名探偵のUSJ日記(DETECTIVE'S USJ DIARY)

2009年12月からブログをしています。

タイトルが『鬼”殺”の刃』ではない理由

2024年01月01日 21時40分17秒 | インポート

炭治郎が所属するのは鬼殺隊ですよね。鬼を殺すための部隊です。しかしその隊服の背には「滅」の文字が刻まれ、タイトルも『鬼”滅”の刃』ですね。これは一体何故なのでしょうか。まず鬼滅とは、鬼がもともと人間だったということを意識したものでしょう。一方で鬼殺とは目的ことです。まだ鬼を人間に戻す可能性すら皆無と思われ発想すらない状況ですから、人間を食らう鬼は殺すしかないという前提です。だから鬼殺隊という名称になったわけですが、しかしストーリー上の設定、そして始まりの呼吸の時代には、人間だったものが鬼になったのだから、憎むべきはその「鬼化」であって、鬼という存在そのものではないということだったと考えられます。少なくても、鬼化した禰豆子を人間に戻すために奮闘する炭治郎の立場を中心に据えることからしても、タイトルに『鬼殺』はちょっとそぐわない。それに文字も音も良くない。それよりも、「滅」や「鬼舞辻無惨」、「竈門」など重要なフレーズに多用されているMの音は、ニュアンス的にも聞こえ方的にも雰囲気を和らげるものです。また、単純に鬼を殺して回る話ではなく、鬼という存在をこの世からなくすという意味で「滅する」を採用したのでしょう。そしてその「鬼」も、単なる物理的存在としての鬼ではなく、血中に存在する人間を鬼化する「要因」を指していると思われます。滅するべきは存在ではなくその「何か」の方なのです。(鬼滅の刃)(USJさんとコラボレーションした作品)



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