ナギ (梛 マキ科 ナギ属 常緑高木 裸子植物 雌雄異株 花期5,6月)
樹皮は不規則に剥がれ斑紋模様。葉は卵状楕円形で革質、葉先は鈍頭。葉脈は中央脈(主脈)がなく多数の平行脈が筋状にあり、全縁。
葉序は2列対生又は十字対生。 雄株の雄花は円柱形で前年枝の葉腋に2、3個が束生する。 雌株の雌花(裸の胚珠)は前年枝の葉腋から出る短い花軸(花序柄)に2~数個つく。胚珠が受精すると種子として成長する。外種皮は粉白色で秋に成熟すると褐色になる。この外種皮を除くと黄褐色の殻(内種皮)があり、殻の中に胚(出芽部分とその栄養になる胚乳)がある。
ナギは凪(なぎ)に通じ、葉は船乗りの航海安全のお守りにされたり、又葉が引裂き難いことからチカラシバとも呼ばれて縁結びに信仰され、神様の依代として神社などに植栽される。
熊野速玉大社(熊野新宮)境内のナギの神木は国の天然記念物で推定樹齢千年。平清盛の嫡男の平重盛の手植と伝えられる。参拝客の女性がこの葉を持ち帰り、男女の縁が切れないようにと鏡裏に入れる習俗があったという。
学名 Nageia nagi syn. Podocarpus nagi
属名Nageia ナギ属 和名ナギのラテン語翻字
属名Podocarpus マキ属 podo+carpos (接頭語) 柄のある+種子
種小名nagi 和名ナギのラテン語翻字







TOP (目次) 画像・文 塩城 忠