サカキ & ヒサカキ
サカキ(榊 ツバキ科 サカキ属 常緑小高木 雌雄同株 花期6月)
神社の境内には榊あるいはその代用として姫榊が植栽される。神事には紙垂を結んだ榊の枝葉(神の依代)が玉串奉奠に使用される。昔の家は各部屋に神棚が幾つも並び時折榊の枝葉を取り替えていた。
葉は長楕円形で全縁(無鋸歯)、葉先は鈍頭、葉表は艶やか、葉裏はのっぺりした灰緑色で葉脈は不鮮明。
花は前年に伸長した側枝の基部寄りの葉腋に束生し、花柄が葉裏側に回り込み下向きに咲く。萼5、クリーム色の花弁5、雄蕊30、黄色い子房に緑色の柱頭。
果実は卵球形の液果で黒熟、種子数個~多数。頂芽(葉芽)は赤味をおび鎌状に曲がる。
学名Cleyera japonica
属名Cleyera Andreas Cleyer 独系医師・植物学者1680年代(5代将軍綱吉の時代)に2度長崎商館長だった。
ヒサカキ 姫榊 ツバキ科 ヒサカキ属 常緑小高木 雌雄異株 花期3,4月)
葉は楕円形で革質、縁に鋸歯、葉先は鈍頭。葉表に光沢、葉脈は不明瞭、葉裏は淡緑色で網状脈が明瞭に見える。
花柄の短い花が前年枝にびっしり付く。花色は白色又は紅花、頬紅状の花が見られる。花は強烈な臭気を放つ。
果実は球状の液果で、枝にびっしりつき、晩秋に黒紫色に熟す。果実を潰して嗅ぐと臭い。
サカキとは属違いであるので、姫榊は非榊である。
学名 Eurya japonica Thunb.
Thunb. Carl Peter Thunberg (~1828) 出島の三学者の一人
属名 Eurya ギリシャ語で広いを意味する言葉に語源 。萼片、花弁が短いわりに幅広であることを示すか(不詳)















