カツラ(カツラ科 カツラ属 落葉高木 雌雄異株 花期3,4月 日本・中国に自生)
成木の樹皮は灰褐色で縦に裂け剥がれる。冬芽は1年枝(長枝)の葉腋に一対の側芽そして頂部に落枝痕を挟んで一対の仮頂芽がつく。
旧年枝の節からは側枝が伸びず突起状短枝となり冬芽はこれに頂生する。冬芽には葉芽、混芽(葉芽&花芽)があり、混芽が芽吹くと苞の中から花(萼・花弁が無い)と葉が出て来る。
雄株の雄花は多数の雄蕊(白い花糸に紅色の長細い葯)が垂れる。雌株は雌花(又は雌花序)から雌蕊(子房・花柱・柱頭)が3~5個出る。
アケビ同様に一つの花に複数の雌蕊(離生心皮)を持つ説、或いは雌蕊1個を持つ小花の集合説がある。
一つの花に複数の雌蕊を持つとすれば果実は袋果の集合果。雌蕊1を持つ小花の集合とすれば、果実は複数の花(多花)に由来する複合果で、袋果3,4個の複合果(袋果型多花果)に分類できる。
袋果は秋に熟すと裂開し翼のついた種子を散布する。
葉は新梢では枝に対生してつくが、旧年枝では対生する突起状短枝に1葉づつつく。見た目は新梢も旧年枝も枝に対生する様に見える。葉身はハート形で基部は心形、縁に低い鈍鋸歯がある。秋に黄葉する。
学名Cercidiphyllum japonicum Sieb.et Zucc.
属名Cercidiphyllum cercidi-phyllum cercisハナズオウに似た葉
種小名japonicum Sieb.et Zucc. 命名者シーボルト&ツッカリー
落葉にキャラメルの匂いがするので香の木とも呼ばれる。
芳香成分はmaltol(マルトルー麦芽糖・ブドウ糖の合成成分)で、糖分を含む枯葉の細胞が壊れる過程で発散する。

















TOP (目次) 画像・文 塩城 忠