わたしのちいさなたからもの

2009年11月公開の劇場アニメ「マイマイ新子と千年の魔法」を追いかけて

裏アクアマリンツアー~その②~

2014-09-26 15:29:39 | 故郷のよすが

(前回の続き。アクアマリンでの集合時間まで 余裕でホテルをチェックアウトしたはず・・・)

ですがーーー!!!

陽気の良さに周辺をうろつきながら大回りして、西側通路から正面入り口にたどり着くつもりが

肝心の通路がふさがれてて、西側駐車場の向こう側を迂回する羽目に!

ギリギリで集合時間に間に合いました(何のための前泊だ)。

 

 さっそく、ツアー出発~見学開始。

 

 ブレていますが、カブトエビ。イメージよりも、白い…

シーラカンスの模型と化石(レプリカ)。 

 

脊椎動物のご先祖・ナメクジウオ。

「動かないけど、生きてます」の注意書き付きの展示。 

 

チョウザメは淡水性で案外飼育が易しく、大きな水場で飼えば3メートルぐらいに育つ。

日本国内で養殖している所もある。 

 

ふくしまの川と沿岸。展示に使っている植物も、全部福島産。  

 ウグイ、赤い婚姻色が出ています。 

 

 

 潮目の海にようこそ。

 シイラが大水槽から飛び出してしまうので、アクリル板を継ぎ足しました。(↓)

飛び出したシイラが、外で干乾びて死んでいたこともあったそうです。 

カタクチイワシとマイワシの群れ。

小さい方がカタクチイワシ(煮干しになるやつ)、

側線に点々の七つ星がついているのがマイワシ(丸干しになるやつ)。

 

 河口の汽水域の展示。

海水と淡水の境目(もやもや)が、はっきり見えます。(↓)

たまたま水道を締め忘れて翌朝こうなっていたのを、そのまま展示に生かしたそうです。

 鮫川河口にもよくいるスナモグリ(↓)は、クロダイ釣りの良い餌になります。

  

参加者からの「フグの背びれと腹びれの動きが、マンボウのそれとよく似ている」 の指摘に、

富原さんから「フグとマンボウは、同じ仲間」という答えが。

確かに、顔つきも似てる…

 

海獣ゾーン。こちらは女子組。 

 こちらが、男子。 

 

  ハワイアンズの近くで獲れたウナギ。(↓)

獲った人が大き過ぎて気持ち悪いと持込んできた、いわくつきの子です。

あまりの大きさに、昔放流されたヨーロッパウナギかと思われたものの、

良く調べたらニホンウナギであることが判明。

ウナギは意外に寿命が長く、また海で過ごす時期も長い。

ここ10年ぐらい川の環境が良くなって、いわきにもシラスウナギが遡上してくる川があるし、

ウナギもけっこうたくさん生息している。

(…子どもの頃、上遠野に住んでいた父方の祖父が獲ってきたウナギが、

大きく太くて気持ち悪かった、と母が言っていたのを思い出した。

・・・アイツもニホンウナギだったのかなあ・・・)

 富原さんいわく「イケメンのウナギ」。 

 

この環境(↓)を保つには、指先くらいの魚4,5匹が限界。

それ以上になると、排泄物や苔が溜まって循環がうまくいかず水が汚れてしまう。 

 

県外(奄美大島・和歌山・北海道)にある蓄養施設。 

熱帯ゾーン。 花がきれいでした。

 ベニスズメ。 この他にも鳥が何種類もいます。(目当ての文鳥は見つけられなかった)

 マングローブの林。

 水槽のアクリルガラスの断面。角度によって、層がはっきり見えます。

 

ソフトコラールより、ハードコラールは入手が難しい。 

 

自然光が良い具合に来て、何にもしなくてもホントにキレイに撮れる!(↑)

 群れているキンメモドキは「スイミー」 のモデル。(↓)

 履物を履いていると何か踏んでもわからないことがあるので、

水槽内の手入れをする時は裸足が原則。岩についた苔を清掃中です。

 魚を見ながら、魚を食べられる寿司処(↓)。 

 ただし、「たくさん獲ってもいなくならない(=資源が尽きない・持続可能な)魚種」に限る。(↓)

  

 

 

マメダンゴ。 

話題のオオメンダコは、暗くてうまく撮影出来ませんでした。 

 

大きな泡が銀色に光りながら昇っていく様は、いくら見ていても飽きない。 

左が黒潮、右が親潮。(↑)

 

《 ふくしまの海 》 のコーナーに欠かせないメヒカリサンマ

サンマ、泳ぎが速くてブレまくり。(↓)

サンマの産卵期は5・6月で、長い海藻に産み付けられた卵(大きさ2㎜ぐらい)を目視確認・選別し、

その部分だけをはさみで切り取り、

(ここまですべて船上での作業。普段どんなに船酔いしない人でも、絶対に気持ち悪くなってしまうそう)

持ち帰って孵化させて、展示するのはなかなか大変な仕事だというお話でした。

 

 お待ちかねのお魚ワークショップ。これは、前日にツアー主催のぴぽさんが釣ってきたメバル。

約30㎝の「尺もの」と呼ばれるめったにない大きさのもの。およそ、14年ものだそうです。

 こちらは、70㎝のスズキ。 

 アイナメも大きさ違いで3匹。 小さいものは震災後生まれ。

この3種類は根魚(ねざかな。海底近くで生息する種)

事故直後には、セシウムが溜まりやすいと考えられていた魚種です。

  さっそく、おろし始めます。

 卵巣(↓)。スズキは《オス⇒メス》に性転換する(性転換する魚は、わりと多い)。

ちなみに、この日の卵巣には珍しい寄生虫がいて早速冷凍保存されました。

 スズキの心臓。単心室・単心房。

メバルの胃に入っていた餌のカタクチイワシ(未消化)。 

あっという間に、3枚おろしの完成。

 皮を引きます。包丁を当てて、皮の方を引っ張るのが、コツ。 ふむふむ。

 サクにしたのをラップで包んで、容器に入れ、

  このアロカで、 放射性物質を 測定します。

セシウムは筋肉(⇒刺身で食べる部位)に溜まりやすい。

今回のスズキとメバルは震災前生まれの個体(成魚)で、セシウムが出る可能性もある。

PCに繋いだ測定結果がリアルタイムで反映されます。  

 スズキの皮は、熱湯をかけて

 氷水でよく引締めから、 

 もみじおろしと青ネギをかけて完成。 

 ぶつ切りのアラに塩してしばらく置いてから洗い、酒を加えてアクを取りながら水から煮出します。

あら汁、最初は塩味+生姜で。 

  測定結果もNDで大丈夫ということで。 

…いただきます。 

 今回は、ありがたいことに主食付き♪ 

 お米作り隊遠野のお布団農法による「綿幸姫(わたゆきひめ)」の塩むすび。

 スズキの刺身(すでに食べてしまってから、撮影w)は、

本当は3日ぐらい置いてからの方がさらに!美味しくなるそうです。

 

 これは、メバルの刺身。淡いピンク色がきれい。歯応えよく、美味しい。

 そして、アイナメの刺身。アイナメは、鮮度が良い方が美味しい。

  小川きのこ園さんのエリンギ惣菜も、一緒に。

左から、ピリ辛青唐エリンギ・白醤油味エリンギ・旨辛カクテキ風エリンギ。

 あら汁、今度は味噌味で。 3杯もお代わりしてしまった。

ひれの付いているとこや、頬のとこの身が美味しい!スズキの皮の湯引きも、後を引く味と食感です。

 

お腹一杯になったところで、いよいよ本チャンのバックヤードに突入。 

 大水槽の上からの眺め。 

籠の底に居るのは、 エイの赤ちゃん。

 

 ここからが海獣ゾーンのバックヤード。 

この向こうに、さっき見てきたトドがいます。(↓) 

  そして、さらにその向こうに…

 … いました。餌を出すと、モリモリ食い付きます。

 昨年夏に保護したオットセイ。

 なついて後追いをする様子が犬みたいで、可愛い。 (↓)

 ここは、病気になった子が入る保健室みたいなスペース。(↓) 

 … なんと。いわきの海にはいるんですよ海獣が!

実は、私もつい最近まで知らなくて。 釣りが趣味のぴっぽさんから教わりました。

調べてみると、海獣は大昔の人たちにも馴染み深い存在で、

いわき市内の遺跡から出土する遺物にも、海獣モチーフのものがたくさんあるそうです。

 

 屋根の上からの展望。

 富原さんは、この辺で釣りをするそうです。(↓)

曰く、

「いわきの海で獲れる魚種は、他所と比べてそんなに多い方ではない。

でも種類は多くなくても、非常に美味しい魚が普通にたくさん獲れる。そこが良い」

「《当たり前・普通》が美味しい。」 

 

 先月行ってきたうみラボ報告会を思い出しました。

意外にも、住んでいる時には地元のアベレージの高さに気づきにくく(自分がそうでした)、 

 他所から来た人・一度出て戻った人の方が、より敏感にわかるものなのですねえ。

同じ市内とは言え、まだまだ知らない場所がたくさんあり、今回初めて体験したこともありました。

 知ったつもりになってしまうと、見えないものごとは案外多いのかもしれません。

私が知っているいわきは、昭和のごく限られた時期・地区のことなのをまたあらためて感じてきました。

 

普段の帰省絡みの行き帰りは何かと慌ただしく、

用のあるところ以外はつい駆け足で回ってしまいがちですが、なんとか時間作れないものか。

帰ってきてから、そんなことを考えています。

 

当日参加の皆さんのつぶやきは、こちら(↓)にまとめられています。

こちらもぜひ合わせてご一読下さい。

第二回裏アクアマリンツアーの様子

 

 

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裏アクアマリンツアー~その①~

2014-09-26 13:45:22 | 故郷のよすが

 

 アクアマリンバックヤードツアーのお誘いを受けて、時間を調べると

実家から直だと当日の集合時間に間に合わないのが判明。小名浜に前泊することにしました。

で、小名浜に向かう前に、最終日だという(↑)(↓)を平でのぞいてみました。

(1ヶ所だけ、回れませんでした)

 

 

会場のひとつ・3丁目のもりたか屋の屋上にて。

西側の空を仰ぐ。(↓)

 

 本町通り側を見る。手前が店の建物。(↓)

以前、住宅として使っていた2・3階と屋根裏・屋上を使ってアート作品が展示してあります。

 

いわき駅のデッキから見た、湯ノ岳に陽が落ちかかる西の空。  (↓)

 

 バスで小名浜へ。

この日は夕焼けがきれいだったのですが、ホテルから港に向かう10数分で

あっという間に消えてしまいました・・・

わずかな暮れ残りを背景にしたアクアマリン。(↓)

暗くなってから眺めると、建物の外観がメヒカリを模したものだというのがよくわかります。

  夕食は、さすいちさんで。サンマの刺身定食。

去年食べられなかった黄金焼きは、まだメニュウに載っていませんでした。

 

 

 明けて、小名浜の町に散策へ。

「海に面した町=海からの日の出」と思い込んでいましたが、小名浜の朝日は

山の向こうからやってきた。 

地図で確認すると、小名浜の街自体からすると、海がほぼ南側。

海に向かっていくと、左側から陽が昇るのでした。

「海からの夜明け」は、どこまで行けば見えるのか。

 

実は小名浜の街と言っても、

港(三崎公園も含む)とショッピングセンターだけのピンポイントの記憶しかないのです。

「街中」をちゃんと歩いたのって、去年の七浜めぐりの時が初めてで、

一人で歩くのは今回初めて。

 

 本町通りを東側に向かって臨む。(↓) 

打ち続くすずらん灯の列が、往時の賑わいを思い起こさせます。

 同じく、本町通りの西側。(↓) 

 本町通りを通り越して、海側に近付くといわゆる歓楽街のゾーン・エリア(↓)なのですね。

船を降りた人たちがここで《航海の垢》を落としてから町へ向かう、その名残りの町並み。

 

 

 

 

(↑)のタイヤの看板の下、 ガムテープが貼ってあるラインまで、津波が到達。(↓) 

 

 白いサッシについた汚れの落ち具合が、津波の寄せ~引きの激しさを物語っています(↓)。

 

臨海鉄道の貨車。(↓)

もし鉄道が小名浜と平との間を繋いでいたら、

ずいぶんその後のいわきのいろいろなことが違った展開をしていたかもしれない

・・・なんてことを、つい思い浮かべてしまった。

少なくとも、人・モノの行き来はもっと盛んになっていたはず。

いくら合併しても旧市町村の括りは根強くて、

普段住む地元以外の人と交わる機会は多くなかったから、

高校に入学してから、

平以外(相双郡部からも)から通ってくる同級生や先輩後輩の話に驚くことが多かった。

 鉄道の踏切りを越えて、3号埠頭まで足を延ばします。

 

 

 来た道を、戻りながら。

 

ここでもう、10000歩間近。 

昨日、アクアマリンまでの道を確認して余裕を持ってチェックアウト、したんですが。

ですが… 

 

《 その②に続きます 》 

 

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