ウェネトさまの館

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ピカソ ひらめきの原点(パナソニック汐留美術館)

2022年05月20日 06時23分51秒 | 展覧会・美術関連

前回のブログの続きでございます。
この日は朝イチで、パナソニック汐留美術館「イスラエル博物館所蔵 ピカソ ひらめきの原点」を観ましたのじゃ。
https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/22/220409/index.html
(日時指定予約制)


 
イスラエル博物館(エルサレム)のピカソ・コレクションから、版画作品を中心に、油彩画、水彩画、素描、写真など130点の展示。

ピカソは特に好きでも嫌いでもなく(失礼)、ピカソと聞いても主に油彩画ばかり思い浮かぶのじゃが、生涯で10万点もの版画を制作しておったと知り仰天。

本展では、ピカソの生涯や版画の事、版画の種類や技法の事なども分かりやすく解説され、興味深うござります。

構成は以下の通りで、初期から晩年まで年代順の展示。
気になった作品の一部もリスト順に書いておきまする。

【Ⅰ:1900-1906年 初期 - 青の時代とバラ色の時代】
★初期/〈サルタンバンク・シリーズ〉:青の時代とバラ色の時代
《お針子》グワッシュ/厚紙
バラ色の時代末期の作品で、当時のピカソの恋人フェルナンド・オリヴィエがモデル。
グワッシュの淡く柔らかなピンクの色彩が優しく綺麗。

《貧しい食事〈サルタンバンク・シリーズ〉より エッチング
青の時代の集大成で、版画家としての第一歩の作品なのだとか。

【Ⅱ:1910-1920年 分析的キュビスム、総合的キュビスム】
★分析的キュビスム/総合的キュビスム
《マンドリンを弾く男》黒鉛/紙
《胸像とマンドリン》黒鉛、墨/紙
この2点、同じマンドリンがテーマでも、雰囲気全然違いますのぅ。

【Ⅲ:1920-1936年 新古典主義、シュルレアリスム、〈ヴォラール連作〉】
★新古典主義
《三人の女たち》エッチング
三美神チック。右端は最初の妻オルガらしい。

★シュルレアリスム
《顔 マリー=テレーズ》リトグラフ
ピカソ46歳の時、17歳のマリー=テレーズと出会い、恋人に。
この作品のマリー、謎めいた眼差しとアルカイックスマイルが魅力的でお気に入り。

★〈ヴォラール連作〉
1930年から7年間にわたり、ヴォラールの為に100点もの版画連作を制作。
《四人の子どもたちに見つめられる翼のある牡牛》〈ヴォラール連作〉より エッチング
翼のある牡牛が、東南アジアやインド辺りの魔物チックでツボ。

【Ⅳ:1937-1953年 戦時期 - ドラ・マール、フランソワーズ・ジロー】
★戦時期/ドラ・マール
《フランコの夢と噓 Ⅰ、Ⅱ》エッチング、アクアチント
大作《ゲルニカ》を予告する作品。漫画のコマ割りのような画面で、フランコを風刺。

★フランソワーズ・ジロー
ピカソ61歳で21歳の学生フランソワーズと出会い、恋人に。
《髪にリボンをつけたフランソワーズ》リトグラフ
4点並んだジローの正面が御のうち、この作品が一番可愛い。

《座る女》 油彩・カンヴァス
本展のメインビジュアル。

【Ⅴ:1952-1970年 晩年 - ジャクリーヌ・ロック、闘牛、バッカナリア、画家とモデル、〈347シリーズ〉】
★ジャクリーヌ・ロック
ピカソ72歳で27歳のジャクリーヌと出会い、2度目の妻に。
《黒いスカーフのジャクリーヌ》リトグラフ
アーモンド型の大きな目、アーチ型のくっきり眉、ギリシャ風な鼻、たいそう美人じゃ。

★闘牛
牡牛やミノタウロスは、ピカソの分身なんだそうな。
《槍》カラー・リノカット
5点並んだカラー・リノカットの中ではこれが一番好き。

★バッカナリア

★画家とモデル
《横たわる裸婦と髭のある頭部Ⅲ》チョーク、墨/紙
亡くなる3年前の作品。黒地に白チョークで、ライオンめいた人物と裸婦。

★〈347シリーズ〉
86歳の7ヶ月で、347点のエッチングを制作したとは驚愕じゃ。

★写真|Photographs
多くの写真家がピカソのポートレートを撮影したのでございます。
ここではマンレイ、ブラッサイなど5人のゼラチン・シルバー・プリントが。

興味深く観応えある展示でありました。
会期は6月19日まで。入場は日時指定の予約制。

今回は展示室にはA4サイズ以上の荷物は持ち込み禁止で、ロッカーに預けねばならぬゆえ、お財布など入れるちっちゃい手提げの類を持って行くと便利じゃよ。

併設のルオー・ギャラリーでは「ルオーとヴォラール」開催中。
ルオーがヴォラールと専属契約を結んでいた期間に制作した油彩や版画集が展示されておりました。

観終わって、前回書いたランチのお店に行く前に、Maison KOSÉ(メゾンコーセー)へ。
(写真撮影は許可を得ておりまする)

ここで結弦くんの2019~2020シーズンの紫Origin衣装が展示されておる事は知っておったが、以前行こうとして場所がわからず、辿り着けんかったのじゃった。

入口で、結弦くんパネルがお出迎え。美しさに卒倒。


 
入口のスタッフたいそう感じ良く、用件を告げぬうちから「お衣装ですか?お2階へどうぞ。」とにっこり。千里眼ですかぁぁぁ?w

2階のスタッフもたいそう感じ良く、「見学はお時間制限あるのですが、今は他に誰もいらっしゃらないのでごゆっくりどうぞ。」とにっこり。ありがとうござりまする~(感涙)

展示はこんな感じで、結弦くんのトークも流れ、目も耳も楽しめまする。


 
360度、上から下まで凝視。
緻密で繊細な手仕事の装飾が美しい~。そして、細っ!!


 
先日の「羽生結弦展2022」(日本橋高島屋)で観たお衣装も良うござりましたが、独り占め状態で観るお衣装はまた格別でありました。
いつまで展示なさるのか確認しそびれてしもうたが、ご興味ある方はぜひ。

そして昨夜、FaOI幕張2次の落選メールが来ましたぁぁぁ(号泣)
結弦くんの生演技がどうしても見たいので、リセールも気合い入れて応募する所存なれど、ハズレる予感しかありませぬ。よよ

★おまけ話
和菓子 紀の国屋の廃業と、果実園リーベル 新宿店の5月22日閉店を知ってショック!
紀の国屋は近所にはないのじゃが、あわ大福が大好物で、西のほうへ行く時は必ず買っておったし、ポイントカードもまだ途中なのに(涙)

果実園リーベルは、新宿店が広くて利用しやすくお気に入りだったのに(涙)
果実園は建物の老朽化が原因だそうじゃが、コロナ以降お気に入りのお店が次々と消えてゆくのが寂しゅうござります。