昨日は、武蔵野市立吉祥寺美術館「金井一郎 翳り絵展「銀河鉄道の夜」を巡る旅」を観たのでございます。
https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1003349/1007164.html
ミキハウスの絵本・宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(絵・金井一郎)の原画の翳り絵と、植物や街のオブジェの灯り作品なども展示。
金井一郎は大好きな作家で、『銀河鉄道の夜』の翳り絵は、これまでも複数のギャラリーで20点以上観ておるが、今回は絵本未掲載作品含め一挙に36点も観られるとあって、たいそう楽しみだったのじゃ。
展示室入口の黒いカーテンをくぐると、真っ暗な中で作品が光を放っておりまする。
最初の空間には灯りのオブジェ。
《ジョバンニの街を探して 2024》2024年 ミクストメディア
建物の灯りが並んで、街になっておるのじゃ。
《銀河鉄道の夜の時空間》2024年 ミクストメディア
3点あり。金井作品でお馴染みの電柱が、黒いうねりの中で光っておりまする。
《りんご》《植物のあかり》《烏瓜のあかり》2024年 ミクストメディア
光と影も美しゅうござります。
そして奥へ進むと・・・
おお~!素晴らしい翳り絵がずら~り並ぶ様はまことに幻想的で、『銀河鉄道の夜』の世界にワープしたようじゃ。
金井一郎が長い試行錯誤の末に生み出した翳り絵は、黒いラシャ紙に木綿針で点描画のように無数の穴を開け、別々の穴をあけた異なる絵を数枚重ね、一番上に白い紙(パラフィン紙)を重ねて裏面から光を当てて、白い紙をスクリーンにして映像を写し出すという手法。
ゆえに奥行き感があり、観る角度で見え方も変わり、揺らぎも感じられるのでございます。
『銀河鉄道の夜』の翳り絵制作は約50年にわたり、作品は100点ほどもあって、普段は分解して保管しているとか。
たいそう観応えあり、お気に入りだった翳り絵に再会したり、初めて観る翳り絵にワクワクしたり、金井ワールドにどっぷり浸ったのでございます。
写真撮影不可なのがまことに残念。
せめて会場の様子だけでもお見せしたいんじゃがのぅ。しくしく
ちなみに、今までギャラリーで観た『銀河鉄道の夜』の翳り絵は、写真撮影OKだったのじゃ。
比較的たくさん写真を載せたブログを2つだけ貼っておくゆえ、ご興味ある方はご覧くださいまし。
写真では遠近感や揺らぎ感が全く伝わらぬが、雰囲気だけでも。
★2018年12月4日 art space Kimura ASK?「金井一郎 光の劇場『銀河鉄道の夜』」
こちらのブログの後半。メイン会場に約20点の翳り絵が展示されておりました。
https://blog.goo.ne.jp/unut/e/ac35148837a99b15afbbe2e33827dfa4
★2021年12月15日 Galleryうぇすと「金井一郎 展~銀河鉄道の夜~」
翳り絵は14点の展示で、数十年ぶりに展示されたという作品もあり。
https://blog.goo.ne.jp/unut/e/979bbed6abbe2968b0779ebe2c38919d
ロビーにも、初期作品の記録写真や、自作カレンダーの記録写真などございます。
初期作品は、アンデルセンや宮沢賢治の作品をテーマに100点以上完成させたそうじゃが、写真に記録した後は「人に見せるものではないと考えていたから」全て壊したそうな。もったいない~~~。
ショップで、金井一郎×シャララ舎の琥珀糖を購入する気満々じゃったが、品切れで涙。
シャララ舎の琥珀糖は綺麗で美味しいのじゃ。再入荷の日にちは未定だそうな。
会期は11月4日まで。
入館料300円で美しく幻想的な世界にワープできますゆえ、ご興味ある方はぜひ。
わたくしも再訪する所存にござります。
併設の2つの展示室も観たのでございます。
★浜口陽三記念室「ひかりを纏う」
https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1003366/1006425.html
黄、赤、青、黒の4色の版を重ねて刷るカラーメゾチント22点の展示。
《てんとう虫》は、1974年、1978年、1984年の3点あり、1978年の5匹のてんとう虫の作品は、4枚(4色)の原版も一緒に展示。
★萩原英雄記念室「星空の彼方へ」
https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1003367/1006426.html
星にまつわる木版画21点の展示。
こちら2つの会期も11月4日まで。
観終わって、超久々に白兎珈琲店へ。何と7年ぶりでござります。
もっと頻繁に行きたいのじゃが、高井戸方面に行く機会がなかなかなくてのぅ・・・
メニューの裏側に、以前はなかった裏メニューの、かわいいシリーズがひっそり書いてあるぞよ。
かわいいうさぎプリンをお願いいたしまする~。
うさうさしくて可愛いのぅ。
共食いじゃが、プリンはかなり甘さ控え目で、クリームはほんのり甘うござりました。
お耳は何かと思うたら、マシュマロじゃった。
久々の黒兎ブレンド(ビターブレンド)も美味しい。
今度行ったら、かわいいシリーズのパフェを食べてみようかの。