海と夕陽と彼女の涙 -公式ブログ-

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田辺市の素敵な面々④

2006-06-04 18:34:37 | プロデューサー
久しぶりにパート4を書きます。田辺市の顔役がとても素敵なレディであった、と言うところまでは随分前に書きましたよね。そこからの話、この「海スト」も製作が二転三転して、スタッフを集めて一度ロケハンしたにもかかわらず、僕が集めてきた1社が急に降りてしまって、製作が危ぶまれる事態になりました。監督「この夏に撮れなかったらこの映画は永遠に撮れなくなるから、どんなに低予算でも取りたい」僕「でも、1社降りた今の予算では危険だ」等のやり取りがあって、最後は地元の人たちと相談を僕がしてくると言うことになりました。そして、田辺に向かうとき僕は内心断ろうと言う気持ちも少しありつつ、向かいました。実は前日、大阪でイベントの仕事をしていて、打ち上げで飲みすぎて電車に揺られたものですから、すごく気分も優れなかったんです(紀勢線は良く揺れるんです)。お会いした、その田辺市の顔役のおばさん(レディ)に状況を話し、製作が難しいことを説明しました。すると、彼女「三木さん、とにかく今回は良い作品になるかどうかは別にして、田辺市で映画が作りたいんです。とにかく私ら1000万用意してるんやから、作ってください。あなたに今やめられたら困るんです。」僕「・・・・(うー胸が悪い、飯は食えんなあー)」彼女「色々有るけどとにかく製作しませんか」と。肝が座ってると言うか、大胆と言うか・・・・・この彼女の言葉は僕には応えました(決して胸が悪いからじゃないですよ^-^)失礼ながら、女の人にここまでの覚悟を見せられて引いたとあっては男が廃る!せっかく育ててくれた親に申し訳がない!お天道様を向いて生きていけない・・・・等、考え覚悟を決め、東京に帰り10日間の間に2社からの出資をお願いして、この映画「海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ」はようやくクランクインへの道のりを歩き出したのでした。本当に、このおばはん(レディ)が居なかったら「海スト」は産声をあげていなかったと思います。そして、僕はこの素敵なレディとの出会いに感謝をしています。改めて、映画プロデューサーをしていてよかったと思いました。映画製作の素晴らしいところは、出会えない人との思いがけない出会いです。人は僕にとっての財産でもあるのです。そして、彼女との出会いにより、田辺市での製作がスタートしたわけですが、ここからまた僕にとっての素晴らしい出会いがあったのです。
それは、次回の楽しみに・・・・・・