スギ と ヒノキ (1) スギ 杉
画像 スギ 今年は花粉飛散が多そうな 2013-02-05 | 樹木 花と葉と果実
スギ (スギ科 スギ属 常緑針葉樹 雌雄同株 花期3月頃)
幹は真直ぐ高く伸び高木に成長する。樹皮は赤褐色で縦に細く剥がれる。葉は鎌刃状で葉の基部が枝に密着し螺旋状につく。雄花は楕円形で枝先に群生し、花期になると黄褐色になり鱗片の隙間が開いて黄白色の花粉を放出する。雌花は球形で雄花より上方の枝先に1個づつつくが、時期が早いと枝頂の葉芽(新梢・葉となる)に似て紛らわしい。雌花は緑色の鱗片に覆われ、花期になると鱗片が開き珠孔(受粉孔)が開いて受粉滴を分泌する。飛散してきた花粉がこの受粉滴に付着すると胚珠に導き入れられ受精する。
球果は秋に褐色に成熟し、種子を散布した後も長い間枝についている。
スギ花粉について スギの花芽分化時期は6月~8月であり、この時期の天候が少雨晴天高温であると花芽形成が促進され、翌春に多くの雄花を咲かせ多くの花粉を飛ばす。また花粉飛散量が少ない年の翌年は多いことが経験的に知られている。
杉と檜の見分け:杉の葉は鎌刃状に尖った鱗片葉で、枝に螺旋状につき触ると痛い。ヒノキの枝は団扇(うちわ)状に扁平に広がる。葉は板状の鱗片葉で十字型に対生して枝を挟み包み、枝の下面から見ると鱗片の合せ目(気孔帯)が白いY字状に見える。スギもヒノキも主軸の先端につく葉芽が優先的に成長し、新梢を伸ばして真っ直ぐな幹・枝になる。