも充分、いや充分すぎるほど、
オダギリさんの、クウガの対する想いは沢山受け取ったのですけれど、
これを書いてる時点でもう、11/6放送の後半も聴き終わって、
それはそれはもう、…いやもう、言葉になりません。
あとがきが長くてすみません(^^ゞ
オダギリさんと高寺さんの楽しげな空気、少しでも伝わっていると良いのですが。


