上:ビヨウヤナギ 下:ヒペリカム・カリシナム
上:ヒペリカム・カリシナム 下:キンシバイ
上:キンシバイ(園芸品種)
ビヨウヤナギ(Hypericum chinese)とヒペリカム・カリシナム(Hypericum calycinum)
ビヨウヤナギ:原産地中国、樹高80cmほど~1.5mほど、よく枝別れし株立ち状の樹形になる。枝先に集散花序を形成し多くの蕾をつける、蕾は狭卵形、萼片は小披針形、花弁は平開、雄蕊は観察では一束35個×5束あり、雄蕊群の中心にある雌蕊(子房、花柱・柱頭)が側面から見える、雄蕊の長さは花弁よりやや長く、横方向に伸びた後上方向に緩やかに湾曲する。
ヒペリカム・カリシナム:原産地小アジア、樹高60cmほどの矮性種で、地下茎を横に伸ばして繁殖。茎頂に蕾1個が単生することが多く、蕾は卵形、萼片は幅広で丸味があり、花弁は平開。雄蕊は多数あり放射状に直線的に伸びる。雄蕊の数はビヨウヤナギの2倍ほど(残念ながらこちらは数えていない)あり、5個の束にまとまっている。花糸が非常に密であり、側面からは子房・花柱が隠れて見え難く、柱頭が僅かに覗く。雄蕊の長さは花弁と同長かやや短かい(花が平開するので花冠から突き出て見える。キンシバイよりは長い)。西洋金糸梅、姫金糸梅などと呼ばれるが、花だけ見るとキンシバイよりはビヨウヤナギに酷似していおり、“西洋ビヨウヤナギ”とでも呼んでやりたい。ヒペリカム・カリシナムは背が低く横方向に繁殖する性質を利用して、グランドカバーとして植えられることが多い。英名はAaron's beard アーロンのあご髭(アーロンは人名、モーゼの兄のことだろうか)
キンシバイ 学名Hypericum patulum は花径4cmほどで花弁は椀状に開く。園芸品種ヒペリカム・ヒドコート学名Hypericum patulum cv.Hidcoteは花径が6,7cmと大きく、皿状にほぼ平開する。ここでは区別せず“キンシバイ”としている。