空気を吸い込んでみる
空が高いな。
雲が流れていく。
暑かった夏が終わりを告げて
こだました蝉の声が遠くになって
穏やかな空気と
少しだけ
少しだけ
気持ちが流れてく。
あのね。
私 大丈夫だよ。
ちゃんと生きてる。
毎日仕事して
生活して
たまに笑って
お腹がすいて
眠たくて
ちゃんと生きてる。
夏
あんなにつらかった夏が終わって
今は
こんなに生きてるよ。
まだ 生きてる。
生きたい . . . 本文を読む
ゴクリとのどが鳴る。
こみあげてくるもやもやとした何か。
悪意なのか好意なのか
ただただ突き上げられるような衝動。
手に入れたい。
苦しめたい
哀願する声が聴きたい。
その時に自分はどんな顔をしてるだろう。
獣が本能で求めるようなそんな気持ちが
表情の下に隠れているんだ。
普通の毎日で
それを隠して
背中に流れている汗
同じ皮膚の下には
同じ赤い血が流れているんだけど
手に入れて
苦しめて
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