A.C.T.S.用務員のコツコツ工作帖

なんだかここんとこ「なんでも帖」になってますが…

秋の夜長の自由研究 - L5

2009-09-22 | Chronicle
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こらまぁ、あくまでも私見なんですけどね、
「モトクロッサー」っていうモノの原型をきちんと定義したのは、
やっぱりハスクバーナなんじゃないかな~と思ってるんですわ、昔から。
それだけにリスペクトする部分も多く、一目置いている…という感じもあります。
(ま、このあたりは皆さんいろいろご意見もあろうかと思いますが…)

で、ハスクをちょっと特別扱いしちゃいます。
以下に載せるカタログなんですけど、
ボクが持ってる「最古の市販モトクロッサー」のカタログです。
ちなみに1967年3月の発行と書いてあります。
この年あたりから、ハスクはアメリカ市場に進出しますんで、
それ用に作った英語版のカタログってことになるんでしょうね。


















最後のページの写真は、いかにも唐突なんですけど、
これもアメリカ市場を意識してのサービスカットってことなんでしょうかねぇ?。
まぁ確かに、タイトル写真のハルマンさんよりはかなり魅力的ではありますが。


で、ハルマンさんたら、
この年にウェア屋さんを立ち上げて、こちらもアメリカで商売を開始します。



てなわけで、
'67年からハスクと自分のブランドのプロモーションで全米を駆け回ったもんですから、
チャンピオンはこの年かぎり。
でもまぁ、その後のビッグビジネスで幸せにお暮らしになったに違いありません。

それはともかく、このハルマンさんが先頭となって、
ハスクという良く出来たモトクロッサーと、
MX専用のウェアをアメリカに広め浸透させていくことになります。
で、アメリカ人が名付けたのが「Mr. Motocross」ってニックネーム。うなずけます。


さてさて、このハスクバーナ=Husqvarnaって名前、由来をご存じでした?。
husはhouse、qvarnaがmillを表すスウェーデンの古語をくっつけた言葉でして、
millっていうのはもともと「臼」のことですが、
この場合はmilling machine、つまり旋盤とかフライス盤の加工を表すmill。
つまり「金属をゴリゴリ掘ったり削ったりするするおうち=The 金属加工屋さん」
ってベタな意味ですね。

創業は1689年ってんだから、日本じゃ元禄二年の江戸時代初期。
赤穂浪士が吉良邸に討ち入る13年も前のことです。
この頃ヨーロッパでは、火縄銃がどんどん改良されて、
スナップハンスとかフリントロックと呼ばれる「火打ち石式」の鉄砲が一般化します。
で、これを大量に作るために創設されたのがHusqvarnaで、
もともとは半官半民みたいな軍需産業だったんですね。



で、マークもスウェーデン王室の冠をシンボルにしてまして、
そんじょそこらのバイクメーカーじゃ及びもつかない老舗ってことになります。

てなわけでスウェーデンの「The 金属加工屋さん」に敬意を払いつつ、
'60年代のモトクロス物語はさらに続きます。

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